☀️「朝8時でも暑い！だからこそ“早朝ジョギング”がおすすめ」
〜多摩川の自然の中で、代謝と心と眠りを整える〜

夏の朝、多摩川沿いを走ってきました。
朝8時にもなるとかなり日差しが強くなっていましたが、それでも青空の下、草の香りと川風を感じながら汗を流す時間は格別でした。
多摩川のランニングロードは、整備されていて木陰やベンチもあり、無理せず走れる「ちょうどいい自然」が魅力です。

【朝ランで得られる「心と身体の整え効果」】

1. 熱中症を避けられる時間帯に運動できる（午前5〜7時台が理想）
   2. 汗をかいて代謝アップ・体温調整力も維持
   3. メンタルの安定と幸福感UP（セロトニン分泌）
   4. 夜の眠りが深くなる（メラトニンとGABAの活性化）

医学論文（朝ランの効果と関連）

1. 朝型の生活は睡眠の質とメンタルの回復力を高める
   　朝型タイプの人は睡眠の質が良好で、レジリエンス（精神的回復力）も高く、それが間接的にうつや不安の軽減に寄与することが示されています。
   　Poon, K., Ho, M. S. H., Tai, A. P., Leung, M., Chan, M. C. M., & Lau, W. K. (2024). Mediating roles of sleep quality and resilience in the relationships between chronotypes and mental health symptoms. Scientific Reports, 14.
2. 運動による有酸素刺激がGABAを促進し、ストレス緩和に寄与
   　軽〜中程度の有酸素運動は、脳内でGABAの合成を促進し、不安の軽減やリラックス効果を生み出すことがわかっています。
   　Stanton, R., Reaburn, P., & Happell, B. (2020). Exercise and the brain: A review of the role of physical activity in modulating GABAergic function and anxiety. Frontiers in Behavioral Neuroscience, 14, Article 30.
3. 朝型の生活は主観的幸福感と相関
   　日本人女性労働者の研究で、朝型であることが睡眠の質と幸福感の高さに関連していることが報告されています。
   Hori, D., Arai, Y., Morita, E., Ikeda, Y., Muroi, K., Ishitsuka, M., … & Matsuzaki, I. (2022). Morning preference is associated with subjective happiness among Japanese female workers: A moderation analysis by sleep characteristics from the SLEPT study. Chronobiology International, 39(5), 690–703.
4. 睡眠不足は代謝を乱し、体温調節や脂肪代謝に悪影響
   　睡眠時間の短縮は、脂肪組織の時計遺伝子のリズムを崩し、糖代謝や脂質代謝の機能低下を招くと示されています。これは体温調節能力や熱中症リスクにも関係します。
   　Wilms, B., Leineweber, E., Mölle, M., Chamorro, R., Pommerenke, C., Salinas-Riester, G., … & Schmid, S. (2018). Sleep loss disrupts morning-to-evening differences in human white adipose tissue transcriptome. The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 104(5), 1687–1696.
5. 運動は睡眠の質を高める
   　夕方に軽〜中程度の運動を行うと、寝つきや睡眠の深さ、翌朝の爽快感が改善されるという疫学的調査があります。
   　Vuori, I., Urponen, H., Hasan, J., & Partinen, M. (1988). Epidemiology of exercise effects on sleep. Acta Physiologica Scandinavica. Supplementum, 574, 3–7.

 

【脳と自律神経に効く「3つの脳内物質」】

物質名：セロトニン
関係：朝の日差しとリズム運動で分泌促進
効果：幸福感・安心感・意欲が上がる

物質名：メラトニン
関係：セロトニンから変換（夜に自然に分泌）
効果：睡眠の質が高まり、熟眠へ

物質名：GABA（γ-アミノ酪酸）
関係：有酸素運動により合成促進、脳内抑制作用
効果：リラックス・不安軽減・自律神経の安定

特にGABAは、脳の興奮を抑える天然の精神安定物質であり、ジョギングによってその分泌が促進され、ストレス軽減や睡眠改善に効果的です。

【熱中症には十分注意！受診の目安もチェック】

軽症のサイン：
・めまい、立ちくらみ、大量の汗、こむら返り

受診が必要な中等度〜重度のサイン：
・頭痛・吐き気・嘔吐
・反応が鈍い、意識がもうろう
・汗が止まって皮膚が熱く乾いている
・高体温（39度以上）

これらの症状がある場合は、ただちに涼しい場所へ移動し、速やかに医療機関を受診してください。

【朝の一歩が心と体を整える】

走った後は、不思議なほど心が落ち着いている自分に気づくはずです。
「体を動かし、光を浴びて、汗をかく」
これだけで、代謝・自律神経・メンタル・睡眠が連動して整うのです。