【徹底解説】貧血の鉄剤が合わない方へ|飲み方のコツと注射治療という選択肢
医療法人社団五良会|理事長、竹内内科小児科医院|院長 五藤良将(糖尿病内科・感染症)
五良会クリニック白金高輪では、毎週日曜日・木曜日に血液内科専門医による専門外来を開設しています。貧血をはじめとする血液疾患の専門的な診療が可能で、健康診断で「貧血」「血球異常」を指摘された方や、貧血症状でお悩みの方をしっかりサポートします。
本記事では、特に女性に多い貧血について、原因・症状・検査・治療・受診のタイミングまで、当院血液内科専門外来と連携した観点で詳しく解説します。
1. 当院の血液内科専門外来
五良会クリニック白金高輪では、血液内科専門医による専門外来を毎週日曜日・木曜日に開設しています。健康診断で「貧血」や「血球異常」を指摘された方、貧血症状でお悩みの方に、専門的な診断と治療を提供しています。
✅ 健診で指摘された白血球・血小板・赤血球異常のフォロー
✅ リンパ節腫脹・出血傾向の精査
✅ 血液疾患の経過観察
✅ 内視鏡・腹部エコーと連携した貧血の原因検索
2. 貧血とは?
貧血とは、血液中で酸素を運ぶ赤血球のヘモグロビン濃度が減少し、全身で酸素が不足してしまう状態を指します。人間の活動には十分な酸素が不可欠であり、貧血が進行すると体が疲れやすくなり、不足した酸素を取り込もうと心臓や肺が無理をして、動悸や息切れなどの症状が現れます。
📌 ポイント
「貧血」は病名ではなく「状態」を表す言葉です。大切なのは「なぜ貧血が起きているか」を突き止めること。原因によって治療法は大きく異なります。
ヘモグロビンの基準値
| 対象 | 貧血の基準(ヘモグロビン濃度) |
|---|---|
| 成人男性 | 13 g/dL 未満 |
| 成人女性 | 12 g/dL 未満 |
| 80歳以上 | 11 g/dL 未満 |
| 妊娠中 | 10.5〜11 g/dL 未満 |
3. 女性に貧血が多い理由
貧血は圧倒的に女性に多い疾患です。その理由は主に以下の3つです。
1. 月経による鉄の喪失
女性は毎月の月経により、定期的に血液(=鉄分)を失います。月経量が多い方は特に鉄欠乏性貧血になりやすい傾向があります。
2. 妊娠・出産・授乳
妊娠中は胎児の発育のために多くの鉄分が必要となります。出産時の出血や授乳によっても鉄分が消費されるため、産後・授乳中の貧血は珍しくありません。
3. ダイエットによる栄養不足
過度なダイエットや偏った食生活により、鉄分やビタミンB12、葉酸などの造血に必要な栄養素が不足することがあります。
⚠️ 「たかが貧血」と軽視しないで
貧血の約70%は鉄欠乏性貧血ですが、その背景に子宮筋腫・胃潰瘍・大腸がんなどの重大な疾患が隠れていることがあります。原因を調べることが大切です。なお、当院に婦人科はございませんが、腹部エコーで子宮・卵巣の初期スクリーニングを行い、必要時は連携医療機関の婦人科へご紹介します。
4. 貧血の症状
貧血が軽度の場合は自覚症状がないこともありますが、進行するとさまざまな症状が現れます。
| 症状カテゴリ | 主な症状 |
|---|---|
| 全身症状 | 疲れやすい、倦怠感、だるさ |
| 循環器症状 | 動悸、息切れ、脈が速くなる |
| 神経症状 | めまい、立ちくらみ、頭痛、耳鳴り |
| その他 | 顔色が悪い、集中力の低下、肩こり |
💡 セルフチェック
下まぶたを軽く引き下げて(アッカンベーの状態)、裏側の色を確認してください。健康な場合は赤みがありますが、貧血の場合は白っぽくなっています。
鉄欠乏性貧血に特有の症状
重度の鉄欠乏では、貧血による症状に加えて、組織の鉄欠乏による特有の症状が現れることがあります。
・異食症:氷を無性に食べたくなる(氷食症)
・舌炎・口角炎:舌や口角に炎症が起きる
・むずむず脚症候群:脚に不快感を感じて動かしたくなる
・嚥下障害:食べ物が飲み込みにくくなる
5. 貧血の検査と診断
貧血の診断は血液検査で行います。ヘモグロビン濃度の測定に加え、貧血の原因を特定するための詳細な検査を行います。
基本的な血液検査
| 検査項目 | 何がわかるか |
|---|---|
| ヘモグロビン(Hb) | 貧血の有無と程度 |
| MCV(平均赤血球容積) | 赤血球のサイズ → 貧血のタイプ分類 |
| 血清フェリチン | 体内の鉄の貯蔵量。隠れ貧血の判定にも |
| 血清鉄(Fe) | 血液中の鉄の量 |
| TIBC / UIBC | 鉄の運搬能力 |
| 網赤血球 | 骨髄での赤血球産生状態 |
貧血のタイプ分類
赤血球のサイズ(MCV)により、貧血は大きく3つのタイプに分類されます。
| タイプ | 特徴 | 主な原因 |
|---|---|---|
| 小球性貧血 | 赤血球が小さい | 鉄欠乏性貧血(最多) |
| 正球性貧血 | 赤血球は正常サイズ | 溶血性貧血、腎性貧血など |
| 大球性貧血 | 赤血球が大きい | ビタミンB12・葉酸欠乏 |
6. 当院の検査体制
五良会クリニック白金高輪では、貧血の原因を徹底的に調べるための充実した検査体制を1階内科に集約しています。
🔬 血液検査
貧血の診断に必要な各種血液検査を院内で実施。フェリチン・血清鉄・TIBCなど精密検査にも対応。
📷 腹部超音波検査(エコー)
肝臓・脾臓・腎臓・子宮・卵巣の精査。子宮筋腫の有無も初期スクリーニング可能。
🔍 内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)
消化管出血(胃潰瘍・十二指腸潰瘍・大腸ポリープ・大腸がんなど)の有無を直接確認。AI内視鏡「CAD EYE Ver2.0」を導入し、微小な病変も見逃しません。土曜・日曜・祝日も毎週実施可能です。
🩸 血液内科専門外来
毎週日曜・木曜、専門医による診断と治療方針決定。
🏥 連携医療機関へのご紹介
CT・MRIなど詳細な画像検査や、婦人科精査(子宮筋腫・月経過多)が必要な場合は、信頼できる連携医療機関へスムーズにご紹介します。
📌 当院の特徴
血液内科専門外来による診断と、消化器内科・内視鏡専門医による精査が同じクリニック内で完結します。貧血の原因となる消化管出血の有無を、最短ルートで検査できる体制を整えています。
7. 貧血の治療
貧血の治療は、原因に応じて異なります。最も多い鉄欠乏性貧血の場合は、鉄剤による治療が基本となります。
鉄欠乏性貧血の治療
| 治療法 | 特徴 |
|---|---|
| 鉄剤内服 | 基本的な治療法。フェロミア、フェルムなど |
| 鉄剤点滴(静注鉄剤) | 内服で副作用が出る場合や、吸収が悪い場合(フェジン、フェインジェクト、モノヴァー) |
| 原因疾患の治療 | 消化管出血の原疾患治療、子宮筋腫は連携医療機関の婦人科で治療など |
⚠️ 治療の注意点
鉄剤の内服を始めると、約2か月でヘモグロビン濃度は回復しますが、そこで治療を中止すると再発しやすくなります。体内の鉄の貯蔵(フェリチン)が十分に回復するまで、3〜6か月程度の継続治療が必要です。
食事による貧血予防
治療後の再発予防には、バランスの良い食事が重要です。以下の栄養素を意識して摂取しましょう。
| 栄養素 | 多く含む食品 |
|---|---|
| 鉄分 | レバー、赤身肉、あさり、ほうれん草、小松菜 |
| ビタミンB12 | レバー、牡蠣、さんま、卵 |
| 葉酸 | レバー、枝豆、ブロッコリー、ほうれん草 |
| ビタミンC | 柑橘類、ピーマン、ブロッコリー(鉄の吸収を助ける) |
💡 ワンポイントアドバイス
肉類に含まれる鉄(ヘム鉄)は吸収されやすく、野菜に含まれる鉄(非ヘム鉄)は吸収されにくい特徴があります。非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂取すると吸収率がアップします。
8. 受診のご案内
以下のような方は、お早めにご相談ください。
🚨 こんな方はご相談ください
・疲れやすい、だるいが続いている
・動悸・息切れがある
・めまい・立ちくらみがよく起こる
・月経量が多い、または不正出血がある
・便の色が黒っぽい(タール便)
・氷をよく食べたくなる
9. 理事長コメント
当院は血液内科専門外来(毎週日曜・木曜)に加え、胃カメラ・大腸カメラを土日祝も含む週6日実施しており、腹部エコー、健康診断までを同じ1階フロアの中でつなげられます。婦人科の精査が必要な場合は信頼できる連携医療機関へスムーズにご紹介します。貧血で気になる症状のある方は、お気軽にご相談ください。」
10. まとめ
✅ 「たかが貧血」と軽視せず、原因を調べることが大切
✅ 貧血の背景に子宮筋腫・消化管出血など重大な疾患が隠れていることも
✅ 当院は血液内科専門外来+内視鏡(土日祝も毎週)+腹部エコー+連携医療機関で原因究明
✅ 鉄剤の副作用が辛い方にはフェインジェクト・モノヴァーなどの点滴治療も
✅ 早期発見・早期治療で、貧血による体への負担を軽減できます
血液内科専門医による外来診療を行っております。
✅ 貧血や出血傾向が気になる方
✅ リンパ節の腫れが気になる方
✅ 血液疾患の経過観察中の方
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