H1pdm09型インフルエンザの異常な流行について
H1pdm09が今年特別に流行している理由
今年の年末年始は、H1pdm09型インフルエンザの異常な流行が観測されています。この流行には、さまざまな要因が関係していると考えられます。
H1pdm09とは何か?
H1pdm09は2009年に発生したパンデミックの原因となった新型インフルエンザウイルスです。その後、世界中で定着し、季節性インフルエンザの主要な型として今に至ります。
今年の異常な流行の原因
① 免疫力の低下
2009年のパンデミック以降、多くの人がH1pdm09に対する免疫を獲得しました。しかし、COVID-19による行動制限や感染機会の減少により、H1pdm09に対する免疫が低下している可能性があります。
② COVID-19後の生活変化
COVID-19パンデミック中に実施されていたマスク着用やソーシャルディスタンスなどの感染対策が緩和され、人と人の接触が増えたことで、H1pdm09の感染が拡大していると考えられます。
③ ウイルスの変異
H1pdm09は時間とともに変異を続けており、過去の免疫が十分に効かなくなっている可能性があります。これにより、再感染のリスクが高まっています。
④ 冬季特有の条件
寒冷で乾燥した冬の気候はウイルスの生存を助けます。また、年末年始は人が集まる機会が多く、感染が広がりやすい時期です。
海外の状況
イギリスをはじめとする海外でも、インフルエンザの異常な流行が確認されています。特にイギリス東部では、2024年12月末時点でH1pdm09による入院患者数が前年の5倍に達しました。政府は感染拡大を防ぐために、高齢者や小児への予防措置の強化、マスク着用の推奨、面会制限の導入を進めています。これらの対応は、日本国内の対策にも参考になります。
五良会クリニック白金高輪からのお知らせ
当院では、1月5日も以下の診療を行っています。
1. 発熱外来
インフルエンザ、COVID-19、肺炎など、発熱症状がある方に対応しています。予約なしで受診可能ですが、待ち時間が発生する場合があります。
2. 感染予防対策
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院内の徹底した換気と消毒
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スタッフの防護具着用
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来院者全員への手指消毒のお願い
3. 予防投与
インフルエンザ予防薬の投与を自費診療で行っています。感染リスクが高い方や濃厚接触者の方におすすめです。
4. インフルエンザワクチン接種
ワクチン接種は1月末まで可能です。接種がまだの方は、早めにご予約ください。
最後に
今年のH1pdm09流行は、免疫の低下や生活変化、季節的要因が複合的に影響していると考えられます。予防接種や基本的な感染対策を徹底することで、感染拡大を防ぎましょう。当院では引き続き、皆さまの健康を守るための診療を提供してまいります。