足のしびれは糖尿病のサインかも|糖尿病神経障害の初期症状・簡易診断基準と足を守るフットケア【白金高輪の糖尿病内科】
医療法人社団五良会|理事長、竹内内科小児科医院|院長 五藤良将(糖尿病内科・感染症/日本抗加齢医学会専門医・日本糖尿病協会登録医・日本旅行医学会認定医)
「足の裏がジンジンする」「靴下を履いているような感じが取れない」「夜になると足先がピリピリして眠れない」——こうした症状で当院(五良会クリニック白金高輪・東京メトロ南北線/都営三田線「白金高輪駅」2番出口 徒歩1分)を受診される方は少なくありません。年齢のせい、疲れのせいと思って様子を見ているうちに、数年が経ってしまったという方も多くいらっしゃいます。
結論から申し上げます。両足の先から左右対称に始まるしびれ・痛み・感覚の鈍さは、糖尿病神経障害(糖尿病性神経障害)の代表的なサインです。糖尿病神経障害は3大合併症(神経障害・網膜症・腎症)のなかで最も早期に出現しやすい合併症であり、進行すると足の傷に気づけなくなり、足潰瘍・壊疽・下肢切断へとつながります。一方で、早期に見つけて血糖コントロールを整えれば、発症・進行を大きく抑えられることが臨床試験で示されています。
この記事では、糖尿病内科医である私(五藤良将)が、日本糖尿病学会『糖尿病診療ガイドライン2024』(2024年5月30日発行・南江堂/本記事執筆時点で最新版であることを確認)の第10章「糖尿病性神経障害」・第11章「糖尿病性足病変」に基づき、初期症状の見分け方、診断基準、しびれの鑑別、治療、そして今日から自宅でできるフットケアまでを整理してお伝えします。
② 糖尿病神経障害とは? 最も早く出る合併症
③ 初期症状セルフチェック|こんな症状は要注意
④ 診断の実際|簡易診断基準とクリニックで行う検査
⑤ しびれ=糖尿病とは限らない|必ず除外すべき病気
⑥ 治療1|血糖コントロールがすべての土台
⑦ 治療2|痛み・しびれに使う薬の選び方
⑧ 見えない神経障害|自律神経障害が怖い理由
⑨ 足を失わないために|糖尿病足病変とフットケア
⑩ 今日からできるセルフフットケア10か条
⑪ 巻き爪・タコ・水虫は2F皮膚科・形成外科と連携
⑫ 理事長コメント
⑬ よくあるご質問(FAQ)
⑭ まとめ
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1. 結論:足のしびれは「神経障害」のサイン。放置しないでください
この記事の結論
① 両足の足先・足裏から左右対称に始まるしびれ・痛み・感覚鈍麻は、糖尿病神経障害を強く疑う所見です。
② 糖尿病神経障害の患者さんのおよそ半数は、痛みなどの症状がないまま静かに進行します。「症状がない=大丈夫」ではありません。
③ 診断は特別な機械がなくても、問診・アキレス腱反射・音叉による振動覚で簡易的に行えます。まずは受診してください。
④ しびれは糖尿病以外(ビタミンB12欠乏、甲状腺機能低下症など)でも起こります。他の原因を除外することが診断の必須条件です。
糖尿病神経障害がやっかいなのは、「痛い」から怖いのではなく、「痛みを感じなくなる」から怖いという点です。感覚が鈍くなると、靴ずれ・やけど・小さな切り傷に気づけません。気づかないまま感染が加わると、あっという間に潰瘍・壊疽へと進み、最悪の場合は下肢の切断に至ります。
港区・白金高輪という土地柄、当院にはお仕事が非常にお忙しい方が多く通われています。「しびれくらいで受診するのは大げさでは」とためらう方もいらっしゃいますが、神経障害は早期に見つけるほど打つ手が多い合併症です。どうか様子見にせず、一度診察を受けてください。
2. 糖尿病神経障害とは? 最も早く出る合併症
糖尿病の慢性合併症は、細い血管が傷む細小血管症(神経障害・網膜症・腎症)と、太い血管が傷む大血管症(心筋梗塞・脳卒中・末梢動脈疾患)に分けられます。このうち神経障害は最も頻度が高い合併症のひとつで、糖尿病の患者さんを診察する際には必ず神経障害の有無を評価することが望ましいとされています(『糖尿病診療ガイドライン2024』第10章)。
糖尿病神経障害は、大きく次のように分類されます。
| 分類 | 主な症状 |
|---|---|
| 多発神経障害 (感覚運動神経障害) |
しびれ感、錯感覚、冷感、自発痛、アロディニア(衣服が触れるだけで痛い)、感覚鈍麻。下肢の末端から左右対称に始まり、上行する |
| 多発神経障害 (自律神経障害) |
起立性低血圧、発汗異常、胃不全麻痺、便秘・下痢、膀胱障害、勃起障害、無自覚性低血糖、瞳孔機能異常 |
| 単神経障害 | 外眼筋麻痺(急な物が二重に見える)、顔面神経麻痺、手根管症候群、腓骨神経麻痺など |
| 神経根症 | 糖尿病性筋萎縮症(臀部・大腿の筋萎縮と筋力低下、疼痛を伴う) |
⚠️ 半数は「無症状のまま」進行します
ガイドラインには「糖尿病性神経障害患者の半数程度は、疼痛などの陽性症状がないまま疾患が潜行性に進行する」と明記されています。しびれや痛みがないことは、神経障害がないことの証明にはなりません。だからこそ定期的な評価が必要です。
評価の頻度は、軽症の方で半年〜1年に1回、下肢の痛覚低下や自律神経症状が明らかな進行例ではさらに高頻度に行うことが推奨されています。
3. 初期症状セルフチェック|こんな症状は要注意
糖尿病神経障害による自覚症状には、次のような特徴があります(『糖尿病性多発神経障害の簡易診断基準』の注意事項より)。
② 足趾の先および足底の「しびれ」「疼痛」「異常感覚」である
③ 上肢のみの症状は取らない(手だけのしびれは別の原因を考える)
以下は、外来で患者さんがよく訴えられる表現です。ひとつでも当てはまる場合は、次回の受診時に必ず主治医にお伝えください。
| 段階 | よくある訴え |
|---|---|
| 初期 | 足先がジンジン/ピリピリする・足の裏に紙が貼りついた感じ・靴下を履いているような感じ・夜間や安静時に強くなるしびれ・足がほてる/逆に冷える |
| 中期 | シーツが触れるだけで痛い(アロディニア)・こむら返りが増えた・スリッパが脱げても気づかない・砂利道の感覚が分かりにくい・熱いお湯の温度が分かりにくい |
| 進行期 | 痛みがむしろ軽くなった(=感覚が脱落した可能性)・足の指が変形してきた(ハンマートゥ)・タコ(胼胝)が同じ場所に繰り返しできる・傷ができても痛くない・立ちくらみ、便秘と下痢を繰り返す |
⚠️ 「痛みが取れた」は改善とは限りません
治療をしていないのに痛みが自然に軽くなった場合、神経そのものが脱落して痛みを感じる力を失った可能性があります。これは最も危険な段階です。必ず受診してください。
4. 診断の実際|簡易診断基準とクリニックで行う検査
糖尿病神経障害に「これがあれば確定」という特異的な症状はありません。そこで日本で広く用いられているのが、「糖尿病性神経障害を考える会」による糖尿病性多発神経障害の簡易診断基準(2002年1月18日改訂/末梢神経 23: 109-111, 2012)です。ガイドライン2024でも「妥当性が高く、日常診療に使用し得る」と評価されています。
1. 糖尿病が存在する
2. 糖尿病性多発神経障害以外の末梢神経障害を否定し得る
【条件項目】以下の3項目のうち2項目以上を満たす場合を「神経障害あり」とする
1. 糖尿病性多発神経障害に基づくと思われる自覚症状
2. 両側アキレス腱反射の低下あるいは消失
3. 両側内踝(うちくるぶし)の振動覚低下(C128音叉にて10秒以下)
出典:糖尿病性神経障害を考える会(2002年1月18日改訂)/日本糖尿病学会『糖尿病診療ガイドライン2024』第10章 表1-a より引用
つまり、問診・打腱器・音叉という、外来ですぐにできる3つの評価で、神経障害の有無をかなりの精度で判定できるということです。特別な検査機器がなくても、まずはここから始められます。当院1F(内科・糖尿病内科)の診察でも、この評価を行っています。
さらに詳しく調べる場合には、以下の検査が用いられます。
| STEP 1 | 問診と足の視診・触診 症状の左右対称性、分布、夜間増悪の有無を確認。同時に足の変形・胼胝(タコ)・鶏眼(ウオノメ)・白癬(水虫)・爪の状態・皮膚の乾燥・足背動脈の拍動を診ます。 |
| STEP 2 | アキレス腱反射・振動覚・圧触覚・痛覚 C128音叉で内踝の振動覚を測定(10秒以下で低下と判定)。モノフィラメントによる圧触覚、竹串などによる痛覚も評価します。 |
| STEP 3 | 心電図R-R間隔変動(CVR-R) 自律神経障害の評価に簡便で有効な検査です。心電図で心拍のゆらぎを測定します。 |
| STEP 4 | 血液検査で「他の原因」を除外 ビタミンB12、葉酸、甲状腺機能(TSH・FT4)、腎機能、HbA1c、必要に応じてM蛋白などを確認します。 |
| STEP 5 | 神経伝導検査(確定診断)/専門医紹介 確定診断には神経伝導検査が必須です。無症候性の神経障害を含めた早期診断に有効で、必要な場合は連携医療機関の神経内科へご紹介します。 |
5. しびれ=糖尿病とは限らない|必ず除外すべき病気
簡易診断基準の必須項目にあるとおり、「糖尿病以外の末梢神経障害を否定できること」が診断の大前提です。糖尿病があるからといって、しびれをすべて糖尿病のせいにしてはいけません。ガイドラインは、家族歴の聴取、アルコール摂取量、胃切除の既往(ビタミンB12欠乏)などの問診を丁寧に行うこと、甲状腺ホルモンの評価を一度は行うことを求めています。
| 鑑別すべき病態 | 気づくポイント・調べ方 |
|---|---|
| ビタミンB12欠乏 | 胃切除の既往、菜食中心の食事、メトホルミンの長期内服。健診でMCV(赤血球の大きさ)が高値のことがあります。血清ビタミンB12を測定します |
| 甲状腺機能低下症 | まれではありません。むくみ、寒がり、体重増加、便秘、脱毛を伴うことも。TSH・FT4で確認します |
| アルコール性末梢神経障害 | 飲酒量の正確な聴取が不可欠。ビタミンB1欠乏を合併することがあります |
| CIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎) | 比較的急速に症状が進行する場合に考慮します。筋力低下が目立つのも特徴。治療可能な疾患であり、見逃してはいけません |
| 腰部脊柱管狭窄症・腰椎椎間板ヘルニア | 片側性、腰痛や殿部痛を伴う、歩くと悪化し前かがみで軽快する(間欠跛行)などが手がかりです |
| 末梢動脈疾患(LEAD/PAD) | 歩行時のふくらはぎの痛み、足が冷たい、足背動脈が触れにくい。ABI(足関節上腕血圧比)で評価します。神経障害と合併することが多い点に注意 |
| 薬剤性・その他 | 一部の抗がん剤、M蛋白血症、膠原病などでも末梢神経障害は起こります |
6. 治療1|血糖コントロールがすべての土台
『糖尿病診療ガイドライン2024』は、「糖尿病性神経障害の発症・進行抑制に厳格な血糖コントロールが推奨される」【推奨グレードA】(合意率100%)と明記しています。根拠となっているのが、次の代表的な臨床試験です。
1型糖尿病1,441人を強化療法群と従来療法群に割り付け、平均6.5年観察。期間中の平均HbA1cは強化療法群 約7.0%、従来療法群 約9.0%。観察終了時の神経障害発症率は従来療法群13%に対し強化療法群5.0%で、強化療法により発症が約60%抑制されました。
N Engl J Med 329: 977-986, 1993.
Kumamoto study(日本人2型糖尿病)
日本人の2型糖尿病110人を強化療法群と従来療法群に割り付け6年間観察。観察期間中のHbA1cは強化療法群 平均7.5%(NGSP)、従来療法群 平均9.8%(NGSP)。強化療法により神経伝導速度が有意に改善し、振動覚閾値の悪化が有意に抑制されました。
Diabetes Res Clin Pract 28: 103-117, 1995.
また、神経障害の発症・進行に関わる危険因子として、ガイドラインは①血糖コントロール不良、②糖尿病罹病期間、③高血圧、④脂質異常、⑤喫煙、⑥肥満を挙げています。血糖だけでなく、血圧・脂質・禁煙・体重まで含めた包括的な管理が、結局は足を守ることにつながります。
なお、急激に血糖を下げた直後に一時的にしびれや痛みが強まる「治療後神経障害」が知られています。自己判断で治療を中断せず、必ず主治医にご相談ください。
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7. 治療2|痛み・しびれに使う薬の選び方
有痛性糖尿病神経障害は、血糖コントロールと生活習慣の改善だけで軽快することもありますが、痛みが強く日常生活に支障が出る場合は薬物療法を併用します。痛みが長期に続くと不眠や抑うつにつながるため、我慢しすぎず早めに相談していただくことが大切です。
ガイドライン2024(10-5)が示す方針は次のとおりです。
| 薬剤の種類 | 位置づけと注意点 |
|---|---|
| アルドース還元酵素阻害薬 (エパルレスタット) |
日本で唯一使用できるアルドース還元酵素阻害薬。神経障害の進行抑制効果が期待されます。サブ解析では神経障害が中等度以下・罹病期間が短い症例に有効で、重症例や罹病期間の長い症例では効果が乏しいとされ、適応を考慮した使用が望ましいとされています |
| Ca チャネル α2δリガンド (プレガバリン/ミロガバリン) |
中等症以上の痛みに対する第一選択薬のひとつ。腎排泄のため腎機能障害では減量が必要。副作用としてめまい・眠気・浮腫があり、少量から漸増します |
| SNRI (デュロキセチン) |
下行性疼痛抑制系を強める薬剤で、こちらも第一選択薬。副作用は傾眠・悪心の頻度が高いものの高度ではないとされます |
| 三環系抗うつ薬 (アミトリプチリンなど) |
古くから使われる第一選択薬。鎮痛効果は抗うつ作用ではなくノルアドレナリン再取り込み抑制によるもの。緑内障・排尿排便困難のある方には好ましくありません |
| 抗不整脈薬 (メキシレチン) |
日本の臨床試験成績に基づき有痛性糖尿病神経障害への効能が承認されています。不整脈の副作用に注意が必要で、心疾患のある方では慎重に判断します |
| NSAIDs(消炎鎮痛薬) | 軽症例でのみ有効。中等症以上では十分な効果は得られません |
⚠️ 保険適用のない薬もあります
カルバマゼピンやガバペンチンなどの抗痙攣薬も有効との報告はありますが、有痛性糖尿病神経障害に対する保険適用はありません。また、日本で高頻度に使われてきたメチルコバラミン(ビタミンB12製剤)については、ランダム化比較試験で有意な成績は得られていないとガイドラインに記載されています(ビタミンB12欠乏が実際に存在する場合の補充とは別の話です)。薬の選択は、腎機能・心疾患・緑内障・お仕事での運転の有無などを踏まえて個別に決めていきます。
8. 見えない神経障害|自律神経障害が怖い理由
神経障害は足だけの問題ではありません。自律神経が傷むと、全身にさまざまな症状が現れます。しかも本人が「神経障害の症状」だと気づきにくいのが特徴です。
🚨 特に注意したい2つ
① 無自覚性低血糖……低血糖の前ぶれ(動悸・冷や汗・手のふるえ)を感じられなくなり、いきなり意識障害に至る危険があります。罹病期間が長く神経障害が進んだ方はリスクが高く、頻回の血糖自己測定や持続血糖モニタリングでの確認、一時的に目標血糖値をやや高めに設定するといった対応が必要になります。
② 無痛性心筋梗塞……痛みを感じにくいため、心筋梗塞の発症に気づかず受診が遅れることがあります。「何となく息苦しい」「急に冷や汗が出た」「みぞおちが重い」といった非典型的な症状にも注意してください。
このほか、起立性低血圧(立ちくらみ)、胃不全麻痺(食後の張り・嘔気)、便秘と下痢の繰り返し、膀胱障害、発汗異常、勃起障害なども自律神経障害の症状です。軽症であれば、血糖コントロールと生活習慣の改善で機能障害が改善することが多いとされていますので、早期に相談する価値は十分にあります。
9. 足を失わないために|糖尿病足病変とフットケア
糖尿病性足病変は、「神経障害や末梢動脈疾患と関連して糖尿病患者の下肢に生じる感染、潰瘍、足組織の破壊性病変」と定義されます(ガイドライン2024 第11章)。
数字で見ると、その重さが分かります。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 糖尿病患者における足潰瘍の有病率(世界全体) | 6.3%(北米13.0%、アジア5.5%、ヨーロッパ5.1%、オセアニア3.0%) |
| 日本人糖尿病患者の足潰瘍合併率 | 0.7%(平成19年度 厚生労働省 国民健康・栄養調査) |
| 足潰瘍から下肢切断に至る割合 | 7〜20%/糖尿病患者の足切断の80〜85%は足潰瘍が先行 |
| 糖尿病足潰瘍における末梢神経障害の合併率 | 90%(IDF) |
| 糖尿病患者の下肢切断頻度(非糖尿病者との比較) | 非糖尿病者の7.4〜41.3倍 |
足潰瘍は、神経障害による足の変形とタコ(胼胝)の形成 → 足底の圧が一点に集中 → 発汗減少による乾燥・皮膚の脆弱化 → 外傷・靴ずれ・低温やけどが加わる → 感覚低下で発見が遅れる → 血流障害と細菌感染が加わり難治化、という経路で進みます。つまり「小さなきっかけ」の積み重ねで起こるのです。
Meza-Torres B, et al. Acta Diabetol 58: 735-747, 2021.
10. 今日からできるセルフフットケア10か条
✅ 足の指の間まで洗い、しっかり乾かす(水虫・亀裂の予防)
✅ 乾燥する部分に保湿剤を塗る。ただし指の間には塗らない(ふやけると感染しやすくなります)
✅ 爪はまっすぐ切る(スクエアカット)。深爪・角の切り込みは巻き爪と傷の原因
✅ タコ・ウオノメを自分で削らない・市販の除去薬を自己判断で使わない(潰瘍の入口になります)
✅ 靴は夕方に、必ず両足で試着して選ぶ。つま先に1cm程度の余裕を
✅ 靴を履く前に中に異物がないか手で確認する(小石・画鋲に気づけません)
✅ 素足でのサンダル・ビーチサンダルを避ける。夏場のやけど・切創に注意
✅ 湯たんぽ・電気カーペット・こたつでの低温やけどに注意。お湯や暖房器具の温度は必ず手で確認
✅ 赤み・腫れ・水ぶくれ・傷・においを見つけたら、その日のうちに受診する
🚨 すぐに受診していただきたいサイン
足の一部が赤く腫れて熱を持つ/黒く変色した/膿が出る・においがする/傷が2週間たっても治らない/発熱を伴う/片足だけ急に腫れて熱感がある(シャルコー神経骨関節症の可能性もあり、迅速な鑑別が必要です)。これらは様子を見てよいものではありません。当院1F(TEL 03-6432-5353)へご連絡ください。
11. 巻き爪・タコ・水虫は2F皮膚科・形成外科と連携
ガイドラインは、フットケアとして「非潰瘍性皮膚病変(胼胝、鶏眼、白癬症など感染症、爪病変など)の治療」を明確に推奨しています。つまり、タコ・ウオノメ・水虫・巻き爪の適切な処置は、それ自体が足潰瘍の予防医療なのです。
五良会クリニック白金高輪は、同じ建物の1Fに内科・糖尿病内科、2Fに皮膚科・美容皮膚科・形成外科を構えています。1Fで血糖と神経障害を管理し、爪や皮膚の処置が必要な場合は階段を上がるだけで2Fにご紹介できる——この動線は、足を守るうえで大きな強みだと考えています。
| 2F 皮膚科・形成外科へ電話(03-6432-5656) |
12. 理事長コメント
そして、しびれの原因は糖尿病だけではありません。ビタミンB12欠乏や甲状腺の病気など、調べれば治せる原因が隠れていることもあります。当院では血糖・ビタミン・甲状腺・腎機能をまとめて確認し、必要なら2Fの皮膚科・形成外科や連携先の専門医へおつなぎします。『こんなことで受診してよいのだろうか』と迷ったときこそ、どうぞお越しください。足は、一度失うと戻りません。」
13. よくあるご質問(FAQ)
14. まとめ
✅ 患者さんの半数程度は無症状のまま進行します。症状がなくても半年〜1年に1回の評価を
✅ 診断は自覚症状・両側アキレス腱反射・両側内踝の振動覚(C128音叉で10秒以下)の簡易基準で判定できます
✅ ビタミンB12欠乏・甲状腺機能低下症・CIDPなど他の原因の除外が必須です
✅ 治療の土台は血糖コントロール(DCCTで神経障害の発症を約60%抑制/推奨グレードA)
✅ 痛みにはプレガバリン・ミロガバリン・デュロキセチン・三環系抗うつ薬が第一選択、進行抑制にはエパルレスタットが用いられます
✅ 集学的フットケアで大切断リスクが48%低下。年1回以上の足の診察と、毎日のセルフチェックを
✅ タコ・巻き爪・水虫の自己処置は禁物。2F皮膚科・形成外科(03-6432-5656)と連携して足を守ります
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参考文献・出典
1. 日本糖尿病学会(編・著)『糖尿病診療ガイドライン2024』第10章 糖尿病性神経障害、第11章 糖尿病性足病変(南江堂、2024年5月30日発行)。本記事執筆時点で最新版であることを確認。
2. 糖尿病性神経障害を考える会:糖尿病性多発神経障害の診断基準と病期分類.末梢神経 23: 109-111, 2012(簡易診断基準は2002年1月18日改訂)
3. Tesfaye S, et al: Diabetic neuropathies: update on definitions, diagnostic criteria, estimation of severity, and treatments. Diabetes Care 33: 2285-2293, 2010.
4. The Diabetes Control and Complications Trial Research Group. N Engl J Med 329: 977-986, 1993.
5. Ohkubo Y, et al(Kumamoto study). Diabetes Res Clin Pract 28: 103-117, 1995.
6. Meza-Torres B, et al: Health service organisation impact on lower extremity amputations in people with type 2 diabetes with foot ulcers. Acta Diabetol 58: 735-747, 2021.
7. Zhang P, et al: Global epidemiology of diabetic foot ulceration. Ann Med 49: 106-116, 2017.
8. 厚生労働省「平成19年 国民健康・栄養調査結果」
9. 診療報酬 B001「20」糖尿病合併症管理料(算定要件・対象となる足病変ハイリスク要因)
| 内科 | 小児科 | 消化器内科 | 血液内科 | 内視鏡 |
| 糖尿病内科 | アレルギー科 | 予防接種 | 健康診断 | 渡航医学 |
東京メトロ南北線・都営三田線「白金高輪駅」2番出口 徒歩1分
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:00〜13:00 | ○ | 休 | ○ | ○ | ○ | 10:00 〜 15:00 |
10:00 〜 15:00 |
| 14:30〜19:00 | ○ | ○ | ○ | ○ |
休診日:火曜日/土・日・祝は10:00〜15:00(最終受付14:30)
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