雨の日でも花粉症がひどくなる?医学的メカニズムを解説|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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雨の日でも花粉症がひどくなる?医学的メカニズムを解説|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

雨の日でも花粉症がひどくなる?医学的メカニズムを解説

雨の日でも花粉症がひどくなる?医学的メカニズムを解説

「雨の日は花粉が少ないから楽になるはず…」と思われる方も多いのではないでしょうか?​実は、雨の日こそ花粉症の症状が悪化することがあります。その理由を医学的に解説します。​


1. 雨の日に花粉症が悪化する理由

① 花粉が湿気で膨張・破裂し、微粒子化する

花粉は湿気を吸収すると膨張し、破裂することがあります。この現象により、花粉内部のアレルゲンが空気中に飛散しやすくなります。通常の花粉よりも小さくなった微粒子は、鼻や気管支の奥深くまで入り込みやすく、アレルギー反応を強める原因となります。

参考文献:

② 地面に落ちた花粉が舞い上がる「二次飛散」

雨が降ると、一度地面に落ちた花粉が水分と混ざります。しかし、雨が止んだ後に路面が乾燥すると、花粉が再び空気中に舞い上がる「二次飛散」が発生し、さらに多くの人がアレルギー症状を感じることになります。

参考文献:

③ 湿度が高く、粘膜が過敏になる

湿度が高いと、鼻や喉の粘膜が敏感になり、アレルギー反応が強く出ることがあります。また、気圧の変化によって自律神経のバランスが崩れることも、花粉症の症状を悪化させる要因となります。

参考文献:


2. 雨の日の花粉症対策

【マスク+メガネの併用】

雨の日でも、花粉が微粒子化して吸い込みやすくなります。フィルター性能の高いマスク(N95や不織布マスク)を着用すると、細かい花粉粒子を防ぐ効果があります。また、メガネをかけることで、目に入る花粉の量を減らすことができます。

参考文献:

  • Ioan, I., & Eifan, A. O. (2010). The effectiveness of facemasks and eyewear in preventing allergic rhinoconjunctivitis provoked by grass pollen: A controlled exposure study. Allergy, 65(1), 53–59. https://doi.org/10.1111/j.1398-9995.2009.02128.x

【帰宅後すぐの洗顔・うがい・鼻うがい】

微粒子化した花粉は肌や髪の毛にも付着しやすいため、帰宅後すぐに洗顔し、うがいや鼻うがいを行うことが重要です。

参考文献:

  • D’Amato, G., Cecchi, L., D’Amato, M., & Annesi-Maesano, I. (2019). Climate change and respiratory diseases. European Respiratory Review, 23(132), 161–169. https://doi.org/10.1183/09059180.00001714

【空気清浄機を活用する】

室内では、HEPAフィルター付きの空気清浄機を使用することで、微粒子化した花粉を除去できます。

参考文献:

【抗アレルギー薬の早めの服用】

症状が悪化しやすい方は、雨の日に備えて事前に抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬など)を服用しておくと良いでしょう。

参考文献:


3. まとめ

雨の日は花粉症の症状が楽になると思われがちですが、花粉の破裂による微粒子化、二次飛散の影響、湿度や気圧変化による粘膜の過敏化といった理由で、逆に症状が悪化することがあります。​適切な対策をとることで、雨の日の花粉症によるつらさを軽減することができます。​花粉症でお困りの方は、お気軽にご相談ください!