【血液内科専門外来開設】れいわ新選組代表・山本太郎氏の「多発性骨髄腫の一歩手前」とは?
れいわ新選組代表・山本太郎氏が「多発性骨髄腫の一歩手前」という健康状態を公表し、議員辞職を決断されました。この報道をきっかけに、「血液のがん一歩手前とはどういう状態なのか」「自分は大丈夫なのか」と不安を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、多発性骨髄腫とその前段階について、できるだけ分かりやすく解説します。五良会クリニック白金高輪では、血液内科専門医・安達弘人先生による専門外来(毎週日曜・木曜)にて、こうした血液疾患の前駆状態の精査・経過観察を行っております。
📋 この記事の内容(クリックで該当箇所へ)
① 多発性骨髄腫とは
多発性骨髄腫は、血液細胞の一種である「形質細胞」ががん化する病気です。
形質細胞は本来、体を守る抗体(免疫グロブリン)を作る大切な役割を担っています。しかし、がん化した形質細胞は「M蛋白」と呼ばれる異常なタンパク質を大量に作り出し、正常な血液細胞の産生を妨げてしまいます。
🩺 多発性骨髄腫の主な症状(CRAB)
多発性骨髄腫の症状は、頭文字をとって 「CRAB(クラブ)」 と呼ばれています。
| CRAB | 症状 |
|---|---|
| Calcium(高カルシウム血症) | のどの渇き、便秘、意識障害 |
| Renal(腎障害) | むくみ、尿量の変化 |
| Anemia(貧血) | 倦怠感、息切れ、動悸 |
| Bone(骨病変) | 腰痛、背部痛、骨折しやすい |
②「一歩手前」の状態とは?(MGUS・くすぶり型)
山本氏が述べた「一歩手前」とは、医学的には以下のような前駆状態を指すと考えられます。多発性骨髄腫は、突然発症するのではなく、多くの場合は無症状の前駆段階を経て進行します。
1. MGUS(エムガス:意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症)
🔍 MGUSとは
血液中にM蛋白が検出されるものの、骨髄中の異常形質細胞が少なく、臓器障害もない状態です。
・50歳以上の約3〜4%に見られる、比較的よくある状態
・年間約1%の割合で多発性骨髄腫へ進行
・生涯で進行するのは約20〜25%程度で、多くの方は進行しません
・年間約1%の割合で多発性骨髄腫へ進行
・生涯で進行するのは約20〜25%程度で、多くの方は進行しません
2. くすぶり型(無症候性)多発性骨髄腫
⚠️ くすぶり型多発性骨髄腫とは
MGUSより異常形質細胞やM蛋白が多いものの、まだ臓器障害が出ていない状態です。
・MGUSより進行リスクが高い
・診断後5年以内に約50%が多発性骨髄腫へ進行
・定期的な検査による厳重な経過観察が必要
・診断後5年以内に約50%が多発性骨髄腫へ進行
・定期的な検査による厳重な経過観察が必要
3つの状態の比較
| 状態 | M蛋白 | 骨髄の異常形質細胞 | 臓器障害(CRAB) |
|---|---|---|---|
| MGUS | 少量 | 10%未満 | なし |
| くすぶり型多発性骨髄腫 | 多い | 10%以上 | なし |
| 多発性骨髄腫 | 多い | 10%以上 | あり |
③ なぜ早期発見が難しいのか
多発性骨髄腫やその前段階は、初期には自覚症状がほとんどありません。これが早期発見を難しくしている最大の理由です。
見逃されやすい初期のサイン
・なんとなく疲れやすい
・腰や背中が痛い
・健康診断で「貧血気味」と言われた
・血液検査で「総蛋白が高い」と指摘された
・腰や背中が痛い
・健康診断で「貧血気味」と言われた
・血液検査で「総蛋白が高い」と指摘された
これらは加齢や疲労のせいにされがちですが、血液疾患のサインである可能性もあります。
精査をお勧めする健診の異常値
特に血液検査で以下の異常が見つかった場合は、専門的な精査をお勧めします。
| 検査項目 | 注意すべき所見 |
|---|---|
| 総蛋白(TP) | 高値 → M蛋白の存在を疑う |
| A/G比(アルブミン/グロブリン比) | 低下 → グロブリン優位な状態 |
| ヘモグロビン(Hb) | 原因不明の貧血 |
| クレアチニン(Cre) | 腎機能の低下 |
| 血沈(赤沈・ESR) | 著明な亢進 |
| 血清カルシウム(Ca) | 高値 |
💬 理事長 五藤良将より
「健診で『総蛋白が高い』『血沈が亢進している』と指摘されても、症状がないと放置してしまう方は少なくありません。しかし、これらは多発性骨髄腫の前駆状態(MGUS・くすぶり型)のサインである可能性があります。当院では血液内科専門医の安達弘人先生のもと、丁寧な精査と長期的な経過観察を行っています。気になる検査値がある方は、ぜひ一度ご相談ください。」
④ 経過観察と治療について
前駆状態(MGUS・くすぶり型)の場合
すぐに治療が必要なわけではありませんが、定期的な血液検査と経過観察が非常に重要です。
✓ 経過観察のポイント
・3〜6ヶ月ごとの血液検査(M蛋白量・血算・腎機能・カルシウムなど)
・年1回程度の画像検査(必要に応じて骨X線、MRI、PETなど)
・進行の兆候を早期に捉え、適切なタイミングで治療を開始
・年1回程度の画像検査(必要に応じて骨X線、MRI、PETなど)
・進行の兆候を早期に捉え、適切なタイミングで治療を開始
多発性骨髄腫へ進行した場合
多発性骨髄腫へ進行した場合も、近年は新規薬剤の開発により治療成績が大きく向上しています。プロテアソーム阻害薬、免疫調節薬、抗体医薬、CAR-T細胞療法など、選択肢は急速に増えています。早期発見・早期対応が予後を左右します。
📌 ポイント
MGUSと診断されても、多くの方は生涯を通じて多発性骨髄腫に進行しません。過度な不安を抱える必要はありませんが、定期的な経過観察を継続することが大切です。
⑤ こんな方は血液内科専門外来へ
今回の報道をきっかけに、ご自身の健康診断結果を見直してみてはいかがでしょうか。以下のような方は、お早めに血液内科専門医にご相談ください。
🚨 こんな方はご相談ください
・健康診断で血液検査の異常(総蛋白高値、貧血、血沈亢進など)を指摘された方
・原因不明の倦怠感や腰背部痛が続いている方
・貧血や出血傾向が気になる方
・リンパ節の腫れが気になる方
・MGUS・くすぶり型多発性骨髄腫など、血液疾患の経過観察中の方
・健診結果を血液内科専門医に診てもらいたい方
・原因不明の倦怠感や腰背部痛が続いている方
・貧血や出血傾向が気になる方
・リンパ節の腫れが気になる方
・MGUS・くすぶり型多発性骨髄腫など、血液疾患の経過観察中の方
・健診結果を血液内科専門医に診てもらいたい方
HEMATOLOGY CLINIC
🩸 血液内科専門外来のご案内
五良会クリニック白金高輪では、血液内科専門医・安達弘人先生による外来診療を
毎週日曜日・木曜日に行っております。
気になる検査値がある方は、お気軽にご相談ください。
毎週日曜日・木曜日に行っております。
気になる検査値がある方は、お気軽にご相談ください。
📞 お電話でのご予約:03-6432-5353(1階・保険診療)
💻 WEB予約も受付中
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⑥ まとめ
📝 この記事のポイント
✅ 多発性骨髄腫は形質細胞ががん化する血液のがん。症状の頭文字はCRAB
✅ 「一歩手前」の状態にはMGUSとくすぶり型多発性骨髄腫がある
✅ MGUSは50歳以上の3〜4%に見られ、生涯で進行するのは20〜25%程度
✅ 初期は自覚症状がほとんどないため、健診の血液検査が早期発見の鍵
✅ 総蛋白高値・原因不明の貧血・血沈亢進などは精査が必要
✅ 前駆状態でも定期的な経過観察が重要。早期発見が予後を左右する
✅ 「一歩手前」の状態にはMGUSとくすぶり型多発性骨髄腫がある
✅ MGUSは50歳以上の3〜4%に見られ、生涯で進行するのは20〜25%程度
✅ 初期は自覚症状がほとんどないため、健診の血液検査が早期発見の鍵
✅ 総蛋白高値・原因不明の貧血・血沈亢進などは精査が必要
✅ 前駆状態でも定期的な経過観察が重要。早期発見が予後を左右する
GORYOKAI CLINIC SHIROKANE-TAKANAWA
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※ 火曜休診(祝日の場合は10:00〜15:00で診療)/内視鏡検査は予約制
理事長 五藤良将