夏の三大こども感染症|手足口病・ヘルパンギーナ・プール熱の見分け方と家庭でのケア|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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夏の三大こども感染症|手足口病・ヘルパンギーナ・プール熱の見分け方と家庭でのケア|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

夏の三大こども感染症|手足口病・ヘルパンギーナ・プール熱の見分け方と家庭でのケア

夏の三大こども感染症|手足口病・ヘルパンギーナ・プール熱の見分け方と家庭でのケア

医療法人社団五良会|理事長、竹内内科小児科医院|院長 五藤良将(糖尿病内科・感染症)

梅雨が明けて気温が上がってくると、保育園や幼稚園で「発熱」「口の中が痛がる」「手足に発疹が出た」といったお子さんが一気に増えてきます。毎年6月ごろから患者数が増えはじめ、7〜8月にピークを迎える、いわゆる「夏かぜ」と呼ばれる感染症です。

なかでも代表的なのが、手足口病・ヘルパンギーナ・咽頭結膜熱(プール熱)の3つです。いずれもよく似た発熱で始まるため、「どれなのか分からない」「いつ病院へ行けばいいのか」とご不安になる保護者の方も多いと思います。この記事では、五良会クリニック白金高輪の小児科・アレルギー科の視点から、3つの夏の感染症の見分け方・家庭でのケア・受診の目安を整理してお伝えします。

[アイキャッチ画像:夏の発熱で受診するこどもと保護者のイメージ]

📅 この時期に増えています

咽頭結膜熱・手足口病・ヘルパンギーナは、いずれも6月ごろから乳幼児を中心に患者数が増えはじめ、7〜8月にピークを迎えます。保育園・幼稚園など集団生活の場では感染が広がりやすく、夏休み前のこの時期は特に注意が必要です。
出典:厚生労働省「夏に向けた感染症の現状」、大阪市「夏かぜ(夏型感染症)」

1. 夏に流行する三大感染症とは

手足口病・ヘルパンギーナ・咽頭結膜熱(プール熱)は、いずれもウイルス感染症で、夏に流行することから「夏かぜ」と総称されます。冬のかぜ(インフルエンザなど)と違い、これらは気温・湿度の高い季節に活発になるウイルスが原因です。

手足口病とヘルパンギーナは、おもにコクサッキーウイルスやエンテロウイルスの仲間が原因となります。咽頭結膜熱はアデノウイルスが原因です。いずれも、せき・くしゃみによる飛沫、手やタオルなどを介した接触、そして便を介して感染が広がります。

⚠️ 共通する注意点

3疾患はいずれも特効薬(ウイルスを直接退治する薬)がありません。治療の中心は、熱・痛み・脱水に対する対症療法と十分な休養です。だからこそ、ご家庭でのケアと「悪化のサインを見逃さないこと」が大切になります。

2. ひと目でわかる3疾患の比較表

最初に全体像をつかんでいただくため、3つの感染症の特徴を一覧にまとめました。「発疹がどこに出るか」「目の症状があるか」が見分けの大きなポイントです。

項目 手足口病 ヘルパンギーナ 咽頭結膜熱(プール熱)
おもな原因 コクサッキー・エンテロウイルス コクサッキー・エンテロウイルス アデノウイルス
発熱 軽い〜中等度(出ないことも) 突然の高熱(39℃前後) 高熱が3〜5日続く
口の中 口内に水ぶくれ・口内炎 のどの奥に水ぶくれ・潰瘍 のどの強い痛み・赤み
手足の発疹 あり(手のひら・足の裏・おしり) なし なし
目の症状 なし なし 結膜炎(目の充血・目やに)
流行のピーク 夏(7〜8月) 夏(6〜8月) 夏(6〜8月)

見分けの早道

手足に発疹があれば手足口病、手足がきれいでのどの奥だけに水ぶくれがあればヘルパンギーナ、高熱と目の充血がそろえばプール熱を考えます。ただし症状だけでは区別が難しいことも多く、最終的な判断は診察にお任せください。

3. 手足口病の特徴とケア

手足口病は、その名のとおり手のひら・足の裏・口の中に小さな水ぶくれ(水疱)や発疹が出る感染症です。おしりやひざ、ひじに出ることもあります。発熱は軽いか、まったく出ないことも少なくありません。多くは数日から1週間ほどで自然に回復します。

気をつけたい症状

口の中の水ぶくれが痛むため、食事や水分をいやがることがあります。とくに乳幼児では、水分がとれずに脱水になりやすい点に注意が必要です。発疹は通常かゆみや痛みが強くありませんが、まれに手足の爪が一時的にはがれることがあります(数か月で自然に生えそろいます)。

こんなときはすぐに受診を

高熱が続く、ぐったりして元気がない、頭を痛がる・嘔吐をくり返す、視線が合わない・けいれんがある場合は、まれな合併症(髄膜炎・脳炎など)の可能性があります。早めにご相談ください。

4. ヘルパンギーナの特徴とケア

ヘルパンギーナは、突然の高熱(39℃前後)と、のどの奥にできる水ぶくれ・潰瘍が特徴です。5歳以下の小さなお子さんに多く、保育園や幼稚園で集団発生することもあります。手足には発疹が出ないため、この点が手足口病との大きな違いです。

のどの痛みが強いため食欲が落ち、機嫌が悪くなりがちです。高熱は通常2〜4日ほどで下がり、その後のどの症状も回復していきます。

⚠️ 脱水に注意

のどの痛みで水分をいやがると、高熱と相まって脱水が進みやすくなります。冷たくてのどごしのよいもの(経口補水液・麦茶・ゼリーなど)を少量ずつこまめに与えてあげてください。

5. 咽頭結膜熱(プール熱)の特徴とケア

咽頭結膜熱は、アデノウイルスによる感染症で、プールの水を介して広がることがあったことから「プール熱」とも呼ばれます。ただし、実際にはプールに限らず、飛沫や接触でも広がります。

特徴は「高熱」「のどの痛み」「結膜炎(目の充血・目やに)」の3つがそろうことです。高熱が3〜5日続くことが多く、夏かぜのなかでは比較的長引く傾向があります。目の症状は片方から始まり、もう片方にも広がることがあります。

回復後もしばらく感染力が残ります

アデノウイルスは、症状が治まった後も便などからしばらくウイルスが排出されます。トイレの後・おむつ交換後の手洗いを、回復後も2週間程度はていねいに続けることが、家庭内での広がりを防ぐポイントです。

6. 家庭でのケアと脱水の予防

3疾患に共通する家庭ケアの基本は、「脱水を防ぐこと」「のどの痛みをやわらげる食事の工夫」「休養」の3つです。特効薬がないからこそ、ご家庭でのケアが回復を支えます。

STEP 1 水分をこまめに
経口補水液・麦茶・スープなどを少量ずつ何回にも分けて。一度にたくさん飲ませる必要はありません。
STEP 2 のどにやさしい食事
ゼリー・プリン・おかゆ・冷ましたうどんなど、しみにくくのどごしのよいものを。酸味・塩気・熱いものは痛みを強めるため避けます。
STEP 3 発熱・痛みのケア
つらそうなときは解熱鎮痛薬を使えます。市販薬を使う前に、月齢・体重に合うか医師・薬剤師にご確認ください。
STEP 4 休養と手洗い
十分に休ませ、家族はトイレ後・食事前・おむつ交換後の手洗いを徹底。タオルの共用は避けましょう。

脱水のサインを見逃さないで

おしっこの回数が極端に減る、唇や舌が乾いている、泣いても涙が出ない、ぐったりして反応が鈍い——これらは脱水のサインです。当てはまる場合は早めに受診してください。

7. 受診の目安・登園再開の考え方

多くの夏かぜは自然に回復しますが、次のような場合は受診をおすすめします。

✔ 水分がとれず、おしっこが半日以上出ていない
✔ 高熱が3〜4日以上続く、いったん下がって再び上がる
✔ ぐったりして元気がない、機嫌が極端に悪い
✔ くり返す嘔吐、強い頭痛、けいれん、意識がもうろうとする
✔ 目の充血や目やにが強い(プール熱が疑われる場合)

登園・登校の再開について

手足口病とヘルパンギーナには、一律の出席停止期間は定められていません。発熱や口の症状が落ち着き、全身状態がよく、ふだんどおり食事がとれることが再開のおおよその目安です。一方、咽頭結膜熱(プール熱)は学校保健安全法で出席停止の対象とされており、主要な症状が消えてから2日を経過するまでが基準です。園や学校の方針、また医師の判断にしたがってください。

⚠️ 登園許可証について

必要な書類や再開の基準は園・自治体によって異なります。登園許可証の要否はあらかじめ通園先にご確認のうえ、受診の際にお申し付けください。

8. 大人も感染します

これらの夏かぜは「こどもの病気」と思われがちですが、大人もうつります。とくにお子さんの看病をする保護者の方は、知らないうちに感染することがあります。大人が感染すると、手足の発疹やのどの痛みが子どもより強く出たり、発熱がつらく感じられたりすることもあります。

看病のあとはしっかり手を洗う、タオルを分ける、食器を共用しないといった基本的な対策が、ご家庭内での広がりを防ぎます。大人の方で症状が強い・長引く場合は、内科へご相談ください。

9. よくあるご質問(FAQ)

Q. 一度かかれば、もうかかりませんか?
A. 残念ながら、くり返しかかることがあります。これらの夏かぜは原因となるウイルスの型が複数あるため、別の型に感染すれば同じシーズン内でも再びかかることがあります。
Q. お風呂やプールに入っても大丈夫ですか?
A. 発熱がなく元気であれば、入浴は問題ありません。ただし発疹をこすらないようにしましょう。プールは、流行期で症状がある間は控え、回復後も園・学校の方針にしたがってください。
Q. 予防のワクチンはありますか?
A. これら3つの夏かぜに対する予防ワクチンはありません。手洗い・タオルの共用を避ける・排泄物の適切な処理といった基本的な対策が、もっとも有効な予防になります。
Q. 抗生物質(抗菌薬)は効きますか?
A. いずれもウイルスが原因のため、細菌に対する抗生物質は効きません。治療は熱・痛み・脱水へのケアが中心となります。自己判断で残っている薬を使うのは避けてください。
Q. アレルギーによる発疹と区別がつきません。
A. 発熱の有無、発疹の出る場所、かゆみの強さなどで見分けますが、判断が難しいこともあります。当院はアレルギー科も併設しておりますので、発疹の原因が感染症かアレルギーか迷われる場合もご相談ください。

10. 理事長コメント

💬 理事長 五藤良将より
「夏かぜは、見た目が似ていても経過やケアの注意点が少しずつ異なります。一番こわいのは、のどの痛みで水分がとれず脱水が進んでしまうことです。『元気がない』『おしっこが減った』と感じたら、迷わずご相談ください。当院は小児科・内科・アレルギー科を併設し、お子さんからご家族まで一緒に診ることができます。日曜・祝日も診療しておりますので、お子さんの急な発熱でも安心してお越しください。」

11. まとめ

📝 この記事のポイント
✅ 夏に流行する代表的な感染症は、手足口病・ヘルパンギーナ・咽頭結膜熱(プール熱)の3つ
✅ 手足の発疹=手足口病、のどの奥の水ぶくれ=ヘルパンギーナ、高熱+目の充血=プール熱が見分けの目安
✅ いずれも特効薬はなく、脱水予防・のどにやさしい食事・休養が家庭ケアの基本
✅ 水分がとれない・高熱が続く・ぐったりするときは早めに受診を
✅ 大人も感染するため、看病後の手洗い・タオルを分ける対策が大切

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