大人ニキビ:治りづらい重症ニキビに対する治療
- 2024年2月5日
- 皮膚科 ニキビ
大人になってもなかなか改善せずに、ニキビが悪化することがあります。
ニキビは「尋常性ざ瘡」という病名があり、重症化したニキビは「膿疱性ざ瘡(のうほうせいざそう)」や「集簇性ざ瘡(しゅうぞくせいざそう)」と言われます。
10代の時の「思春期ニキビ」は成長期にホルモンの働きが活発になると皮脂の分泌量が増え、毛穴が詰まったり、アクネ菌が繁殖したりすることでニキビができます。
20代以降の「大人ニキビ」はフェイスラインや口の周りにできやすく、治しても同じ場所に繰り返し、ニキビができたあとは茶色い跡を残しやすい特徴があります。
発生原因には遺伝性要因があるため、治りにくく再発もしやすいニキビです。
「集簇性ざ瘡(しゅうぞくせいざそう)」
「集簇性ざ瘡(しゅうぞくせいざそう)」はニキビの中でも最も悪化した状態のもので、患部に血や老廃物がたまってしまって赤黒く、あるいは赤紫に腫れてしまったものをいいます。
皮膚が炎症を起こすと、自分自身の免疫が皮膚を攻撃し始めます。すると更に炎症が起こり、それにより免疫が皮膚を攻撃するという悪循環が起こります。これが、紫ニキビの状態です。
炎症を繰り返すことで、毛穴の中の形が変形し、クレーターへと発展していきます。
< 治療法 飲み薬 ミノマイシン>
ミノマイシン(一般名:ミノサイクリン塩酸塩)は、抗生物質で、体に悪さをする細菌の発育や増殖を抑制することで、細菌による感染症を治療します。
また抗菌作用だけではなく、白血球遊走抑制作用、活性酸素抑制作用などもあわせもっています。
ニキビは、皮脂が過剰に分泌され、毛穴が詰まり、そこでアクネ菌などの細菌が繁殖して炎症が起きることで発生します。
ミノマイシンは、細菌の発育・増殖を抑える働きによってニキビの発症や進行を抑制します。また、ミノマイシンは抗菌作用だけでなく、ニキビの炎症自体を抑える抗炎症作用ももち合わせているため、ニキビに対して優れた治療効果を発揮します。
ミノマイシンに限らず、抗生物質を服用する際は、症状がよくなっても自己判断で減量や中止をしないでください。治りきらないまま中途半端に服用を止めると、耐性菌が発現し、抗生物質が効かなくなるおそれがあります。
主な副作用として、腹痛、吐き気、食欲不振、胃腸障害、めまい感、発疹、発熱、浮腫、じんましん、光線過敏症、頭蓋内圧上昇(嘔吐、頭痛、複視)などが報告されています。このような症状に気づいたら、すぐに相談下さい。
ニキビ患部には、塗り薬のステロイドを使用することもあります。
ステロイドについては、詳細を別の記事にてあげますので、そちらを参照くださいませ。
毎月、第一月曜日 午後診療は、皮膚科医の日本医科大学名誉教授 医学博士である本田 光芳 先生の外来があります。
<2024年 2月>
2月5日(月) 午後診療(15:15-19:00)
<2024年 3月>
3月4日(月) 午後診療(15:15-19:00)
ニキビにお悩みの方は、ぜひご相談くださいませ。
塗り薬は、塗り方が大切です。塗り方から丁寧にお伝えいたします。
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