夏の発熱、その原因は?|新型コロナ・インフル・夏かぜの見分け方【白金高輪の内科】
- 2026年7月6日
- 内科一般,新型コロナ(COVID-19),インフルエンザ,発熱・感染症外来,お知らせ
医療法人社団五良会|理事長、竹内内科小児科医院|院長 五藤良将(内科・感染症)
「夏なのに、急な発熱とのどの痛み」——これは夏かぜだろうと思っていたら、実は新型コロナウイルスやインフルエンザだった、というケースは少なくありません。発熱の原因は、症状の見た目だけでは見分けが難しいのが実情です。
この記事では、大人の方に向けて、夏の発熱で考えられる主な原因、新型コロナ・インフルエンザ・夏かぜの症状の違い、そして受診の目安を、内科・感染症を専門の一つとする理事長・五藤良将の視点で整理します。2026年の夏に流行している変異株の最新事情もあわせてお伝えします。
📋 この記事の内容(クリックで該当箇所へ)
1. 夏の発熱、原因はさまざま
「夏の発熱=夏かぜ」と決めつけてしまうのは危険です。夏に発熱を起こす原因は、実際には多岐にわたります。
夏に発熱を起こす主な原因
◆ 新型コロナウイルス感染症(近年は夏に流行する傾向)
◆ インフルエンザ(夏に流行することもある)
◆ 夏かぜ(ヘルパンギーナ・手足口病・咽頭結膜熱など)
◆ 熱中症(高体温・脱水。発熱と紛らわしいことがある)
◆ その他の感染症(尿路感染、細菌性の扁桃炎など)
◆ インフルエンザ(夏に流行することもある)
◆ 夏かぜ(ヘルパンギーナ・手足口病・咽頭結膜熱など)
◆ 熱中症(高体温・脱水。発熱と紛らわしいことがある)
◆ その他の感染症(尿路感染、細菌性の扁桃炎など)
なかでも大人が特に注意したいのが、新型コロナウイルスとインフルエンザです。いずれも重症化することがあり、周囲にうつしてしまう可能性もあるため、「ただの夏かぜ」と自己判断せず、適切に見極めることが大切です。
2. コロナ・インフル・夏かぜ 症状の違い(比較表)
それぞれに典型的な傾向はありますが、あくまで「傾向」であり、例外も多くあります。目安として整理します。
| 項目 | 新型コロナ | インフルエンザ | 夏かぜ(一般) |
|---|---|---|---|
| 発症の仕方 | 比較的ゆるやかなことが多い | 急激に高熱(38〜40℃) | 突然〜数日かけて |
| のどの症状 | 近年の株は強いのどの痛みが目立つ | のどの痛み・咳 | のどの痛み(型による) |
| 全身症状 | 倦怠感・頭痛・咳など幅広い | 強い関節痛・筋肉痛・悪寒 | 比較的軽いことが多い |
| 消化器症状 | 下痢・腹痛を伴うことも | ときにあり | お腹にくる型が多い |
| 主な流行時期 | 通年(近年は夏にも波) | 冬中心(夏の流行例もあり) | 初夏〜夏 |
⚠️ あくまで「傾向」です
この表は典型的な傾向をまとめたもので、実際には症状が重なり合い、見た目だけで確実に区別することはできません。次の④で述べるとおり、確定には検査が必要です。
3. 2026年夏の新型コロナ最新事情
新型コロナウイルスは、2022年以降、夏にも感染者が増える「夏の波」が繰り返し見られています。冷房による換気不足や、お盆の人の移動などが背景にあると考えられています。
💡 2026年に流行している変異株
2026年春〜初夏の時点で日本の主流となっているのは、オミクロン系統の「NB.1.8.1(ニンバス)系統」と「BA.3.2(通称:セミ株)系統」です。ニンバス系統では、「のどを強く痛がる」ことが特徴として報告されています。いずれも、これまでのところ重症化率が大きく上がっているという明確な報告はありませんが、免疫をすり抜けて再感染しやすい性質が指摘されています。
出典:国立健康危機管理研究機構(旧・国立感染症研究所)ゲノムサーベイランス、厚生労働省 発生状況(2026年)等
流行する変異株は数か月単位で移り変わります。最新の流行状況は、厚生労働省や国立健康危機管理研究機構、お住まいの自治体の感染症情報でご確認ください。
4. 症状だけで見分けるのは難しい——検査という選択
ここまで見てきたとおり、新型コロナ・インフルエンザ・夏かぜは症状が重なり合い、見た目だけで確実に区別することはできません。特に近年のコロナは、強いのどの痛みなど、夏かぜと紛らわしい症状を示すことがあります。
確実に判断するには、医療機関での検査が有効です。当院では、必要に応じて新型コロナ・インフルエンザの検査を行い、結果に基づいて診断・治療方針をご提案します。
✅ 検査を受けるとよいケース
・ 高熱・強いのどの痛み・強い倦怠感がある
・ 家族や職場に発熱者・感染者がいる
・ 高齢の方や基礎疾患のある方と同居している
・ 仕事や登校の可否を判断する必要がある
・ 家族や職場に発熱者・感染者がいる
・ 高齢の方や基礎疾患のある方と同居している
・ 仕事や登校の可否を判断する必要がある
受診前のお願い
発熱でご来院の際は、他の患者さんへの感染を防ぐため、事前にお電話(03-6432-5353)でご連絡のうえ、マスク着用でお越しいただくとスムーズです。当院は平日夜19時まで、土日祝も診療しております。
5. 大人が受診すべき目安・重症化リスク
多くは自宅療養で回復しますが、次のような方は重症化しやすいため、早めの受診をおすすめします。
◆ 65歳以上の方
◆ 糖尿病・心臓病・呼吸器疾患・腎臓病などの基礎疾患がある方
◆ 妊娠中の方
◆ 免疫を抑える治療を受けている方
◆ 糖尿病・心臓病・呼吸器疾患・腎臓病などの基礎疾患がある方
◆ 妊娠中の方
◆ 免疫を抑える治療を受けている方
🚨 すぐに受診・救急を検討すべきサイン
・ 息苦しい・呼吸が速い・胸が痛む
・ 水分がとれない/半日以上尿が出ない(脱水)
・ ぐったりして意識がもうろうとする
・ 高熱が下がらず、症状がどんどん悪化する
重症化リスクの高い方は、診断後、医師の判断により抗ウイルス薬による治療を検討することがあります。特にインフルエンザや新型コロナは、早期の対応が回復を左右することもあるため、迷ったら早めにご相談ください。
6. 発熱時の自宅での過ごし方
| 水分・栄養 | 経口補水液・麦茶などでこまめに水分補給。夏は発熱+発汗で脱水が進みやすいため特に重要 |
| 休養 | 無理をせずしっかり休む。冷房で室温を適切に保ち、体を冷やしすぎない |
| 解熱 | つらいときは市販の解熱鎮痛薬も選択肢。持病・服薬中の方は薬剤師や医師に相談を |
| 感染対策 | 家庭内でもマスク・手洗い・換気・タオルの共用を避ける。同居の高齢者・基礎疾患のある方への配慮を |
7. よくあるご質問(FAQ)
Q. 熱中症と発熱はどう違いますか?
A. 熱中症は暑い環境で体温調節が追いつかず体温が上がる状態で、涼しい場所での休息・水分/塩分補給・体の冷却で改善することが多いです。一方、感染症の発熱はウイルスや細菌が原因で、涼しくしても下がりにくい傾向があります。見分けが難しい場合や、意識がおかしい・水分がとれないときは、すぐに受診してください。
Q. 市販の検査キットで陽性でした。受診は必要ですか?
A. 症状が軽く重症化リスクがなければ自宅療養で経過をみることもできますが、高齢・基礎疾患・妊娠中などリスクのある方、症状が強い方は受診をおすすめします。治療薬の適応や、他の病気との見分けについて医師が判断します。
Q. 発症からどのくらいで検査を受ければよいですか?
A. 発症直後はウイルス量が少なく、検査で正しく判定されないことがあります。症状が出てから半日〜1日ほど経ってからのほうが結果が安定しやすいとされます。受診のタイミングに迷う場合は、まずお電話でご相談ください。
8. 理事長コメント
💬 理事長 五藤良将より
「『夏だからただのかぜだろう』という思い込みが、診断や治療の遅れにつながることがあります。特に近年の新型コロナは、強いのどの痛みなど夏かぜと見分けにくい症状を示すことがあり、症状だけの自己判断は禁物です。ご自身のためだけでなく、ご家庭の高齢の方やお子さんを守るためにも、気になる発熱は早めに検査で確かめることをおすすめします。当院は平日夜19時まで、土日祝も診療しており、発熱の診療にも対応しています。夏の発熱で不安を感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。」
9. まとめ
📝 この記事のポイント
✅ 夏の発熱の原因はコロナ・インフル・夏かぜ・熱中症など多様
✅ 3つの感染症は症状が重なり、見た目だけの区別は難しい
✅ 2026年はニンバス系統・セミ株が主流。強いのどの痛みに注意
✅ 確実な判断には医療機関での検査が有効
✅ 高齢・基礎疾患・妊娠中の方は重症化リスクが高く早めの受診を
✅ 息苦しさ・脱水・意識障害はすぐに受診・救急を
✅ 3つの感染症は症状が重なり、見た目だけの区別は難しい
✅ 2026年はニンバス系統・セミ株が主流。強いのどの痛みに注意
✅ 確実な判断には医療機関での検査が有効
✅ 高齢・基礎疾患・妊娠中の方は重症化リスクが高く早めの受診を
✅ 息苦しさ・脱水・意識障害はすぐに受診・救急を
参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の発生状況」(2026年)、国立健康危機管理研究機構 ゲノムサーベイランス、東京都保健医療局 変異株情報等をもとに作成。流行株・流行状況は変化します。最新情報は公的機関の発表をご確認ください。本記事は一般的な健康情報であり、個別の診断・治療に代わるものではありません。
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