「Yahoo!ニュースで解説—糖尿病患者に潜む“隠れ心筋梗塞”のリスクとは?」|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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「Yahoo!ニュースで解説—糖尿病患者に潜む“隠れ心筋梗塞”のリスクとは?」|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

「Yahoo!ニュースで解説—糖尿病患者に潜む“隠れ心筋梗塞”のリスクとは?」

さきほど、Yahoo!ニュースにて五良会クリニック白金高輪の理事長・五藤良将のインタビューおよび医療監修を担当した記事が公開されました。
記事は【こちら】をご参照ください。
記事では、俳優・西田敏行さんの突然の死去に関連し、糖尿病患者に潜む「隠れ心筋梗塞」のリスクについて詳しく解説しました。虚血性心疾患による心筋梗塞は、多くの人々にとって重大な問題であり、特に糖尿病患者においてはリスクが高まります。この問題は糖尿病を抱える患者の生活に深く影響を及ぼすため、早期発見と予防が重要です。

Yahoo!西田敏行さん医療監修トップ

西田敏行さんが虚血性心疾患で亡くなったニュースは、日本全国に衝撃を与えました。虚血性心疾患は、冠動脈が狭窄し、心筋への血流が不足することで心筋梗塞を引き起こします。特に糖尿病患者の場合、このリスクはさらに増大します。糖尿病によって引き起こされる神経障害により、典型的な心筋梗塞の胸痛が現れずに、症状が進行してしまう「隠れ心筋梗塞」が問題視されています。今回の記事を機に、糖尿病患者が直面するこのリスクについて、深く掘り下げて考える必要があります。

糖尿病と“隠れ心筋梗塞”の危険性

糖尿病は、血糖値が慢性的に高い状態が続くことで、全身の血管や神経に深刻なダメージを与える病気です。特に長期的な高血糖状態は、神経障害(糖尿病性ニューロパチー)を引き起こし、痛みの感覚が鈍化してしまいます。この結果、心筋梗塞が発生しても患者が胸痛などの典型的な症状を感じにくくなり、発症に気づかないまま進行してしまうことが多いのです。これが「隠れ心筋梗塞」と呼ばれる状態です。

この隠れ心筋梗塞は特に問題であり、糖尿病患者の死亡原因の一つとして知られています。通常であれば心筋梗塞は強い胸痛や息切れを伴いますが、糖尿病患者の場合は神経障害によりその警告サインが現れないことが多いため、症状の進行を見逃してしまいがちです。このため、治療が遅れ、結果として命に関わる重篤な状態に陥ることが少なくありません。加えて、糖尿病患者は心筋梗塞のリスクが一般の人々に比べて高く、その発症は突然訪れることが多いです。

当院での糖尿病診断とリスク評価

糖尿病患者がこのリスクに備えるためには、定期的な診断とリスク評価が不可欠です。当院では、糖尿病の診断および治療に役立つ検査を迅速に提供しています。HbA1cや血糖値の測定結果は院内で約5分ほどで出ますので、即日結果を説明し、適切な治療を開始することが可能です。また、心電図のほかにも、糖尿病性自律神経障害の指標であるCV-RRや、動脈硬化および血管年齢を評価するABI/CAVIなどもその日に結果を説明し、早期にリスクを把握することができます。

HbA1c

 

これにより、糖尿病患者の心疾患リスクを総合的に評価し、個々の患者に最適な治療方針を提案します。糖尿病による心血管リスクが高まる背景には、高血糖が全身の血管に与える影響が大きく関わっています。血管内皮機能が障害され、動脈硬化が進行することで、冠動脈も狭窄し、心筋への酸素供給が不十分となります。この状態が続くことで、心筋梗塞のリスクが飛躍的に高まります。

最新の医療機器による治療

さらに当院では、米国FDAに承認された治療機器であるPURE FLOWを導入しています。これは心筋への酸素供給を最適化し、血流改善を促進する最新の治療法です。PURE FLOWは、心疾患患者だけでなく、認知機能や免疫機能の改善、勃起不全の治療、さらには代謝改善やプロスポーツ選手の筋肉疲労回復など、幅広い分野での応用が期待されています。糖尿病患者における心血管合併症の治療にも効果的であり、血流改善により心筋梗塞のリスクを軽減することが可能です。詳細についてはこちらをご覧ください。

PURE FLOWピュアフロー

定期的な健康チェックの重要性

糖尿病患者にとって、定期的な健康チェックは命を守るための重要な手段です。糖尿病による隠れ心筋梗塞や動脈硬化は無症状で進行することが多く、些細な体調の変化でも見逃さずに医師の診察を受けることが必要です。胸痛や息切れ、軽度の疲労感などが現れた場合はすぐに医療機関を受診し、心臓の状態をチェックすることが命を守る鍵となります。

最新の研究によれば、糖尿病患者は非糖尿病者に比べて2〜4倍も心筋梗塞のリスクが高いとされています。特に糖尿病性神経障害が進行している場合、無症状のまま心筋梗塞が発症するリスクが高まることが示されています。このようなリスクを早期に発見し、適切な治療を行うことが、命を守るための最善の方法です。Summary of the mechanisms that relate hyperglycaemia to microvascular complications in patients with diabetes.

Dimitropoulos G, Tahrani AA, Stevens MJ. Cardiac autonomic neuropathy in patients with diabetes mellitus. World J Diabetes 2014; 5(1): 17-39 [PMID: 24567799 DOI: 10.4239/wjd.v5.i1.17]

Summary of the mechanisms that relate hyperglycaemia to microvascular complications in patients with diabetes.
PKC: Protein kinase C; AGE: Advanced glycation end-products; PARP: Poly ADP-ribose polymerase; GAPDH: Glyceraldehyde-3 phosphate dehydrogenase; GSH: Glutathione; NADH: Nicotinamide adenine dinucleotide; TGF-β: Transforming growth factor; VEGF: Vascular endothelial growth factor; PAI-1: Plasminogen activator inhibitor-1; eNOS: Endothelial nitric oxide synthase; IL-1: Interleukin 1; TNF-α: Tumour necrosis factor-α; VCAM-1: Vascular cell adhesion molecule 1.
参考文献;Dimitropoulos, G., Tahrani, A., & Stevens, M. (2014). Cardiac autonomic neuropathy in patients with diabetes mellitus..
World journal of diabetes, 5 1, 17-39 .

糖尿病患者の方々には、定期的な検診と生活習慣の見直しが重要です。当院では、患者様一人ひとりに最適なケアを提供し、健康な生活をサポートすることを目指しています。糖尿病による心筋梗塞のリスクを軽減し、患者様の健康を守るために、引き続き最善の医療を提供してまいります。