【医師監修】高山病予防・トラベルワクチン|Twinrix急速接種で最短3週間対応|留学・駐在前に認定医が処方【白金高輪】
富士登山、ネパール・ヒマラヤトレッキング、ペルー(マチュピチュ・クスコ)、ボリビア(ウユニ塩湖)、チベット、スイスアルプス、キリマンジャロ──。標高2,500mを超える高地への旅行・登山では、誰にでも急性高山病(AMS)が起こる可能性があります。重症化すれば致死的な高地脳浮腫(HACE)・高地肺水腫(HAPE)に進行する場合もあり、「事前の医学的準備」が安全な旅の決め手となります。
五良会クリニック白金高輪では、日本旅行医学会認定医の五藤良将(理事長)と日本渡航医学会認定医の安達弘人医師が、出発前の旅行計画相談から、高山病予防薬(ダイアモックス)の処方、各種トラベルワクチン(狂犬病・A型肝炎・B型肝炎・腸チフス・髄膜炎菌・Tdap/百日咳など)、現地での緊急時対応まで一貫してサポートします。本記事では、旅程の段階別準備・目的地別の順化プラン・ワクチン戦略・受診タイミング・予防セットの詳細を、最新の国際ガイドライン(WMS 2024 update)を踏まえて徹底解説します。
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旅行計画相談・トラベルワクチン 受付中
旅程・標高プロフィール・基礎疾患・服用中の薬・渡航先の感染症リスクを踏まえ、認定医が個別に「いつ・何を・どれだけ」処方・接種すべきかを判断します。理想は出発の6〜8週間前までのご来院ですが、直前のご相談にも可能な限り対応します。
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目次
- 高山病とは?病態と症状
- 高山病の診断基準(Lake Louise スコア 2018)
- 致死的合併症HACE・HAPEの早期発見
- 高山病になりやすい人・リスク因子
- 人気旅行先の標高とリスク一覧
- 旅行計画相談:出発6週間前から始める準備
- 目的地別・段階的高度順化プラン
- 非薬物予防:行動でリスクを下げる
- 予防薬アセタゾラミド(ダイアモックス)の使い方
- 対症療法薬:頭痛・吐き気への処方
- 持病・年齢別の注意点と相談ポイント
- 機内・移動中・現地での実践テクニック
- ケーススタディ:5合目で頭痛が出たらどうする?
- 【NEW】トラベルワクチン|留学・駐在・海外渡航前の接種
- 当院の高山病予防外来・料金
- 渡航前持参チェックリスト
- よくあるご質問(FAQ)
- 参考文献
高山病とは?病態と症状
標高が上がると大気圧が低下し、空気1リットルあたりに含まれる酸素分子の数が減少します(低圧性低酸素)。体は呼吸数の増加・心拍数の上昇・腎臓での重炭酸排泄促進・赤血球産生の亢進などで適応しようとしますが、登高速度が速い場合や体質的に順化しにくい場合、適応が追いつかず急性高山病(AMS:Acute Mountain Sickness)を発症します。
一般に標高2,500m以上で発症リスクが高まります。富士山(山頂3,776m)は国内でもっとも高山病リスクが高い山であり、特に5合目から一気に山頂を目指す「弾丸登山」は症状発症率が著しく高くなります。
急性高山病(AMS)の主な症状
| 症状 | 詳細・特徴 |
|---|---|
| 頭痛 | AMSの必発症状。前頭部から後頭部にかけての拍動性・締めつけ感のある頭痛が多い |
| 吐き気・嘔吐 | 食欲不振を伴うことが多く、水分・栄養摂取が困難になる |
| 倦怠感・疲労感 | 脱力感・全身のだるさ。通常の疲労と区別しにくいことも |
| めまい・ふらつき | 起立時のふらつき、平衡感覚の低下 |
| 不眠・睡眠障害 | 夜間の周期性呼吸(チェーン・ストークス様)による中途覚醒、入眠困難 |
発症タイミングのポイント
AMSは通常、高地到着後6〜12時間以内に症状が出始め、多くは24〜48時間以内に自然軽快します。ただし一部は重症化するため、「頭痛があるまま無理して登り続けない」ことが鉄則です。
高山病の診断基準(Lake Louise スコア 2018)
急性高山病の重症度評価には、国際山岳医学会(ISMM)が採用しているLake Louise スコア(LLS)が世界標準として使われています(Roach et al., 2018)。2018年の改訂で「頭痛が必須」となり、より臨床的に明確な定義になりました。
| 項目 | スコア |
|---|---|
| 頭痛なし | 0 |
| 軽度の頭痛 | 1 |
| 中等度の頭痛 | 2 |
| 重度の頭痛(身動き不能) | 3 |
| 消化器症状(食欲不振・吐き気・嘔吐):なし0/中等度1/重度2 | 0〜2 |
| 倦怠感・全身脱力:なし0/軽度1/中等度2/重度3 | 0〜3 |
| めまい・ふらつき:なし0/軽度1/中等度2/重度3 | 0〜3 |
判定基準
頭痛があり(1点以上)、合計3〜5点 → 軽症AMS、6〜9点 → 中等症、10点以上 → 重症と判定します。頭痛がない場合は他の症状がいくら高くてもAMSとは診断しません(2018改訂の重要な変更点)。
致死的合併症HACE・HAPEの早期発見
AMSが進行・重症化した場合、命にかかわる2つの状態に移行することがあります。いずれも直ちに下山・酸素投与・緊急搬送が必要な医療的緊急事態です。発見が遅れれば数時間で意識消失・死亡に至るため、同行者全員がサインを共有しておくことが重要です。
緊急事態:以下のサインがあれば即座に下山してください
HACE(高地脳浮腫:High Altitude Cerebral Edema)
- 歩行時のよろめき(タンデム歩行障害)、ふらつきが著明に悪化
- 意識の混濁・錯乱・性格変化・奇妙な行動
- 激しい頭痛が解熱鎮痛薬で改善しない
- ひどい嘔吐・幻覚・意識消失
HAPE(高地肺水腫:High Altitude Pulmonary Edema)
- 安静時でも強い息切れ・呼吸困難
- 空咳から泡沫状・血性痰への変化
- チアノーゼ(口唇・指先の青紫色化)
- 胸の締め付け感、ゴロゴロ・ゼーゼーという呼吸音
- 運動耐容能の急激な低下(昨日歩けた距離が今日歩けない)
最重要:HAPEは高地での致死的原因第1位
最も重要な治療は「酸素投与しながらの即時下山」です。ニフェジピン徐放錠(30mg)・デキサメタゾン(緊急時8mg静注or経口)が一時的な救命目的で使われることがあります。出発前に医師と相談し、緊急時の薬剤を含めた処方をご検討ください。
高山病になりやすい人・リスク因子
高山病の感受性は個人差が極めて大きく、体力・年齢・性別とは必ずしも相関しません。「マラソンランナーだから大丈夫」「若いから平気」とはいえないのが高山病の難しさです。過去に高山病になった方は再度なりやすい傾向がありますが、「前回大丈夫だったから今回も安全」とも断言できません。
| リスク因子 | 解説 |
|---|---|
| 速い登高速度 | 1日あたりの睡眠高度の上昇が大きいほどリスク増。飛行機での一気の移動(東京→クスコ3,400mなど)は要注意 |
| 到達高度が高い | 3,000m超から急増。5,000m超は専門医のアドバイスが必須 |
| 高山病の既往 | 最も強力なリスク予測因子のひとつ。前回の標高・症状を医師に伝える |
| 睡眠不足・過労 | 出発前・移動中の疲労蓄積はリスクを高める |
| アルコール摂取 | 換気抑制作用により低酸素を悪化させる。高地でのアルコールは厳禁 |
| 基礎疾患(心肺系) | 慢性肺疾患・心不全・睡眠時無呼吸症候群・未治療の高血圧などは事前の専門医相談が必要 |
| 脱水 | 高地では不感蒸泄(呼気・皮膚からの水分喪失)が増加。意識的な水分補給が重要 |
| 妊娠・小児 | 妊娠中・乳幼児は高地への滞在自体が推奨されない場合あり。必ず事前相談を |
人気旅行先の標高とリスク一覧
日本人に人気の旅行先・登山先と標高の目安です。「現地に到着した瞬間からリスクがある」目的地は、出発前の準備が特に重要です。
| 目的地 | 代表的な標高 | リスク | 備考 |
|---|---|---|---|
| 富士山(山頂) | 3,776m | 中〜高 | 弾丸登山は特に高リスク。5合目2,305mから頂上まで急登 |
| 立山・室堂 | 2,450m | 低〜中 | アルペンルートで急速に標高上昇。高齢者・基礎疾患者は要注意 |
| ネパール・カトマンズ | 1,400m | 低 | 市内は低リスク。トレッキングで3,000m超へ登高時に要注意 |
| エベレストBCトレッキング | 5,364m | 非常に高 | 必ず段階的高度順化(最低12〜14日)が必要。薬剤予防強く推奨 |
| ペルー・クスコ | 3,399m | 高 | リマ(154m)からのフライトで一気に高度上昇。初日から症状が出やすい |
| マチュピチュ遺跡 | 2,430m | 中 | 遺跡自体はやや低め。クスコ滞在後に訪れると比較的順化しやすい |
| ボリビア・ラパス | 3,640m | 高 | エルアルト空港4,061m着陸時から症状出現あり。薬剤予防を強く検討 |
| ボリビア・ウユニ塩湖 | 3,656m | 高 | ラパス経由が一般的。1日目の頭痛発症率が高い |
| チベット・ラサ | 3,650m | 高 | 鉄道・飛行機どちらでも一定のリスク。到着後2〜3日の安静推奨 |
| スイス・ユングフラウヨッホ | 3,454m | 中〜高 | 電車で急速に標高上昇。短時間滞在でも頭痛・吐き気を訴える観光客多い |
| スイス・マッターホルン展望台 | 3,883m | 高 | マッターホルン・グレッシャー・パラダイス。心肺基礎疾患は事前相談を |
| アフリカ・キリマンジャロ | 5,895m | 非常に高 | 薬剤予防が標準。HACE/HAPE発症例あり。ルート選択も重要 |
| 米国・コロラド州 | 2,400〜3,500m | 中 | スキーリゾート(アスペン2,438m、ベイル2,500m)。スキー初日に症状出現多い |
| 中国・九寨溝・黄龍 | 2,000〜3,580m | 中 | 黄龍は3,500m級。階段の昇降で症状が顕在化しやすい |
旅行計画相談:出発6週間前から始める準備
高山病対策は「処方薬さえ持っていけば安心」ではありません。旅程・到達高度・睡眠標高・基礎疾患・服用薬・現地の医療事情・ワクチン接種スケジュールまで含めた総合的なプランニングが必要です。当院では認定医による個別の旅行計画相談をご提供しています。
受診タイミングの推奨
| 出発までの期間 | 主な内容 |
|---|---|
| 6〜8週間前 理想 |
渡航計画相談・必要ワクチン(A型肝炎・B型肝炎・腸チフス・狂犬病・髄膜炎菌・黄熱・Tdapなど)の接種スケジュール立案・基礎疾患の確認・トレッキング適性評価 |
| 3〜4週間前 | 追加ワクチン接種・マラリア予防薬の検討・高山病予防薬の適応判定・処方計画 |
| 1〜2週間前 | ダイアモックスの試験的内服(副作用チェック)・最終ブリーフィング・処方薬一式の受け取り・英文証明書発行 |
| 直前〜前日 最低限 |
高山病予防セット処方・最低限のブリーフィング・現地医療情報の提供(ワクチン接種は間に合わないため、可能な範囲での対応) |
旅行計画相談で確認する10項目
- 目的地・全行程と各地点の標高プロフィール
- 1日あたりの睡眠高度の上昇幅
- 到着初日の活動内容(観光・トレッキング・登山)
- 過去の高山病既往と発症した標高
- 基礎疾患(心臓・肺・糖尿病・睡眠時無呼吸など)と服用中の薬
- アレルギー(特にスルホンアミド系薬剤)の確認
- 女性の場合は妊娠・授乳の状況
- 同行者の年齢構成・健康状態(特に小児・高齢者)
- 現地での医療アクセス・緊急搬送の保険加入状況
- 目的地別の追加リスク(マラリア・狂犬病・腸炎・水質・髄膜炎菌など)
出発まで2ヶ月以上ある方は、まず予約相談から始めましょう
直前のご相談でも対応はしておりますが、ワクチン接種スケジュール(A型肝炎・B型肝炎・狂犬病など複数回接種必要)や薬剤の試験内服を考えると、早期受診ほど安心して旅立てます。
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目的地別・段階的高度順化プラン
高山病予防の鉄則「Climb high, sleep low(高く登り、低く眠る)」を踏まえた、目的地別の推奨プランを示します。あくまで一般的な目安であり、個々の体力・既往歴により調整が必要です。
プランA:富士山登山(推奨2泊3日プラン)
| 日程 | 行程 | 睡眠標高 |
|---|---|---|
| 前日 | 十分な睡眠・脱水回避・アルコール禁止 | 自宅 |
| Day 1 | 5合目(2,305m)到着後、最低1〜2時間滞在し体を慣らす。8〜9合目の山小屋まで登り、夕食後就寝 | 3,100〜3,400m |
| Day 2 | 夜間の周期性呼吸で睡眠浅め。早朝に山頂アタック → ご来光 → 下山開始 | 山頂3,776m経由 |
弾丸登山(5合目スタート→そのまま夜間に山頂)は推奨しません
睡眠不足・急速な高度上昇・脱水が同時に起こり、AMS発症率が著しく高まります。どうしても日程的に弾丸登山となる場合は、必ず事前にダイアモックスの処方を受け、複数の頓用薬を持参してください。
プランB:ペルー(リマ→クスコ→マチュピチュ)4泊5日プラン
| 日程 | 行程 | 睡眠標高 |
|---|---|---|
| Day 1 | リマ着・市内観光・宿泊。ダイアモックス内服開始 | 154m |
| Day 2 | クスコへフライト。到着後は安静・コカ茶・水分補給。観光は控えめに。動悸・頭痛があれば横になる | 3,399m |
| Day 3 | クスコ市内観光(ゆっくりと)。聖なる谷(オリャンタイタンボ2,792m)へ移動・宿泊するとさらに順化しやすい | 2,792〜3,399m |
| Day 4 | 列車でマチュピチュ(2,430m)。遺跡見学・ワイナピチュ登頂は順化済みなら可 | 2,040m(アグアスカリエンテス) |
| Day 5 | クスコ経由で帰路。ダイアモックス内服終了 | 下降 |
プランC:エベレストBCトレッキング(推奨14日プラン)
| 日程 | 主な経由地 | 睡眠標高 |
|---|---|---|
| Day 1 | カトマンズ→ルクラ(フライト)→パクディン | 2,610m |
| Day 2 | ナムチェバザール | 3,440m |
| Day 3 | 高度順化日(ナムチェ滞在) | 3,440m |
| Day 4-6 | タンボチェ→ディンボチェ→高度順化日 | 〜4,410m |
| Day 7-9 | ロブチェ→ゴラクシェプ→エベレストBC(5,364m)→カラパタール(5,545m) | 〜5,164m |
| Day 10-14 | 下山行程(ペリチェ→ナムチェ→ルクラ→カトマンズ) | 下降 |
高度順化日(acclimatization day)の重要性
3,000mを超えたら2〜3日に1日は同じ標高で休養日を設けます。完全に動かないのではなく、午前中だけ高い場所まで散策し、午後は宿で休む(climb high, sleep low)スタイルが理想的です。WMSガイドライン2024 updateでも、3,000m超では1日500m以下の睡眠標高上昇が推奨されています(Luks et al., 2024)。
非薬物予防:行動でリスクを下げる
薬剤予防と並んで、行動面での予防が極めて重要です。以下の原則を守ることで高山病リスクを大幅に軽減できます。
非薬物予防の基本原則
- ゆっくり登高(Climb high, sleep low):1日あたりの睡眠高度の上昇は2,500m超では500m以内
- 高所順化日を設ける:3,000m超では2〜3日に1日休養日を
- 十分な水分補給:1日2〜3L以上。尿が淡黄色以下になるよう意識
- アルコール・鎮静薬の禁止:換気抑制で低酸素を悪化させる
- 炭水化物中心の食事:脂肪・タンパク質より酸素消費効率がよい
- 過度な運動の回避:到着初日は激しい運動を避ける
- 禁煙:少なくとも高地滞在中は厳守
- 症状が出たら登高を止める:頭痛が続く・嘔吐する・歩行がふらつくサインは下山判断を
予防薬アセタゾラミド(ダイアモックス)の使い方
アセタゾラミド(商品名:ダイアモックス)は、Wilderness Medical Society(WMS)2024 updateや国際山岳医学会(UIAA)のガイドラインで、急性高山病の予防薬として強く推奨されている薬剤です(Luks et al., 2024)。
アセタゾラミドの作用機序
腎臓の炭酸脱水酵素(carbonic anhydrase)を阻害し、重炭酸イオン(HCO₃⁻)の尿中排泄を促進します。これにより血液が軽度の代謝性アシドーシスに傾き、脳の呼吸中枢を直接刺激して換気量が増加。結果として血中酸素分圧(PaO₂)が上昇し、高山病の予防効果を発揮します(Swenson & Teppema, 2007)。加えて、夜間の周期性呼吸を抑制し、睡眠の質を改善する効果も持ちます。
アセタゾラミドの標準的な使用法
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 予防用量 | 125mg 1日2回(Basnyat et al., 2003)〜250mg 1日2回。低用量125mg×2/日でも高用量と同等の効果があり副作用が少ない |
| 開始タイミング | 高地到着の1〜2日前から内服開始 |
| 服用期間 | 高地滞在中、または症状なく順化が完了したと判断されるまで(通常2〜3日) |
| 主な副作用 | 手足のしびれ・ピリピリ感、多尿、炭酸飲料が苦く感じる、光線過敏(日焼けしやすい) |
| 禁忌・注意 | スルホンアミド系薬剤アレルギーのある方は使用不可。腎不全・肝不全・電解質異常は要注意。妊娠中は使用を避ける |
出発前の試験内服を推奨
当院では、出発の1〜2週間前に1〜2日間の試験内服をお勧めしています。手足のしびれや多尿の程度を確認し、副作用が強い場合は用量調整や代替薬(デキサメタゾン)の検討が可能です。
対症療法薬:頭痛・吐き気への処方
高山病に伴う頭痛・吐き気・嘔吐に対しては、以下の対症療法薬が有用です。当院では予防セットに含めて処方しています。
カロナール(アセトアミノフェン)
解熱鎮痛薬であり、高山病に伴う頭痛に広く使われます。NSAIDs(イブプロフェン等)と比べて胃腸障害・腎機能への影響が少なく、高地での脱水状態でも比較的安全です。
服用法:頭痛時に200〜400mg(当院処方:200mg錠を1〜2錠)、1日3回まで。
服用法:頭痛時に200〜400mg(当院処方:200mg錠を1〜2錠)、1日3回まで。
ナウゼリン(ドンペリドン)
ドパミン受容体拮抗薬で、高山病に伴う吐き気・嘔吐・食欲不振を抑えます。消化管の蠕動運動を促進し、胃排出の停滞(高地で起きやすい)を改善します。血液脳関門を通過しにくいため中枢神経への影響が少ない制吐薬です。
服用法:吐き気時に10mgを1錠、1日3回まで。食前30分の服用が効果的。
服用法:吐き気時に10mgを1錠、1日3回まで。食前30分の服用が効果的。
持病・年齢別の注意点と相談ポイント
| 対象 | 注意点・相談ポイント |
|---|---|
| 小児(2歳未満) | 症状を訴えにくく早期発見が困難。原則として2,500m以上の長期滞在は推奨されない。一時的な観光は事前相談を |
| 学童・小児 | 大人と同様に高山病を発症するが、症状の訴えが「お腹が痛い」「眠い」など曖昧になることに注意。アセタゾラミドは小児用量2.5mg/kg×2/日で使用可能 |
| 高齢者(65歳以上) | 高山病自体のリスクは若年者より低い傾向だが、心血管イベントのリスクは増加。心電図・血圧管理を含めた事前評価を推奨 |
| 妊娠中 | アセタゾラミドは妊娠中使用を避ける。一般に妊娠中は2,500m以上の長期滞在を推奨しない(短時間の観光は個別判断) |
| 高血圧 | 未治療・コントロール不良の高血圧は高地で悪化することあり。降圧薬の調整・血圧計持参を検討 |
| 糖尿病 | 血糖変動が大きくなりやすい。SGLT2阻害薬は脱水リスク増加で高地では注意。インスリン使用者は血糖測定の頻度を増やす |
| 慢性肺疾患(COPD・喘息) | 低酸素で増悪リスク。事前のSpO₂測定・吸入薬の追加処方を検討。中等症以上のCOPDは2,500m以上を避ける |
| 心疾患(心不全・不整脈) | 主治医と必ず相談を。安定期の冠動脈疾患でも高地は心筋虚血リスク。高度3,000m超は慎重判断 |
| 睡眠時無呼吸症候群(SAS) | 高地で増悪。CPAP使用者は機器の電源確保と気圧調整が必要。アセタゾラミドは中枢性無呼吸の改善に有効 |
| 血液疾患(鎌状赤血球症など) | 低酸素による血管閉塞リスク。専門医(血液内科)の事前相談が必須。当院では血液内科専門医・安達弘人医師が対応 |
機内・移動中・現地での実践テクニック
機内(フライト中)の対策
- 機内与圧は標高約1,800〜2,400m相当。長時間フライト後はすでに軽度の低酸素状態
- 機内で意識的に水分補給(コーヒー・アルコールは利尿で逆効果)
- 機内での飲酒は厳禁。睡眠薬・抗ヒスタミン薬も換気抑制で避ける
- 1〜2時間ごとに足首を動かす・歩く(深部静脈血栓症の予防も兼ねて)
- 到着前4〜6時間は電解質飲料を意識的に摂取
高地到着初日の過ごし方
- 到着後はゆっくり行動、強い活動は避ける
- パルスオキシメーターでSpO₂を測定(85%以下が続く場合は要注意)
- こまめな水分摂取(1日2〜3L目安)
- 炭水化物中心の食事を少量ずつ
- 夕食〜就寝までアルコール・カフェイン・喫煙を控える
- 就寝前にダイアモックスを内服(夜間の周期性呼吸予防)
- 頭痛があればカロナールを早めに内服
ケーススタディ:5合目で頭痛が出たらどうする?
ケース1:富士山5合目(2,305m)で軽度の頭痛
対応:30分〜1時間休憩し、500ml程度の水分補給。頭痛が続く場合はカロナール200mg内服。改善すればゆっくり登高を再開可。改善しない・悪化するなら登山を中止し、5合目で観察。
登るべきでないサイン:カロナール内服後も改善しない頭痛、嘔吐、ふらつき。
登るべきでないサイン:カロナール内服後も改善しない頭痛、嘔吐、ふらつき。
ケース2:クスコ到着翌朝、強い頭痛と吐き気
対応:典型的なAMS。横になって安静、ダイアモックスを継続、ナウゼリン10mg+カロナール200mgを併用。脱水なら経口補水液。観光は中止し、半日〜1日休む。改善なければ宿のスタッフ経由で医師往診を依頼(クスコは観光地のため英語対応の医師あり)。
下山サイン:意識混濁、安静時呼吸困難、咳と泡沫痰 → 即時下山+酸素+緊急連絡。
下山サイン:意識混濁、安静時呼吸困難、咳と泡沫痰 → 即時下山+酸素+緊急連絡。
ケース3:エベレストBC手前で同行者がふらつき・錯乱
HACE疑い。直ちに下山開始。携帯酸素を投与、デキサメタゾン8mg経口投与(処方されていれば)、最低500〜1,000m下降を最優先。シェルパ・ガイドに緊急連絡を依頼。空港との衛星電話連絡、ヘリ救助の手配。
【NEW】トラベルワクチン|留学・駐在・海外渡航前の接種
高山病対策と同様に、出発前のワクチン接種は海外渡航・留学・駐在派遣の安全を大きく左右します。五良会クリニック白金高輪では、日本渡航医学会認定医の安達弘人医師を中心に、以下の各種トラベルワクチンを取り扱っています。高山病予防外来と同時にご相談いただけます。
OVERSEAS STUDY / EXPAT / BUSINESS TRIP
こんな方におすすめ
- 海外留学(大学・大学院・語学留学・MBA・交換留学)を控えた方
- 海外駐在・派遣が決まったビジネスパーソン・ご家族
- 長期海外出張・プロジェクト赴任の予定がある方
- 青年海外協力隊・NGO派遣・医療支援活動に参加される方
- 新婚旅行・ハネムーンで感染症リスクのある地域を訪れる方
- バックパッカー・長期旅行・世界一周を計画中の方
【重要】2026年3月 英国・ケント州で髄膜炎菌B型(MenB)アウトブレイク発生
UK Health Security Agency(UKHSA)の発表によれば、2026年3月、カンタベリー市のナイトクラブ(Club Chemistry)での超拡散イベントを発端に、ケント大学を中心とする侵襲性髄膜炎菌感染症のアウトブレイクが発生し、21歳の大学生と18歳の高校生を含む2名が死亡、約30例の感染が報告されました(2026年3月19日時点)。UKHSA・NHS Englandは英国大学生を中心とした緊急MenBワクチン接種プログラムを開始しています。
英国の大学生は、同年代の非学生と比較して侵襲性髄膜炎菌感染症のリスクが約11倍とされています(UKHSA技術報告書 2026年3月24日)。英国に留学・訪問される方、特に寮生活・学生寮滞在の予定がある方は、事前のMenBワクチン接種を強く推奨します。
当院で取り扱う主なトラベルワクチン
| ワクチン | 推奨対象・特徴 | 接種回数 |
|---|---|---|
| A型肝炎ワクチン エイムゲン/Havrix |
アジア・アフリカ・中南米など衛生環境に不安のある地域への渡航者全般。水・食品を介して感染。長期滞在・留学・駐在の必須ワクチンのひとつ。当院では国産エイムゲンと輸入Havrix両方を取り扱い、渡航日程に合わせて最適な製剤を選択可能 | 2〜3回 (製剤により異なる) |
| A型+B型肝炎混合ワクチン Twinrix(輸入・GSK社) 急速スケジュール対応 |
出発まで時間がない方の切り札。A型肝炎とB型肝炎を1本で予防できる混合ワクチン。急速接種スケジュール(0日・7日・21〜30日)により、約3週間で基礎免疫を確立。直前の海外駐在・派遣・留学決定に対応可能 | 急速:3回 (0・7・21〜30日) +12か月後ブースター |
| B型肝炎ワクチン | 血液・体液を介して感染。医療従事者・留学生・長期駐在員・東南アジアやアフリカでの医療アクセスが必要な方に推奨。入れ墨・ピアス・歯科処置のリスク地域も | 3回 (0・1か月・6か月) |
| 狂犬病ワクチン | 発症すればほぼ100%致死。東南アジア(インド・ネパール・ベトナム・フィリピン等)・アフリカ・中南米で感染リスク高い。犬・猫・コウモリ・サルによる咬傷リスクのある方。長期滞在・田舎・アウトドア活動を伴う旅行者 | 曝露前3回 (0・7・21〜28日) |
| 腸チフスワクチン | 南アジア(インド・ネパール・バングラデシュ・パキスタン)で特にリスク大。水・食品汚染により感染。長期滞在・バックパッカー・医療ボランティアに推奨 | 1回 (3年ごと追加) |
| 髄膜炎菌ワクチン (MenACWY / MenB) |
英国留学・寮生活予定者に特に推奨(2026年3月UK流行)。サウジアラビア・メッカ巡礼は義務。アフリカ髄膜炎ベルト(サヘル地域)渡航者。米国大学の寮生活者。MenACWY(4価)とMenB(B群)は別製剤。当院のMenBはBexsero®(GSK社)のみ取り扱い | MenACWY:1回 Bexsero®:2回 (0・6か月) または3回 (0・1-2・6か月) |
| Tdap(Boostrix®) 破傷風・ジフテリア・百日咳 |
百日咳は世界的に流行中。新生児・乳児と接する機会のある方(妊婦・家族・医療従事者)、海外駐在員、長期留学生の10年ごとの追加接種として推奨。破傷風は怪我(土壌汚染)を伴う旅行全般に有効 | 1回 (10年ごと追加) |
在庫・価格について
各ワクチンの価格・在庫状況は時期により変動します。特に輸入ワクチン(MenB・Havrixなど)は入荷まで時間を要することがあります。受診前にお電話(03-6432-5353)またはLINEにて在庫状況をお問い合わせください。
英語の予防接種証明書(イエローカード含む)も発行可能です(+1,000円)。留学先・勤務先で予防接種記録の提出を求められる場合にもご活用ください。
英語の予防接種証明書(イエローカード含む)も発行可能です(+1,000円)。留学先・勤務先で予防接種記録の提出を求められる場合にもご活用ください。
A型肝炎ワクチン詳細:エイムゲン(国産)とHavrix(輸入)の比較
A型肝炎ワクチンには、国産のエイムゲンと輸入製剤のHavrix(GSK社)があり、当院では両方を取り扱っています。渡航までの期間・年齢・過去の接種歴などを踏まえ、最適な製剤をご提案します。
| 項目 | エイムゲン(国産) | Havrix(輸入・GSK社) |
|---|---|---|
| タイプ | 不活化ワクチン | 不活化ワクチン |
| 標準接種回数 | 3回(0・2〜4週・24週) | 2回(0・6〜12か月) |
| 適応年齢 | 16歳以上(日本国内での適応) | 1歳以上(小児接種可) |
| 主なメリット | 国産の安定供給、定期接種歴のある方にスムーズ | 小児も接種可能、家族単位でまとめて接種しやすい、世界で広く使用 |
Havrixワクチン 免疫効果のポイント
- 1回目接種後:約2〜4週間で95%以上の方に抗体が産生されます
- 2回目接種後:ほぼ全員(99%以上)に長期免疫(20年以上)が確立されます
- 海外渡航の場合:出発の2〜4週間前までに1回目を完了してください
- 2回目の接種期間は多少前後しても有効性に大きな影響はありません(6〜18か月程度の幅での接種が可能)
Havrixがおすすめのケース
- 小児(1歳以上)を含めた家族での海外渡航・駐在(エイムゲンは16歳以上のため小児はHavrixのみ対応)
- 出発まで時間がなく、接種回数を抑えたい方(2回完了で20年以上の免疫)
- 長期の海外駐在・留学で将来の追加接種の機会が限られる方
- 海外ですでに1回目を接種済みで、続きを当院で打ちたい方
EXPEDITED SCHEDULE AVAILABLE
出発まで時間がない方へ:Twinrix急速接種対応
「来月から海外駐在が決まった」「急な派遣で3週間後には出発」──そんな直前の海外渡航決定にも対応できるのが、GSK社のA型+B型肝炎混合ワクチン「Twinrix(ツインリックス)」の急速接種スケジュールです。
Twinrix(ツインリックス)急速接種スケジュールとは
Twinrixは、A型肝炎ワクチンとB型肝炎ワクチンを1本にまとめた混合ワクチンです。通常の接種スケジュール(0・1か月・6か月)に加えて、急速接種スケジュール(0日・7日・21〜30日)を選択することで、約3週間で両ワクチンの基礎免疫を確立できます。その後、12か月後に1回のブースター接種を行うことで長期免疫が完成します。
Twinrix急速接種のスケジュール比較
| スケジュール | 1回目 | 2回目 | 3回目 | ブースター | 基礎免疫 確立まで |
|---|---|---|---|---|---|
| 通常スケジュール | 0日 | 1か月後 | 6か月後 | — | 約6か月 |
| 急速スケジュール | 0日 | 7日後 | 21〜30日後 | 12か月後 | 約3週間 |
Twinrix急速接種のメリット
- 1本でA型・B型肝炎の両方を予防できるため、接種回数・通院回数を大幅削減
- 急速スケジュールなら約3週間で基礎免疫が確立し、短期間での渡航に対応可能
- 初回接種の2〜4週間後には多くの方で有効な免疫反応が得られる
- 12か月後のブースターで長期免疫(A型20年以上・B型長期)が完成
- それぞれ単独で接種するより針の刺入回数が少なく済む(患者負担の軽減)
Twinrix急速接種が特におすすめのケース
- 1か月以内に海外駐在・派遣が決まった方
- 短期の海外出張・プロジェクト赴任でA型・B型両方の予防が必要な方
- 急な海外留学・交換留学が決定した学生さん
- 通院回数を最小限にしたい多忙なビジネスパーソン
- A型肝炎・B型肝炎どちらのワクチンも未接種で、まとめて免疫を得たい方
- NGO派遣・災害医療派遣・国際協力活動で緊急渡航が必要な方
Twinrix接種時の注意点
Twinrixは輸入ワクチンのため在庫に限りがあります。急速接種を希望される方は、まずお電話(03-6432-5353)またはLINE(@557fmcnc)にて在庫状況をお問い合わせください。急速スケジュールは18歳以上が対象です。ワクチン成分・酵母(B型肝炎ワクチン製造過程由来)・ネオマイシンなどへのアレルギーがある方は接種できない場合があります。12か月後のブースター接種も忘れずに受けていただくことで、長期免疫が完成します。
急な海外渡航が決まったら、まずお電話ください
Twinrixの在庫確認・急速接種のスケジュール相談を承ります。お急ぎの場合は電話が最速です。
| 電話予約 03-6432-5353 | LINE相談 @557fmcnc |
渡航先別・推奨ワクチンの組み合わせ例
| 渡航先・目的 | 推奨ワクチン |
|---|---|
| 英国留学・駐在 | MenACWY+MenB(2026年流行対策)・A型肝炎・B型肝炎・Tdap(10年以内未接種の場合)・MMR(はしか・おたふく・風疹) |
| 米国留学(寮生活) | MenACWY・MenB・A型肝炎・B型肝炎・Tdap・MMR・水痘。大学ごとに必須ワクチンが異なるため事前確認を |
| 東南アジア長期滞在 (タイ・ベトナム・インドネシア等) |
A型肝炎・B型肝炎・狂犬病・腸チフス・日本脳炎・Tdap(破傷風追加) |
| インド・ネパール(長期滞在) | A型肝炎・B型肝炎・狂犬病・腸チフス・日本脳炎・Tdap。ネパール・ヒマラヤトレッキングでは高山病予防薬も同時に処方可 |
| アフリカ駐在・旅行 | A型肝炎・B型肝炎・狂犬病・腸チフス・髄膜炎菌MenACWY(サヘル地域)・黄熱(検疫所で接種)・Tdap・マラリア予防薬 |
| 中南米(ペルー・ボリビア等) 高地トレッキング含む |
A型肝炎・B型肝炎・腸チフス・Tdap・黄熱(アマゾン地域)・高山病予防薬ダイアモックス(クスコ・ラパス等) |
| サウジアラビア(メッカ巡礼) | 髄膜炎菌MenACWYは義務(入国時に証明書提示必要)・A型肝炎・B型肝炎・Tdap |
高山病予防外来 × トラベルワクチンの同時相談が効率的
ペルー・ボリビア・チベット・ネパール・キリマンジャロなど、高山病リスクとワクチン対応感染症の両方に備える必要がある渡航先は数多くあります。1回のご来院で両方の計画を立てられるよう、渡航医学会認定医と旅行医学会認定医が連携して対応します。ワクチン接種は複数回に分けて必要なものもあるため、出発の6〜8週間前のご来院が理想的です。
留学・駐在・海外渡航が決まったら、まずご相談ください
渡航先・滞在期間・活動内容を踏まえ、必要なワクチンと高山病対策を一括でプランニングします。英語の予防接種証明書・診断書発行も対応可能。
| WEB予約(前日まで) | 電話予約 03-6432-5353 |
当院の高山病予防外来・料金
五良会クリニック白金高輪では、日本旅行医学会認定医の五藤良将(理事長)と日本渡航医学会認定医の安達弘人医師が、渡航・登山前の高山病予防外来を自費診療で行っています。旅程に合わせた予防薬の処方・各種トラベルワクチン・旅行先の感染症や衛生状況の相談も一括で承っています。
当院の高山病予防セット(自費・診察料込み)
| 処方内容 | 詳細 |
|---|---|
| アセタゾラミド錠 250mg(5日分) | 登山2日前から登山中3日目まで。1日2回服用 |
| カロナール200mg×2錠(10回分) | 頭痛・発熱時の頓用。1日3回まで |
| ナウゼリン10mg×1錠(10回分) | 吐き気・嘔吐時の頓用。1日3回まで |
セット価格:5,500円(税込・診察料込)
※英語証明書発行:+1,000円
※旅行先・旅程に応じて処方内容は変わる場合があります
※スルホンアミド系アレルギー・腎肝機能障害がある方は処方できない場合があります
※処方は医師の診察の上、適応を確認してから行います
※アセタゾラミドは日本では高山病予防の保険適用外のため、自費診療となります
※各種トラベルワクチンの価格・在庫は別途お問い合わせください
※旅行先・旅程に応じて処方内容は変わる場合があります
※スルホンアミド系アレルギー・腎肝機能障害がある方は処方できない場合があります
※処方は医師の診察の上、適応を確認してから行います
※アセタゾラミドは日本では高山病予防の保険適用外のため、自費診療となります
※各種トラベルワクチンの価格・在庫は別途お問い合わせください
担当医のご紹介
五藤良将(理事長)|日本旅行医学会 認定医
防衛医科大学校卒業後、防衛医科大学校病院・自衛隊中央病院をはじめ、千葉中央メディカルセンター糖尿病センター・山王病院など数多くの医療機関に勤務。日本内科学会認定内科医、日本抗加齢医学会専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法専門医、日本医師会認定産業医、スポーツドクター、日本美容内科学会評議員ほか多数の資格を持ち、渡航医学・旅行医学にも精通。著書『あぶら落とすスープ』(アスコム刊)。テレビ出演多数。
安達弘人医師|日本渡航医学会 認定医/血液内科専門医
渡航感染症・予防接種・トロピカルメディシン(熱帯医学)に精通。海外渡航前の感染症対策・ワクチン相談・留学・駐在前の包括的健康管理に対応。鎌状赤血球症など血液疾患を持つ方の高地旅行リスク評価も可能。
高山病予防外来・トラベルワクチン ご予約はこちらから
旅行医学会認定医・渡航医学会認定医による安心の対応。出発までの期間に応じて最適なプランをご提案します。
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電話予約 03-6432-5353 |
渡航前持参チェックリスト
| 必携 | アイテム | ポイント |
|---|---|---|
| 必 | 高山病予防薬セット(当院処方) | アセタゾラミド+頓用薬(カロナール・ナウゼリン) |
| 必 | 予防接種証明書(英文・イエローカード) | 黄熱接種証明は入国時に義務づけられる国あり。留学・駐在時にも必要 |
| 必 | パルスオキシメーター | 血中酸素飽和度(SpO₂)をモニタリング。85%以下で要注意 |
| 必 | 経口補水塩・電解質飲料 | アセタゾラミドの利尿作用で電解質補充が重要 |
| 推 | 海外旅行保険(医療・緊急搬送付き) | 高地での緊急ヘリ搬送は数十万円〜数百万円に及ぶことがある |
| 推 | 英文診断書・処方証明書(当院発行) | 海外の空港・税関でアセタゾラミド携行を示す際に有用 |
| 推 | 衛星通信機器・ガーミン等 | 圏外でも緊急連絡・GPSトラッキングが可能 |
| 任 | 携帯型酸素缶 | 短時間の吸入で一時的な症状緩和に有効。下山の代替にはならない |
| 任 | サングラス・日焼け止め(SPF50+) | 高地は紫外線量が多い。アセタゾラミドの光線過敏作用にも対応 |
| 任 | 血圧計(小型自動血圧計) | 高血圧治療中の方は標高変化に伴う血圧変動を確認 |
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 出発まで2週間しかありませんが、間に合いますか?
A. 高山病予防薬の処方は2週間あれば十分対応可能です。ただし、A型肝炎・B型肝炎・狂犬病・MenBなど複数回接種が必要なワクチンは間に合わない場合があります。可能な限り早めのご来院をお勧めします。
Q2. 健康保険は使えますか?
A. 高山病予防薬(アセタゾラミド)の処方・トラベルワクチンは日本では保険適用外のため、自費診療となります。診察料・処方料を含めて当院の高山病予防セットは5,500円(税込)です。
Q3. ダイアモックスを飲めば必ず予防できますか?
A. メタアナリシスでは予防効果は明確に示されていますが、100%予防ではありません(Gao et al., 2021)。行動面での予防(ゆっくり登る・水分補給・アルコール禁止)と組み合わせることで効果が最大化します。
Q4. 子ども(小学生)と一緒にスイスの展望台に行きます。注意点は?
A. 短時間滞在(1〜2時間)であれば多くの場合問題ありません。ただし子どもは症状の訴えが曖昧になりがちです。「機嫌が悪い」「眠そう」「食欲がない」も高山病のサイン。早めに低地へ降ろす判断を。
Q5. 妊娠中ですがマチュピチュへ行く予定があります。可能ですか?
A. 妊娠中の高地旅行は産科主治医・旅行医学の専門医との事前相談が必須です。アセタゾラミドは妊娠中使用を避けるため、薬剤予防に頼れず、行動面の対策と慎重な高度順化が中心となります。妊娠週数・合併症の有無で判断が変わります。
Q6. 高山病になった場合、現地で病院にかかれますか?
A. クスコ・ラサ・ナムチェなど主要観光地には高地医療に対応した医療機関があります。ただし英語対応・支払い方法は事前確認が必要。海外旅行保険の医療搬送特約を必ずお付けください。
Q7. 英国留学予定です。MenBワクチンは必要ですか?
A. 2026年3月のUKケント州MenBアウトブレイクを受け、英国の大学に留学される方、特に学生寮・シェアハウス滞在の予定がある方には強くMenBワクチン接種をお勧めしています。当院ではBexsero®(GSK社)をお取り扱いしています。
2024年のFDA・ACIP改訂により、健康な青年・若年成人への標準スケジュールは以下の2パターンです:
【2回接種スケジュール】0か月・6か月の間隔
→ 余裕をもって準備される方向け。出発の6か月以上前からのご来院が理想。
【3回接種スケジュール】0・1〜2か月・6か月
→ 大学入学直前・流行地域への渡航など早期防御が必要な方向け。出発の2か月前までのご来院で、出発前に2回目接種を完了できます。
いずれの場合も同一製剤(Bexsero®)で全接種を完了する必要があり、他製剤との互換性はありません。渡航予定に応じて最適なスケジュールをご提案しますので、早めのご相談をお勧めします。
Q8. 駐在先で犬に咬まれた場合、事前に狂犬病ワクチンを打っていれば大丈夫ですか?
A. 曝露前接種(3回)を完了していても、咬傷後には必ず現地で追加の曝露後接種(通常2回)が必要です。ただし曝露前接種済みの場合は、曝露後の免疫グロブリン投与が不要になり、ワクチン追加回数も減らせるなど、重要なメリットがあります。狂犬病ワクチン在庫が不足している国も多いため、事前接種は非常に価値があります。
Q9. A型肝炎ワクチンは国産エイムゲンと輸入Havrix、どちらを選ぶべきですか?
A. 渡航までの期間・年齢・同行者の構成で最適な製剤は異なります。Havrixは1回接種で約95%、2回接種で99%以上の方に20年以上の長期免疫をもたらします。小児を含む家族単位での接種を予定している方、接種回数を2回に抑えたい方、出発まで2〜4週間あればHavrix 1回で実用的な予防効果を得られます。国産エイムゲンは16歳以上が対象で、定期的に国内で追加接種する方に適しています。受診時にご相談ください。
Q10. 海外駐在が1か月後に決まりました。A型・B型肝炎両方の免疫を短期間で得る方法はありますか?
A. GSK社のTwinrix(A型+B型肝炎混合ワクチン)の急速接種スケジュール(0日・7日・21〜30日+12か月後ブースター)が最適です。約3週間で両方の基礎免疫が確立でき、1本で2種類のワクチンを接種できるため通院回数・針の刺入回数も削減できます。輸入ワクチンのため、まずお電話(03-6432-5353)かLINEで在庫状況をご確認ください。12か月後のブースター接種で長期免疫が完成します。
参考文献
- Luks AM, Auerbach PS, Freer L, et al. Wilderness Medical Society Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Treatment of Acute Altitude Illness: 2024 Update. Wilderness & Environmental Medicine. 2024.
- Luks AM, Auerbach PS, Freer L, et al. Wilderness Medical Society Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Treatment of Acute Altitude Illness: 2019 Update. Wilderness & Environmental Medicine. 2019;30(4S):S3-S18.
- Hackett PH, Roach RC. High-altitude illness. New England Journal of Medicine. 2001;345(2):107-114.
- Roach RC, Hackett PH, Oelz O, et al. The 2018 Lake Louise Acute Mountain Sickness Score. High Altitude Medicine & Biology. 2018;19(1):4-6.
- Basnyat B, Gertsch JH, Johnson EW, et al. Efficacy of low-dose acetazolamide (125 mg BID) for the prophylaxis of acute mountain sickness. High Altitude Medicine & Biology. 2003;4(1):45-52.
- Swenson ER, Teppema LJ. Prevention of acute mountain sickness by acetazolamide: as yet an unfinished story. Journal of Applied Physiology. 2007;102(4):1305-1307.
- Gao D, Wang Y, Zhang R, Zhang Y. Efficacy of Acetazolamide for the Prophylaxis of Acute Mountain Sickness: A Systematic Review, Meta-Analysis and Trial Sequential Analysis of Randomized Clinical Trials. The American Journal of the Medical Sciences. 2021;361(5):635-645.
- Gertsch JH, Lipman GS, Holck PS, et al. Prospective, double-blind, randomized, placebo-controlled comparison of acetazolamide versus ibuprofen for prophylaxis against high altitude headache: HEAT trial. Wilderness & Environmental Medicine. 2010;21(3):236-243.
- Pollard AJ, Niermeyer S, Barry P, et al. Children at high altitude: an international consensus statement by an ad hoc committee of the International Society for Mountain Medicine. High Altitude Medicine & Biology. 2001;2(3):389-403.
- UK Health Security Agency. Invasive Meningococcal Disease outbreak 2026: technical briefing 1. GOV.UK, 2026年3月24日公表.
- Mandal S, Campbell H, Ribeiro S, et al. Risk of invasive meningococcal disease in university students in England. Emerg Infect Dis. 2017.
- Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Yellow Book 2024: Health Information for International Travel. Oxford University Press.
五良会クリニック白金高輪 理事長 五藤良将