夏かぜ完全ガイド|ヘルパンギーナ・手足口病・プール熱の見分け方と予防【白金高輪の内科・小児科】|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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夏かぜ完全ガイド|ヘルパンギーナ・手足口病・プール熱の見分け方と予防【白金高輪の内科・小児科】|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

夏かぜ完全ガイド|ヘルパンギーナ・手足口病・プール熱の見分け方と予防【白金高輪の内科・小児科】

「突然の高熱と、のどの奥の痛み」「口の中に水ぶくれができて食事を嫌がる」「夏なのにお腹の調子まで悪い」——毎年6月から夏にかけて、こうした症状で受診されるお子さんとご家族が増えてきます。いわゆる「夏かぜ」です。冬のかぜとは原因ウイルスも、注意すべきポイントも異なります。
この記事では、TBSテレビ「Gヘルスケア」で理事長・五藤良将が解説した内容も踏まえ、夏かぜの代表3疾患(ヘルパンギーナ・手足口病・咽頭結膜熱)の見分け方「お腹にくる」理由、そして準備不足で崩れる夏の免疫を守る予防法まで、白金高輪の内科・小児科の視点でわかりやすく整理します。

1. そもそも「夏かぜ」とは?冬のかぜとの違い

「かぜ」と聞くと冬の病気というイメージが強いかもしれませんが、夏にも流行するかぜがあります。冬のかぜはインフルエンザウイルスやコロナウイルスなどが中心なのに対し、夏かぜの多くは「エンテロウイルス」というグループのウイルス(コクサッキーウイルス、エコーウイルスなど)が原因です。
エンテロウイルスは高温多湿を好み、例年6月頃から増え始め、7〜8月にピークを迎え、9〜10月にかけて落ち着いていきます。主に5歳以下の乳幼児がかかりますが、近年は大人の感染も目立ちます。

💡 ここがポイント

「エンテロ(entero)」とは「腸管」という意味です。この名前が、夏かぜの大きな特徴である「お腹にくる」症状につながっています(詳しくは③で解説します)。

2. 夏かぜ代表3疾患の見分け方(一覧表)

夏かぜのなかでも代表的なのが、ヘルパンギーナ・手足口病・咽頭結膜熱(プール熱)の3つです。症状が似ているため見分けにくいことがありますが、着目すべきポイントを押さえると整理できます。
項目 ヘルパンギーナ 手足口病 咽頭結膜熱(プール熱)
主な原因ウイルス コクサッキーウイルスA群など(エンテロウイルス) コクサッキーA16・エンテロウイルス71など アデノウイルス
発熱 突然の高熱(38〜40℃) 微熱〜中等度が多い(※高熱の型もある) 高熱が4〜5日続くことも
発疹・水ぶくれの場所 のどの奥だけ(口の後方の小水疱・潰瘍) 口の中+手・足(お尻・ひざにも出ることあり) のどの炎症+目の充血・目やに
見分けの決め手 手足に発疹が「出ない」 手足に発疹が「出る」 目の症状がある

⚠️ 発熱の高さだけでは判断できません

近年は高熱を出しやすいウイルス型の流行もあり、手足口病でも39〜40℃の高熱が出るケースが珍しくありません。確実な見分け方は「手足に発疹があるか」「口の病変がのどの奥か前方か」です。自己判断が難しいときは受診をおすすめします。

3. 「特徴はお腹にくる」——エンテロウイルスと消化器症状

夏かぜが冬のかぜと大きく違うのが、のどや発熱だけでなく「お腹の症状」を伴いやすい点です。「熱と一緒に下痢や腹痛、吐き気が出た」というご相談は、夏に特に増えます。
その理由は、①で触れたとおり原因の多くがエンテロ(腸管)ウイルスであることにあります。これらのウイルスは腸の中で増えやすい性質を持ち、便を介して感染が広がります(糞口感染)。だからこそ、のどの症状に加えてお腹にくる症状が出やすいのです。

症状が治まった後も「便からウイルス」が出続ける

見落とされがちですが、熱やのどの症状が治まった後も、2〜4週間ほどウイルスが便から排出され続けることがあります。おむつ交換やトイレの後の手洗いを、症状が良くなってからも続けることが、家庭内・園内での感染を防ぐカギになります。

脱水にご注意を

のどの痛みや口内炎で水分・食事がとりにくくなり、そこに下痢が加わると脱水のリスクが高まります。特に乳幼児は脱水になりやすいため、冷たくて刺激の少ない飲み物(麦茶・経口補水液など)を少量ずつこまめに与えてください。飲めない状態が続くときは医療機関での輸液(点滴)が必要になることもあります。

4. 「準備不足のかぜ」——夏に免疫が落ちる理由

夏かぜは、いわば「準備不足のかぜ」という側面があります。厳しい暑さのなかで生活リズムが崩れ、体が本来のバリア機能を発揮できない状態のときに、ウイルスがすきを突いてくるのです。
夏に免疫が落ちやすい主な原因は次のとおりです。
睡眠不足・寝苦しさ:熱帯夜で睡眠の質が下がると、免疫の働きが低下します
冷房による冷え・寒暖差:屋外の暑さと室内の冷えの往復で自律神経が乱れます
食欲低下・栄養の偏り:暑さで食が細り、体を守る栄養が不足しがちです
脱水・発汗:水分不足は粘膜のバリア機能を弱めます
夏の疲労の蓄積:いわゆる「夏バテ」で体力が落ちた状態
つまり、睡眠・栄養・水分・体温管理という「土台」を整えることが、夏かぜ対策の本質です。冷房は上手に使いつつ、直接冷風に当たり続けない、就寝時はタイマーや微風設定にする、といった工夫が役立ちます。

5. 「帰宅後は顔を洗う」——今日からできる夏かぜ予防

夏かぜのウイルスには特効薬もワクチンもありません。だからこそ、日々の予防が何よりの対策になります。基本は手洗いですが、番組でもお伝えした通り、そこに「帰宅後の洗顔」を加えるのがおすすめです。
✅ なぜ「顔を洗う」とよいのか
外出中、ウイルスは手だけでなく顔まわり(目・鼻・口の周辺)にも付着します。手洗いで手のウイルスを落としても、顔に付いたウイルスを無意識に触れれば感染経路になり得ます。帰宅後に手洗いとあわせて顔を洗い、目や口の周りを清潔にすることで、ウイルスを体内に入れるリスクをさらに減らせます。うがいも組み合わせるとより効果的です。

夏かぜ予防の基本チェックリスト

手洗い 石けんで指の間・爪まで。特にトイレの後・おむつ交換後・食事前は念入りに
帰宅後の洗顔 手洗いに加えて顔を洗い、うがいも。目・鼻・口まわりを清潔に
タオル 家族間でタオルを共用しない。洗濯物は日光でよく乾かす
生活リズム 十分な睡眠・こまめな水分・栄養で免疫の土台を整える(④参照)

6. 受診の目安と、こんなときは救急へ

夏かぜの多くは自然に回復しますが、まれに髄膜炎・脳炎・心筋炎などを合併することがあります。次のようなサインがあるときは、ためらわず受診・救急受診をご検討ください。

🚨 すぐに受診・救急を検討すべきサイン

・ 水分がまったくとれない/おしっこが半日以上出ない(脱水)
・ ぐったりして反応が乏しい・意識がはっきりしない
・ けいれん、強い頭痛や繰り返す嘔吐
・ 顔色が悪い・胸の痛み・呼吸が苦しそう
・ 高熱が長く続く、症状がどんどん悪化する

⚠️ 1歳未満のお子さんは特に注意

乳児は重症化しやすく、脱水も進みやすいため、早めの受診が安心です。「いつから熱があるか」「どこに発疹があるか」「水分がとれているか」「目の赤みがあるか」をメモしておくと、診察がスムーズになります。

7. 登園・登校はいつから?出席停止のルール

ヘルパンギーナ・手足口病には、インフルエンザや水ぼうそうのような法律で定められた出席停止期間はありません。③で述べたとおり、症状が治まった後も便からウイルスが数週間排出されるため、急性期だけ休んでも厳密な流行阻止は難しいという考え方によります。
✅ 登園・登校再開の一般的な目安
熱が下がり、食事や水分がふだんどおりとれるようになったらが目安です。口の中の潰瘍が完全に消えるまで待つ必要はありませんが、水分もとれないほど痛がっている状態で集団生活に戻すのは避けましょう。園・学校ごとにルールが異なる場合があるため、必ず在籍先の方針をご確認ください。

8. 大人の夏かぜにも注意

夏かぜは子どもの病気と思われがちですが、近年は大人の感染も増えています。お子さんの看病をきっかけに、ご家族の大人がうつるケースも少なくありません。大人がかかると、のどの痛みや発熱が強く出ることもあります。
「夏の発熱・のどの痛み」は夏かぜのほか、新型コロナウイルスやインフルエンザ(夏に流行することもあります)など、他の感染症との見分けが必要な場合もあります。白金高輪の当院では、平日夜19時まで・土日祝も診療しており、大人からお子さままで、夏の発熱・のどの症状をまとめてご相談いただけます。

9. よくあるご質問(FAQ)

Q. 夏かぜに抗生物質は効きますか?
A. 夏かぜはウイルスによる病気のため、細菌を対象とする抗生物質(抗菌薬)は効きません。治療は、解熱鎮痛薬や水分補給などの対症療法が中心になります。
Q. 一度かかれば、もうかからない?
A. いいえ。夏かぜの原因ウイルスには多くの種類(型)があるため、別の型に何度もかかることがあります。「去年かかったから安心」とは言えません。
Q. 食事はどんなものがよいですか?
A. のどや口が痛いときは、冷ましたおかゆ・豆腐・ゼリー・プリンなど、薄味でやわらかく口当たりのよいものがおすすめです。熱いもの・酸っぱいもの・塩気の強いものは刺激になるため控えましょう。まずは水分をしっかり確保することが最優先です。
Q. プールに入っても大丈夫ですか?
A. 症状があるうちは控えてください。特に咽頭結膜熱(プール熱)は目の症状が強いときは登園・入水を避けます。回復後も、タオルの共用を避ける・プール後はシャワーやうがいをする、といった配慮が予防につながります。

10. 理事長コメント

💬 理事長 五藤良将より
「夏かぜは『たかがかぜ』と思われがちですが、お腹の症状や脱水を伴いやすく、特に小さなお子さんでは油断できません。大切なのは、あわてて病名を決めることではなく、水分がとれているか・ぐったりしていないかを落ち着いて観察することです。そして夏かぜは『準備不足のかぜ』でもあります。睡眠・栄養・水分という土台を整え、帰宅後は手洗いに洗顔を一手間加える——この積み重ねが、ご家族みんなを守ります。当院は平日夜19時まで、土日祝も診療しています。夏の発熱やのどの痛みで迷われたら、お子さまも大人の方も、どうぞお気軽にご相談ください。」

11. まとめ

📝 この記事のポイント
✅ 夏かぜの多くは「エンテロ(腸管)ウイルス」が原因。6〜8月がピーク
✅ 代表3疾患の決め手は「手足の発疹の有無」「口の病変の位置」「目の症状」
✅ 「お腹にくる」のは腸で増えるウイルスだから。脱水に要注意
✅ 夏かぜは「準備不足のかぜ」。睡眠・栄養・水分・冷房対策が土台
✅ 予防は手洗い+「帰宅後の洗顔・うがい」。タオルは共用しない
✅ ぐったり・けいれん・水分がとれない等は早めに受診を
参考:厚生労働省「手足口病」「ヘルパンギーナ」「咽頭結膜熱」、国立感染症研究所(現・国立健康危機管理研究機構)感染症発生動向調査、各自治体・感染症情報センター公表資料をもとに作成しました。流行状況は週ごとに変化するため、最新情報は在住地域の感染症情報もあわせてご確認ください。
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