赤ちゃん・子供の花粉症について
花粉症のシーズンが始まりました。
赤ちゃん、お子様の花粉症について、診察をしていてよく受ける質問があります。知らない方には是非知ってもらいたいと思い、今回は質問形式でお答えしたいと思います。
診察時に何でも気になることは、お尋ねください。
花粉症は、特定の年齢に限定されるわけではありません。遺伝的要素や環境要因、生活習慣など多くの要素が絡み合い、花粉症が発症するかどうかを左右するので、赤ちゃんでも花粉症を発症する場合があります。
子供たちは外で遊ぶ時間が長く、その結果、花粉に多く触れる機会が増えます。そのため、花粉症の症状は、幼少期から青年期にかけて現れ始めることが一般的です。診察をしていて、お子様の発症が多く感じられます。
まず症状の持続時間に注目してください。花粉症は、花粉の量が多い日に症状が悪化し、花粉の少ない日や室内にいる時は症状が軽減する傾向があります。
風邪の症状は数日から1週間程度で改善することが多いです。 また症状ですが、花粉症は、鼻水(透明)、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみや充血が特徴的です。また、喉のかゆみや咳を伴うこともありますが、高熱などの全身状態が大きく悪化することは少ないです。
風邪は喉の痛み、発熱、全身のだるさ、頭痛などが見られます。鼻水や咳も見られますが、鼻水は透明から黄色っぽい色に変わることがあります。
生後6か月から服用できる薬もあります。医療機関での治療は、抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬などを主体とした内服薬と、症状によっては点眼薬や点鼻薬を併用します。
多少の鼻炎には抗ヒスタミン薬を処方しない方がいいという意見もあるようですが、最近は効果的な第2世代の非鎮痛性抗ヒスタミン薬も出てきており処方に賛成の立場です。
内服薬は飲みやすいシロップや粉薬などもあり、年齢や体質に合わせて処方します。
当院では指先からの採血によって20分で結果がでる「イムノキャップラピッドアレルギー検査」と、より詳しくわかる「View39」の2種類のアレルギー検査を用意しております。
「イムノキャップラピッドアレルギー検査」は、注射による採血がないので、お子様でも安全です。保険適用で、医療証も使用できます。
詳細はこちらを参照ください。
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また「舌下免疫療法」という、大人も子どもも利用できるアレルギー体質を改善する治療法もあります。3~5年間、毎日内服薬を飲む治療法ですが、根本的に体質を改善していく方法であり、親子そろって花粉症というご家庭ではご家族のみなさんで治療を開始すると継続しやすい傾向があり、当院ではおすすめしています。
スギ花粉症の治療におけるSublingual immunotherapy (SLIT)についての有効性と安全性はいくつもの論文で一貫して示されており、この治療を受けた患者の症状と生活の質(QOL)の有意な改善が示されています。
主要有効性変数スコア(鼻炎などの症状)はプラセボ群と比較してSLIT群で有意に低く、SLIT群における生活の質(QOL)スコアの副次的有効性は、プラセボ群のほぼ半分であり、患者の転帰の大幅な改善を示すことができたと報告されています。
Okubo K, et al. A randomized double-blind comparative study of sublingual immunotherapy for cedar pollinosis. Allergol Int. 2008 Sep; 57(3): 265-75.
お子様の負担を軽減するためにも、ぜひご相談ください。
公式ラインから診療予約もできますので、ぜひご活用くださいませ。
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