【東京マラソン2026に挑戦】フルマラソン42.195kmの歴史・消費カロリー・歩数を医師が徹底解説
- 2026年2月28日
- お知らせ
【東京マラソン2026に挑戦】フルマラソン42.195kmの歴史・消費カロリー・歩数を医師が徹底解説
こんにちは。五良会クリニック白金高輪 理事長の五藤良将です。
2026年3月1日(日)、東京マラソン2026のフルマラソン(42.195km)に出場いたします。
東京マラソンEXPO 2026でゼッケン(アスリートビブス)を受け取り、いよいよ明日が本番です。ゼッケン番号はD28784、ニックネームは「ごっちん」です。

五良会クリニック白金高輪のオリジナルランニングシャツを着て、42.195kmを駆け抜けます。もし沿道で見かけましたら、ぜひ応援よろしくお願いいたします!
📸 東京マラソンEXPO 2026 & レース準備
ゼッケン受取り・フォトブース・ランニングシャツ着用写真
(※写真を挿入してください)
🏃 東京マラソン2026 大会概要
2026年3月1日(日)
9時10分(号砲)
7時間(16時10分 競技終了)
東京都庁前
東京駅前・行幸通り
都庁→水道橋→上野広小路→神田→日本橋→浅草雷門→両国→門前仲町→銀座→田町→日比谷→東京駅前
ワールドマラソンメジャーズ(世界6大マラソン)の一つ
目次
1. フルマラソン42.195kmの歴史 ― なぜ「中途半端な距離」なのか?
2. フルマラソンの消費カロリー ― 体重75kgの場合の計算
3. 完走に必要なエネルギー戦略 ― 「30kmの壁」の医学的メカニズム
4. フルマラソンの歩数 ― 身長175cmのストライドから計算
5. 42.195kmで身体に起こること ― 医師の視点から
6. マラソン当日の体調管理と安全対策
7. 応援してくださる皆さまへ
8. ダイエット・栄養療法を考えている方へ ― ジョギング・マラソンのすすめ
9. 参考文献
1. フルマラソン42.195kmの歴史 ― なぜ「中途半端な距離」なのか?
マラソンの起源 ― 紀元前490年「マラトンの戦い」
マラソンの起源は、紀元前490年の「マラトンの戦い」にまで遡ります。
ペルシア帝国の大軍がギリシャのマラトン平原に上陸し、アテナイ軍と激突しました。数で劣るアテナイ軍が奇跡的な勝利を収めた後、一人の兵士(伝令)フェイディピデスがマラトンからアテナイまでの約40kmを走り続け、城門にたどり着くと「我が軍勝てり!」と叫んで、そのまま息絶えたと伝えられています。
この故事を讃え、フランスの言語学者ミシェル・ブレアルの提案により、1896年の第1回アテネオリンピックでマラトンからアテネまでの長距離走が競技として行われました。これがマラソン競走の始まりです。ちなみに、第1回大会の距離は約36.75kmでした。
42.195kmが生まれた瞬間 ― 1908年ロンドンオリンピック
初期のオリンピックでは、マラソンの距離は大会ごとに異なっていました。「約40km」という緩やかな基準しかなかったのです。
転機となったのは1908年の第4回ロンドンオリンピックです。当初は26マイル(約41.8km)で設定されていましたが、当時のイギリス王妃アレキサンドラが「スタートはウィンザー城の庭から見えるように、ゴールは競技場のロイヤルボックスの前に設置してほしい」と要望したため、距離が延長されて42.195km(26マイル385ヤード)になったと言われています。
💡 トリビア ― ピエトリの悲劇
このロンドン大会で、イタリアのドランド・ピエトリ選手は最初に競技場に戻ってきましたが、極限の疲労で倒れ、役員の介助を受けてゴールしたため失格となりました。この「ピエトリの悲劇」は多くの人々の心に残り、1924年の第8回パリオリンピックから42.195kmが正式な距離として固定されるきっかけとなったのです。
東京マラソンの歴史
東京マラソンは2007年に第1回大会が開催され、世界6大マラソン(ワールドマラソンメジャーズ)の一つに数えられる、日本最大級の市民マラソンです。3万8千人を超えるランナーが東京の街を駆け抜けるこの大会は、新宿の都庁前をスタートし、浅草雷門、銀座、東京タワーを望むコースを経て、東京駅前の行幸通りでフィニッシュします。
東京の過去・現在・未来を巡る壮大なコースは、まさに「東京をひとつにする」象徴的なルートです。
2. フルマラソンの消費カロリー ― 体重75kgの場合の計算
フルマラソンでどれほどのエネルギーを消費するのか、2つの計算方法で見てみましょう。
簡易計算法
最もシンプルな計算式は以下の通りです。
消費カロリー = 体重(kg)× 走行距離(km)
75 × 42.195 = 約3,165 kcal
METs(メッツ)を用いた詳細計算法
より精密に計算するには、運動強度の指標であるMETs(メッツ)を使用します。METsとは、安静時の代謝量を1とした時に、その活動が何倍のエネルギーを消費するかを示す単位です。
消費カロリー = 1.05 × METs × 時間(h)× 体重(kg)
ランニングのMETs値は走行速度によって変わります。
| 走行ペース | 時速 | METs | 完走タイム (42.195km) |
消費カロリー (75kgの場合) |
|---|---|---|---|---|
| 7分30秒/km | 約8.0km/h | 8.3 | 約5時間16分 | 約3,448 kcal |
| 6分50秒/km | 約8.8km/h | 9.0 | 約4時間48分 | 約3,402 kcal |
| 5分40秒/km | 約10.6km/h | 10.5 | 約4時間00分 | 約3,308 kcal |
| 4分15秒/km | 約14.1km/h | 13.5 | 約3時間00分 | 約3,189 kcal |
つまり、体重75kgの私がフルマラソンを走ると、ペースに関わらずおおよそ3,000〜3,500kcalを消費します。これは成人男性の1日分の摂取カロリー(約2,200〜2,400kcal)をはるかに上回るエネルギー量です。
🍚 これはどのくらいの食事量?
約3,200kcalは、ご飯お茶碗約13杯分(1杯240kcal)、牛丼(並)なら約4.5杯分、おにぎり(鮭)なら約18個分に相当します。フルマラソン中にこれだけのエネルギーを体内から消費しているのです。
3. 完走に必要なエネルギー戦略 ― 「30kmの壁」の医学的メカニズム
体内のエネルギー貯蔵量
人間の体には、運動時のエネルギー源として主に「糖質(グリコーゲン)」と「脂肪」の2つが蓄えられています。
| エネルギー源 | 貯蔵場所 | 貯蔵量(75kgの場合) | エネルギー換算 |
|---|---|---|---|
| 筋グリコーゲン | 骨格筋 | 約300〜400g | 約1,200〜1,600 kcal |
| 肝グリコーゲン | 肝臓 | 約80〜100g | 約320〜400 kcal |
| 血糖(グルコース) | 血液中 | 約4〜5g | 約16〜20 kcal |
| 糖質合計 | — | 約400〜500g | 約1,600〜2,000 kcal |
| 体脂肪 | 皮下・内臓 | 数kg以上 | 数万 kcal (ほぼ無尽蔵) |
「30kmの壁」はなぜ起こる?
マラソンで最も恐れられるのが「30kmの壁」です。
体内の糖質(グリコーゲン)貯蔵量は最大でも約2,000kcal程度。フルマラソンの消費カロリーが約3,200kcalであることを考えると、糖質だけでは約25〜30km分のエネルギーしかまかなえません。
30km付近でグリコーゲンが枯渇すると、身体は脂肪をエネルギー源として使う割合を増やさざるを得なくなります。しかし、脂肪の代謝は糖質に比べてエネルギー産生速度が遅いため、急にペースを維持できなくなり、脚が重くなる「壁」が現れるのです。
⚠️ 医師からのポイント
グリコーゲンが枯渇した状態は英語で「Hitting the Wall」あるいは「Bonking(ボンキング)」と呼ばれます。低血糖状態に近づくため、筋肉の動きが鈍くなるだけでなく、集中力の低下、めまい、判断力の鈍化といった中枢神経系の症状も現れることがあります。脳は糖質を主なエネルギー源としているためです。
エネルギー補給戦略
「30kmの壁」を乗り越えるために重要なのが、レース中のエネルギー補給です。
| 補給戦略 | 内容 |
|---|---|
| カーボローディング (前日まで) |
レース数日前から炭水化物(パスタ、米、パンなど)の摂取比率を高め、筋グリコーゲンを最大限に蓄える方法。レース前夜はうどん、おにぎりなどの和食系炭水化物が消化負担も少なくおすすめです。 |
| レース中の補給 | エネルギージェル(1個約100〜180kcal)を10km毎あるいは30〜40分毎に摂取。レース全体で4〜6個が目安。給水所でのスポーツドリンクからも糖分を補給。 |
| 水分補給 | 1時間あたり約400〜800mlの水分が汗として失われます。「喉が渇く前に少量ずつ」が原則。ただし過剰な水分摂取は低ナトリウム血症のリスクがあるため注意が必要です。 |
4. フルマラソンの歩数 ― 身長175cmのストライドから計算
フルマラソンでいったい何歩走るのか?身長175cmの場合で計算してみましょう。
ストライド(歩幅)の目安
ランニング時のストライドは、一般的に身長×0.6〜0.7がピッチ走法の目安とされています。
| ストライドの想定 | 歩幅 (身長175cm) |
42.195km に必要な歩数 |
備考 |
|---|---|---|---|
| 身長×0.60 | 105 cm | 約40,186歩 | ゆっくりジョグ〜初心者ペース |
| 身長×0.65 | 約114 cm | 約37,013歩 | 一般的な市民ランナー |
| 身長×0.70 | 約123 cm | 約34,305歩 | 中〜上級ランナー |
| 身長×1.0以上 | 175 cm以上 | 約24,111歩以下 | エリートランナー |
✅ 身長175cm・体重75kgの場合のまとめ
市民ランナーとしてフルマラソンを完走する場合、ストライド105〜114cm程度と想定すると、約37,000〜40,000歩を走ることになります。普段のウォーキングで「1日1万歩」が目標とされることを考えると、フルマラソンはその4倍近い歩数を、しかも走って踏み出すわけです。
5. 42.195kmで身体に起こること ― 医師の視点から
フルマラソン中、身体の中では実にさまざまな変化が起こっています。
| 項目 | 安静時 | マラソン中 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| 心拍数 | 60〜80回/分 | 140〜170回/分 | 約2〜3倍 |
| 呼吸数 | 12〜20回/分 | 40〜60回/分 | 約3〜4倍 |
| 体温 | 約36.5℃ | 38〜39℃以上 | +1.5〜2.5℃ |
| 発汗量 | — | 約400〜800ml/時 | 全体で2〜4L |
| 着地衝撃 | — | 体重の2〜3倍 | 約4万回の着地 |
特に着地衝撃は見過ごされがちですが、75kgの場合、一歩ごとに約150〜225kgの力が足にかかり、それを4万回近く繰り返します。膝や足首への累積負荷は相当なものです。ランニングシューズの選択が重要である理由がここにあります。
6. マラソン当日の体調管理と安全対策
内科医として、マラソンにおける安全対策の重要性は強く認識しています。
| 対策 | ポイント |
|---|---|
| 前日の過ごし方 | 十分な睡眠、炭水化物中心の食事、アルコール控え、軽いストレッチ |
| 当日の朝食 | スタート3時間前に消化の良い炭水化物(おにぎり、バナナ、カステラなど) |
| ウォーミングアップ | 軽いジョグと動的ストレッチ。静的ストレッチは筋出力低下のリスクあり |
| ペース管理 | 前半は抑え気味に。テンションが上がって序盤からオーバーペースになるのが最大の失敗パターン |
| 危険サイン | 胸痛、動悸、強いめまい、意識朦朧、吐き気が止まらない場合は即座にリタイア。無理は禁物です |
⚠️ マラソンに取り組む市民ランナーの安全10か条
日本陸上競技連盟と日本体力医学会は「市民ランナーの安全10か条」を策定しています。ランニングはすべてのスポーツの中で突然死の発生数が最も多いとも言われています。事前のメディカルチェック、無理のないペース設定、体調不良時の勇気あるリタイアが命を守ります。
7. 応援してくださる皆さまへ
47歳、医師としてフルマラソンに挑みます。
日々の診療でお伝えしている「運動の大切さ」「健康管理の基本」を、自ら実践する姿をお見せしたいと思い、東京マラソンに挑戦することを決めました。
五良会クリニック白金高輪のロゴ入りランニングシャツを着て、東京都庁前から東京駅前まで、42.195kmを走り抜きます。ゼッケン番号はD28784です。
🏃♂️ 東京マラソン2026
ゼッケン番号:D28784
ニックネーム:ごっちん
2026年3月1日(日)9:10スタート
東京都庁前 → 東京駅前・行幸通り
沿道で見かけましたら、ぜひ応援よろしくお願いいたします!
完走後には、実際のタイムや身体の変化、医師としての振り返りもブログでご報告いたします。どうぞお楽しみに!

📊 フルマラソン42.195km 数字のまとめ(身長175cm・体重75kg・47歳)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 走行距離 | 42.195 km |
| 消費カロリー | 約3,100〜3,500 kcal |
| 必要な補給エネルギー | 約1,000〜1,500 kcal(ジェル5〜8個分) |
| 推定歩数 | 約37,000〜40,000歩 |
| 着地衝撃(1歩あたり) | 約150〜225 kg |
| 発汗量(合計) | 約2〜4 リットル |
| 心拍数(推定) | 140〜170 回/分(最大心拍数の80〜98%) |
| ご飯換算 | お茶碗 約13杯分 |
※上記の数値は一般的な計算式に基づく推定値であり、実際の消費量は個人の体質、走行ペース、気象条件などにより異なります。
8. ダイエット・栄養療法を考えている方へ ― ジョギング・マラソンのすすめ
当院では、ダイエット外来や栄養療法にも力を入れていますが、食事療法と並んで重要なのが「運動療法」です。なかでもジョギング・ランニングは、特別な器具が不要で、自分のペースで始められる最もコストパフォーマンスの高い運動療法として、世界中の医学文献で推奨されています。
「走る」というと、「つらい」「膝に悪い」というイメージがあるかもしれません。しかし近年の大規模研究では、1日たった5〜10分、ゆっくりペースのジョギングでも健康に大きなメリットがあることが証明されています。ここでは、その医学的根拠をご紹介します。
📊 エビデンス①:走るだけで死亡リスクが27〜30%低下
55,137人を平均15年間追跡した大規模研究(Lee et al., JACC 2014)では、ランナーは非ランナーに比べて全死亡リスクが30%、心血管疾患死亡リスクが45%低下し、平均寿命が約3年延長しました。驚くべきことに、週に1〜2回、1回わずか5〜10分、時速10km未満のゆっくりペースでもこの効果が得られました。
さらに、232,149人を対象とした14研究のメタアナリシス(Pedisic et al., Br J Sports Med 2020)でも、ランニングは全死亡リスク27%低下、心血管疾患死亡30%低下、がん死亡23%低下と一貫した結果が示されています。
🔥 エビデンス②:内臓脂肪を最も効率的に減らす運動
84のランダム化比較試験(4,836人)を統合したネットワークメタアナリシス(Chen et al., Obes Rev 2024)では、中〜高強度の有酸素運動(ジョギング・ランニング含む)が内臓脂肪の減少に最も効果的であることが示されました。ジョギングのような有酸素運動は、体重・BMI・ウエスト周囲径・皮下脂肪のすべてを有意に改善します。
メタボリックシンドロームの根本原因である内臓脂肪は、皮下脂肪と比べて運動による減少率が大きく、食事制限だけの減量に比べて運動を併用した方が内臓脂肪の減少効果が高いとされています(Vissers et al., PLoS ONE 2013)。
💉 エビデンス③:インスリン感受性の改善 ― 糖尿病予防効果
定期的な有酸素運動は、骨格筋のインスリン感受性を高め、血糖コントロールを改善します。筋肉を動かすことでグルコース輸送体(GLUT4)の発現が増加し、筋肉へのブドウ糖取り込みが促進されます。さらに、運動による内臓脂肪の減少は脂肪組織からの炎症性サイトカイン放出を抑制し、慢性炎症によるインスリン抵抗性を改善する効果もあります(Scientific Reports 2024)。
米国スポーツ医学会(ACSM)は、2型糖尿病の予防・管理のために週150分以上の中強度有酸素運動(=ジョギング相当)を推奨しています。
🧠 エビデンス④:メンタルヘルス ― 「走る抗うつ薬」の科学
ランニングにより、脳内でエンドルフィン(鎮痛・多幸感)、セロトニン(気分安定)、BDNF(脳由来神経栄養因子)が分泌されます。いわゆる「ランナーズハイ」には科学的根拠があり、エンドルフィンにはモルヒネ様の鎮痛作用があることが示されています(Frontiers in Psychology 2015)。
ダイエット中はストレスやイライラが増えがちですが、ジョギングはこれらを緩和し、睡眠の質の向上や食欲の安定にもつながるため、食事療法との相性が非常に優れています。
ジョギング・ランニングの医学的効果まとめ
| 効果 | 医学的メカニズム | エビデンスレベル |
|---|---|---|
| 全死亡リスク低下 | 心肺機能向上、抗炎症作用、代謝改善 | 27〜30%低下(メタアナリシス) |
| 心血管疾患死亡低下 | HDL増加、LDL低下、血圧改善、動脈硬化抑制 | 30〜45%低下 |
| がん死亡リスク低下 | 慢性炎症抑制、免疫機能向上 | 23%低下 |
| 内臓脂肪減少 | 脂肪酸酸化促進、アドレナリン系活性化 | 84 RCTメタアナリシスで実証 |
| インスリン感受性改善 | GLUT4発現増加、筋肉量増加、脂肪組織炎症抑制 | RCTで実証 |
| 骨密度維持 | 荷重運動による骨形成マーカー増加 | J Exerc Rehabil 2019 |
| メンタルヘルス改善 | エンドルフィン・セロトニン・BDNF分泌 | 複数RCT・レビューで実証 |
| 免疫力向上 | 白血球増加、深部体温上昇による細菌抑制 | Clin Exp Med 2020 |
| 寿命延長 | 上記の複合的効果 | 平均+3年(55,137人追跡) |
ダイエット目的の方が「走り始める」ための5ステップ
Step 1:まずは「歩く+少し走る」から
最初からフルマラソンを目指す必要はありません。まずはウォーキング5分+ジョギング1分を繰り返すところから始めましょう。「会話ができるペース」が適切な運動強度の目安です(最大心拍数の40〜60%)。
Step 2:週2〜3回、1回20〜30分を目標に
脂肪燃焼は運動開始後20分ごろから効率が上がるとされています。無理せず週2〜3回を目安に、少しずつ走る時間を延ばしていきましょう。
Step 3:食事療法との併用で効果最大化
ランニングだけで大幅な体重減少は難しいですが、食事療法+運動の組み合わせは単独療法を大きく上回る効果があります。当院の栄養指導と組み合わせることで、健康的に体重管理が可能です。
Step 4:「体脂肪が燃えやすい体質」への変化を実感する
継続的なランニングにより脂質代謝能力(筋肉が脂肪をエネルギーとして使う力)が向上します。安静時の代謝も上がり、「太りにくい体質」へと変化します。
Step 5:目標を持つ ― 5km→10km→ハーフ→フルマラソン
目標があると継続力が格段に上がります。最初は5kmの完走を目標に、慣れてきたら10km、ハーフマラソン…と段階的にステップアップすることで、自然と健康的な体が手に入ります。私(五藤)自身、日々の診療の合間にトレーニングを積み、47歳で東京マラソンに挑戦しています。年齢は言い訳になりません!
⚠️ 運動を始める前に ― 医師からのお願い
以下に該当する方は、運動を始める前に必ず医師にご相談ください:
- 高血圧・糖尿病・心臓病・脂質異常症などの持病がある方
- BMI 30以上の高度肥満の方(膝・腰への負担を考慮する必要があります)
- 長期間(1年以上)運動をしていない方
- 膝・腰・足首に痛みがある方
- 過去に心臓の検査で異常を指摘されたことがある方
当院では、運動前のメディカルチェック(血液検査・心電図・血圧測定など)も実施しています。安全にダイエット・運動を始めるために、まずはお気軽にご相談ください。
9. 参考文献
死亡リスク・疫学研究
- Lee DC, Pate RR, Lavie CJ, Sui X, Church TS, Blair SN. Leisure-Time Running Reduces All-Cause and Cardiovascular Mortality Risk. J Am Coll Cardiol. 2014;64(5):472-481. doi: 10.1016/j.jacc.2014.04.058
- Pedisic Z, Shrestha N, Kovalchik S, et al. Is running associated with a lower risk of all-cause, cardiovascular and cancer mortality, and is the more the better? A systematic review and meta-analysis. Br J Sports Med. 2020;54(15):898-905. doi: 10.1136/bjsports-2018-100493
- Stens NA, Bakker EA, Mañas A, et al. Relationship of Daily Step Counts to All-Cause Mortality and Cardiovascular Events. J Am Coll Cardiol. 2023;82(15):1483-1494. doi: 10.1016/j.jacc.2023.07.029
内臓脂肪・肥満・代謝
- Chen X, He H, Xie K, Zhang L, Cao C. Effects of various exercise types on visceral adipose tissue in individuals with overweight and obesity: A systematic review and network meta-analysis of 84 randomized controlled trials. Obes Rev. 2024;25(3):e13666. doi: 10.1111/obr.13666
- Vissers D, Hens W, Taeymans J, et al. The Effect of Exercise on Visceral Adipose Tissue in Overweight Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis. PLoS ONE. 2013;8(2):e56415. doi: 10.1371/journal.pone.0056415
- Ismail I, Keating SE, Baker MK, Johnson NA. A systematic review and meta-analysis of the effect of aerobic vs. resistance exercise training on visceral fat. Obes Rev. 2012;13(1):68-91. doi: 10.1111/j.1467-789X.2011.00931.x
- Maillard F, Pereira B, Boisseau N. Effect of High-Intensity Interval Training on Total, Abdominal and Visceral Fat Mass: A Meta-Analysis. Sports Med. 2018;48(2):269-288. doi: 10.1007/s40279-017-0807-y
インスリン感受性・糖代謝・抗炎症
- Mendes R, Sousa N, Reis VM, Themudo-Barata JL. The effects of combined exercise training on glucose metabolism and inflammatory markers in sedentary adults: a systematic review and meta-analysis. Sci Rep. 2024;14:2222. doi: 10.1038/s41598-024-51832-y
- Kodama S, Saito K, Tanaka S, et al. Cardiorespiratory fitness as a quantitative predictor of all-cause mortality and cardiovascular events in healthy men and women: a meta-analysis. JAMA. 2009;301(19):2024-2035. doi: 10.1001/jama.2009.681
メンタルヘルス・脳機能
- Heijnen S, Hommel B, Kibele A, Colzato LS. Neuromodulation of Aerobic Exercise—A Review. Front Psychol. 2016;6:1890. doi: 10.3389/fpsyg.2015.01890
- Boecker H, Sprenger T, Spilker ME, et al. The Runner’s High: Opioidergic Mechanisms in the Human Brain. Cereb Cortex. 2008;18(11):2523-2531. doi: 10.1093/cercor/bhn013
骨密度・免疫
- Santos L, Elliott-Sale KJ, Sale C. Exercise and bone health across the lifespan. Biogerontology. 2017;18(6):931-946. doi: 10.1007/s10522-017-9732-6
- Nieman DC, Wentz LM. The compelling link between physical activity and the body’s defense system. J Sport Health Sci. 2019;8(3):201-217. doi: 10.1016/j.jshs.2018.09.009
スロージョギング・運動処方
- 田中宏暁. スロージョギングの効用と減量法. 日本スポーツ栄養研究誌. 2017;10:2-9.
- World Health Organization. Global Recommendations on Physical Activity for Health. WHO, 2010.
- American College of Sports Medicine. ACSM’s Guidelines for Exercise Testing and Prescription. 11th ed. Wolters Kluwer, 2021.
マラソン関連
- 東京マラソン財団. 東京マラソン2026 大会要項. https://www.marathon.tokyo/
- 日本陸上競技連盟. 市民ランナーのための安全10か条. https://www.jaaf.or.jp/
- Rapoport BI. Metabolic Factors Limiting Performance in Marathon Runners. PLoS Comput Biol. 2010;6(10):e1000960. doi: 10.1371/journal.pcbi.1000960
- Neilan TG, Januzzi JL, Lee-Lewandrowski E, et al. Myocardial injury and ventricular dysfunction related to training levels among nonelite participants in the Boston Marathon. Circulation. 2006;114:2325-2333.
※本記事の内容は医学的知見に基づく一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を代替するものではありません。運動を始める際は、かかりつけの医師にご相談ください。