海外赴任・留学前のワクチンスケジュール完全ガイド|出発日から逆算する組み立て方|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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海外赴任・留学前のワクチンスケジュール完全ガイド|出発日から逆算する組み立て方|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

海外赴任・留学前のワクチンスケジュール完全ガイド|出発日から逆算する組み立て方

医療法人社団五良会|理事長、竹内内科小児科医院|院長 五藤良将(糖尿病内科・感染症)/日本旅行医学会認定医

海外赴任や留学が決まったとき、多くの方が最初に戸惑われるのが「結局、どのワクチンを、いつまでに、何回打てばいいのか」という点です。渡航ワクチンは種類ごとに接種回数も間隔もバラバラで、一覧表を眺めるだけでは自分の予定に落とし込めません。
渡航ワクチンの組み立て方には、実はシンプルな原則があります。それは「出発日を0日として、そこから逆算する」ことです。この記事では、渡航前に検討する主なワクチンの接種回数と間隔を整理したうえで、出発まで3か月以上ある場合の標準スケジュールと、1か月しかない場合の短縮スケジュールを具体的にご紹介します。

1. 渡航ワクチンは「出発日から逆算」で考えます

渡航ワクチンの計画で最初に決めるべきは、出発日です。渡航先や接種すべき種類よりも先に、出発日が決まらないとスケジュールが引けません。複数回の接種が必要なワクチンが多く、しかもそれぞれ必要な間隔が異なるためです。

渡航前相談で必ずお聞きする5項目

① 出発日 ② 渡航先の国と都市(地方部に行くかどうか) ③ 滞在期間 ④ 現地での活動内容(オフィス勤務か、農村部での活動か等) ⑤ これまでの接種歴(母子健康手帳・接種証明書があれば必ずお持ちください)

特に見落とされがちなのが接種歴の確認です。破傷風や日本脳炎は、子どものころに定期接種で受けている可能性があります。記録が確認できれば追加接種1回で済むところを、記録がないために3回シリーズをやり直す——ということが起こり得ます。母子健康手帳は、実家にあっても取り寄せる価値があります。

⚠️ 理想は出発の2〜3か月前のご相談です

複数回接種が必要なワクチンが重なると、標準スケジュールでは半年近くかかるものもあります。渡航が決まった時点でご相談いただければ、無理のない配置が可能です。もちろん、出発が迫っている場合でも取れる選択肢はありますので、あきらめずにご来院ください。

2. 渡航先と滞在期間で必要なワクチンは変わります

「海外に行くなら全部打つ」という考え方は現実的ではありません。渡航先の流行状況、滞在期間、現地での活動内容によって、優先順位が変わります。おおまかな考え方は以下のとおりです。
渡航パターン 優先度の高いワクチン 状況により追加
アジアへの短期出張(都市部・1〜2週間) A型肝炎、破傷風 B型肝炎、日本脳炎
アジアへの長期赴任(1年以上) A型肝炎、B型肝炎、破傷風、日本脳炎、狂犬病 腸チフス、麻疹風疹(抗体確認)
南アジア(インド・ネパール等) A型肝炎、破傷風、狂犬病腸チフス B型肝炎、日本脳炎
アフリカ A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、黄熱(入国要件となる国あり) 腸チフス、髄膜炎菌、マラリア予防薬の相談
欧米への留学 麻疹・風疹・水痘・ムンプス(学校提出用の証明が必要なことが多い)、破傷風 B型肝炎、髄膜炎菌(寮生活の場合)

黄熱ワクチンは接種できる施設が限られます

黄熱ワクチンは、検疫所など指定された接種機関でのみ接種可能です。アフリカ・南米の一部の国では入国時に接種証明書(イエローカード)の提示が求められます。渡航先が該当する場合は、予約が取りにくいこともありますので早めにご相談ください。当院では接種機関のご案内と、その他のワクチンとの日程調整を行います。

3. 主な渡航ワクチンの接種回数と間隔(一覧表)

スケジュールを組む前提となる、各ワクチンの基本情報です。すべて不活化ワクチン(またはトキソイド)ですので、医師が必要と認めれば同時接種が可能です。
ワクチン 主な製剤 回数と間隔 承認
狂犬病 ラビピュール筋注用
ChiroRab(輸入)
3回
0日 → 7日 → 21日または28日
ラビピュール:国内承認
ChiroRab:国内未承認
A型肝炎 エイムゲン 3回
0日 → 2〜4週後 → 初回から24週後
※急ぐ場合は2週間隔で2回
国内承認
B型肝炎 ヘプタバックス-II
ビームゲン
3回
0日 → 4週後 → 初回から20〜24週後
国内承認
破傷風 沈降破傷風トキソイド 接種歴あり:1回(追加免疫)
接種歴なし・不明:3回
0日 → 3〜8週後 → 初回免疫後6か月以上
国内承認
日本脳炎 エンセバック
ジェービックV
初回免疫2回
0日 → 1〜4週後
追加免疫は約1年後に1回
国内承認
腸チフス タイフィム ブイアイ注シリンジ
Typbar TCV(輸入)
1回で完了
再接種の目安はタイフィム約3年/Typbar TCV約5年
タイフィム:国内承認
Typbar TCV:国内未承認
A型・B型肝炎混合 Twinrix 3回
0日 → 1か月後 → 6か月後
国内未承認(輸入)
出典:各製剤の添付文書(PMDA)/サノフィ株式会社プレスリリース(2025年6月30日)

腸チフスワクチンは2種類から選べるようになりました

腸チフスワクチンは、長らく日本国内に承認された製剤がなく、輸入ワクチンでしか接種できませんでした。しかし2024年6月に「タイフィム ブイアイ注シリンジ」(サノフィ株式会社)が製造販売承認を取得し、2025年6月30日に国内で発売されました。日本で初めて正式に承認された腸チフスワクチンです。
これにより現在は、国内承認品と輸入品の2種類から選べるようになっています。当院ではいずれもご用意しています。
項目 タイフィム ブイアイ注シリンジ Typbar TCV(タイバー)
日本での承認 国内承認(2024年6月承認/2025年6月30日発売) 国内未承認(輸入)
ワクチンの型 精製Vi多糖体ワクチン(多糖体型) 結合型ワクチン(TCV)
接種回数 1回(0.5mL・通常は筋肉内、皮下も可) 1回
対象年齢 2歳以上 生後6か月以上
効果の持続 有効性は1年目69%、2年目59%、3年累積55%。持続はおおむね2〜3年 有効性87.1%と報告され、持続性に優れます
再接種の目安 約3年ごと 約5年ごと
健康被害の救済 予防接種健康被害救済制度の対象 国の制度は対象外(輸入代行業者の補償制度)
当院の費用(税込) 13,000円 12,000円
出典:サノフィ株式会社プレスリリース(2025年6月30日)/タイフィム ブイアイ注シリンジ 添付文書(PMDA)/こどもとおとなのワクチンサイト「腸チフスワクチン」/WHO

どちらを選ぶか

国内承認であることや救済制度を重視される方にはタイフィム ブイアイを、長期滞在で効果の持続を優先される方や2歳未満のお子さまにはTypbar TCVをご提案することが多くなります。WHOは、腸チフス流行国における生後6か月以上の乳幼児・小児の定期接種に結合型ワクチンを推奨しています。
なお、いずれもパラチフスには効果がありません。飲食物への注意は引き続き必要です。

この表から読み取れる、スケジュールの「ネック」

A型肝炎の3回目は初回から24週後、B型肝炎の3回目は20〜24週後、破傷風の3回目も6か月以上あとです。つまり「3回目までフルに完了させるには半年かかる」のが渡航ワクチンの実情です。裏を返せば、出発前に2回目まで済ませ、3回目は帰国後や一時帰国時に回すという組み方が現実的な解になります。

4. 出発まで3か月以上ある場合の標準スケジュール

アジアへの長期赴任(狂犬病・A型肝炎・B型肝炎・破傷風・日本脳炎を接種)を想定した、来院4回の組み立て例です。初回来院日を0日としています。
1回目
0日
狂犬病① + A型肝炎① + B型肝炎① + 破傷風① + 日本脳炎①
渡航前相談・接種歴の確認もこの日に行います
2回目
7日
狂犬病②
狂犬病は間隔が短いため、この回は狂犬病が中心になります
3回目
28日
狂犬病③ + A型肝炎② + B型肝炎② + 破傷風② + 日本脳炎②
ここで狂犬病は3回完了。他も2回目まで到達します
4回目
約6か月後
A型肝炎③ + B型肝炎③ + 破傷風③
出発後であれば、一時帰国時または現地の医療機関で受けます
✅ この組み方の利点
来院は実質3回で、出発前に必要な接種の大半が完了します
✔ 狂犬病の0・7・28日を骨格にすると、他のワクチンの間隔がきれいに乗ります
✔ 出発時点で、狂犬病3回・A型肝炎2回・B型肝炎2回・破傷風2回・日本脳炎2回が完了しています

5. 出発まで1か月しかない場合の短縮スケジュール

「来月から赴任です」というご相談は、決して珍しくありません。この場合は間隔の短いスケジュールを選び、来院3回に凝縮します。
1回目
0日
狂犬病① + A型肝炎① + B型肝炎① + 破傷風① + 日本脳炎①
2回目
7日
狂犬病② + 日本脳炎②(日本脳炎は1〜4週間隔のため7日でも可能です)
3回目
21日
狂犬病③ + A型肝炎② + 破傷風②
狂犬病は21日スケジュールで3回完了。A型肝炎は2〜4週間隔、破傷風は3週以上の間隔を満たします

⚠️ 短縮スケジュールで割り切る点

B型肝炎の2回目は4週間隔が必要なため、3週間では間に合いません。B型肝炎は1回のみで出発し、残りは現地または一時帰国時とするのが現実的です。腸チフスは1回で完了しますので、間に合わない他のワクチンより優先することもあります。何を優先し何を後回しにするかは、渡航先のリスクに応じて個別に判断します。

6. 同時接種で通院回数を減らす

渡航ワクチンの計画が現実的に組めるのは、同時接種が可能だからです。狂犬病・A型肝炎・B型肝炎・破傷風・日本脳炎は、いずれも添付文書上、医師が必要と認めた場合には他のワクチンと同時に接種することができるとされています。
同時接種では、左右の上腕に分けて接種したり、必要に応じて大腿部も使ったりして、1回の来院で3〜5本を接種することがあります。「同じ日に何本も打って大丈夫ですか」とよくご質問をいただきますが、複数のワクチンを同時に接種しても、それぞれの効果が落ちることはありません。副反応の頻度が単純に足し算で増えるわけでもありません。

生ワクチンが混ざる場合だけ注意が必要です

麻疹・風疹・水痘・ムンプス・黄熱は生ワクチンです。不活化ワクチンとの同時接種は可能ですが、生ワクチン同士を別々の日に打つ場合は27日以上の間隔が必要になります。欧米留学で麻疹風疹の証明を求められる方は、この点でスケジュールが伸びやすいため、特に早めのご相談をおすすめします。

7. 国内承認ワクチンと輸入ワクチンの違い

渡航ワクチンの世界では、日本では承認されていないワクチンが使われることがあります。代表例が、A型・B型肝炎混合ワクチン(Twinrix)や、結合型の腸チフスワクチン(Typbar TCV)です。
なお腸チフスについては、長らく国内に承認された製剤がありませんでしたが、2025年6月30日にタイフィム ブイアイ注シリンジが国内で発売され、状況が変わりました。国内承認品と輸入品を比較して選べるようになっています。
項目 国内承認ワクチン 輸入(国内未承認)ワクチン
健康被害の救済 予防接種健康被害救済制度の対象 国の制度は対象外。輸入代行業者が独自に設けている補償制度が適用されます
入手 通常の流通経路 医師の責任で個別に輸入するため、取り寄せに日数がかかります
費用 自費(渡航目的の場合) 自費。国内承認品より高額になる傾向があります

「国の制度の対象外」=「補償が何もない」ではありません

輸入ワクチンには、輸入代行業者が独自に設けている副作用被害補償制度があります。その業者を通じて輸入したワクチンが適正な目的で適正に使用されたにもかかわらず重篤な副作用が生じ、医師の無過失が認められ、ワクチンとの因果関係が認定された場合に補償が行われる仕組みです。補償内容の一例としては、死亡2,000万円/障害1級1,000万円/障害2級500万円といった水準が定められています。

ただし国の制度とは仕組みが異なります。因果関係の認定は確定判決が原則とされていること、年間の補償上限額があり上限を超える場合は按分されること、補償内容が代行業者ごとに異なることは、あらかじめご理解ください。
出典:輸入代行業者の補償制度の一例(つばめLabo「輸入ワクチン副作用被害補償制度」)

当院では国内承認ワクチンを基本としつつ、渡航先のリスクとスケジュールを踏まえて、必要な場合に輸入ワクチンをご提案します。対象年齢や効果の持続期間の観点から、輸入ワクチンのほうが適している場合もあります。輸入ワクチンをご希望・ご提案する場合は、国の救済制度との違いと、適用される補償制度の内容を事前に必ずご説明し、同意をいただいたうえで接種します。

8. 帰国後・滞在中に残った接種をどうするか

出発時点で完了していないシリーズがある場合、選択肢は3つです。
選択肢1 一時帰国のタイミングで当院にて接種
最も確実です。帰国予定が決まっている方には、あらかじめその日程に合わせて計画を立てます
選択肢2 現地の医療機関で接種
製剤が日本と異なる場合があるため、接種済みのワクチン名・接種日・接種経路を英文で記載した書類をお渡しします
選択肢3 帰任後にまとめて完了
間隔が空きすぎても、多くの場合やり直しにはなりません。自己判断で放置せずご相談ください

9. 費用・英文証明書・会社への請求

渡航目的の予防接種は自由診療(自費)となり、健康保険は適用されません。当院の費用は以下のとおりです。
項目 費用(税込・1回あたり)
狂犬病ワクチン(ラビピュール筋注用・国産) 18,700円
狂犬病ワクチン(ChiroRab・輸入) 16,280円
A型肝炎ワクチン(エイムゲン・国産) 16,500円
A型肝炎ワクチン(輸入) 14,000円
B型肝炎ワクチン(ビームゲン) 6,000円
A型・B型肝炎混合ワクチン(Twinrix・輸入) 16,000円
破傷風ワクチン(沈降破傷風トキソイド) 5,000円
三種混合ワクチン(トリビック・国産) 8,800円
Tdapワクチン(輸入) 13,200円
日本脳炎ワクチン 6,000円
腸チフスワクチン(タイフィム ブイアイ・国内承認) 13,000円
腸チフスワクチン(Typbar TCV・輸入) 12,000円
髄膜炎菌ワクチン4価(ニメンリックス) 25,000円
MR(麻しん風しん)ワクチン 10,000円
不活化ポリオワクチン(イモバックス) 11,000円
渡航前相談・診察料 初診 3,300円/再診 1,500円
英文接種証明書 8,000円

※ 記載の費用はいずれも税込で、2026年8月時点のものです。ワクチンの仕入価格の変動等により改定する場合がありますので、最新の費用はお問い合わせください。また、接種計画によって総額は変わりますので、お一人ずつの費用は診察時にご案内いたします。

⚠️ 上記以外のワクチンについて

一覧に記載のないワクチンについては、渡航先とご希望をうかがったうえで手配の可否・費用をご案内いたします。輸入ワクチンはお取り寄せに日数を要しますので、お早めにお問い合わせください。

📌 未承認医薬品に関する明示事項

① 未承認医薬品であること
上記一覧のうち、ChiroRab(狂犬病)、A型肝炎ワクチン(輸入)、Twinrix(A型・B型肝炎混合)、Tdapワクチン(輸入)、Typbar TCV(腸チフス)は、日本国内において薬事承認を受けていない医薬品です。

② 入手経路
医師の判断のもと、個人輸入代行業者を通じて輸入しています。

③ 国内の承認医薬品等の有無
狂犬病はラビピュール筋注用、A型肝炎はエイムゲン、B型肝炎はビームゲン、破傷風は沈降破傷風トキソイド、腸チフスはタイフィム ブイアイ注シリンジが国内で承認されており、当院ではいずれもご用意しています。

④ 諸外国における安全性等に係る情報
いずれも欧米・アジア各国で広く使用されている製剤です。ただし日本国内における副作用報告制度の対象外であり、国内での使用実績に基づく安全性情報は限られます。

⑤ 健康被害が生じた場合の補償
国の予防接種健康被害救済制度の対象外となりますが、輸入代行業者が設けている副作用被害補償制度が適用されます(詳細は接種前にご説明します)。

企業の海外赴任に伴う接種では、費用を会社が負担されるケースが多くあります。領収書・明細のほか、必要に応じて接種証明書や英文証明書を発行いたしますので、受付にお申し付けください。留学の場合は、学校指定のフォーマットへの記入にも対応しています。

10. よくあるご質問

Q. 母子健康手帳が見つかりません。どうすればよいですか?
A. 母子健康手帳がなくても進められます。生年月日から定期接種の実施状況を推測したり、必要に応じて抗体価を測定したりして判断します。ただし、記録があるほうが接種回数を減らせる可能性が高いため、実家等をお探しいただく価値はあります。
Q. 一度に何本まで接種できますか?
A. 明確な上限はありませんが、当院では左右の上腕を中心に、1回の来院で3〜5本を目安としています。本数が多くなる場合は接種部位を分散させ、接種後の観察時間も十分に取ります。
Q. 予定していた接種日に行けなくなりました。やり直しですか?
A. ほとんどの場合、やり直しは不要です。間隔が空いた場合も、続きから接種すればシリーズは有効とされるのが一般的な考え方です。ただし出発日との兼ね合いがありますので、日程変更が生じたら早めにご連絡ください。
Q. マラリアの予防薬も相談できますか?
A. はい。マラリアはワクチンではなく予防内服で対応します。渡航先の流行状況と滞在期間に応じてご相談を承ります。あわせて、蚊に刺されないための対策や、下痢・高山病への備えについてもご説明しています。
Q. 家族もまとめて相談できますか?
A. 可能です。当院は内科・小児科を標榜しており、お子さまも含めてご家族一緒にご相談いただけます。お子さまは定期接種の進み具合が最優先の確認事項になりますので、母子健康手帳を必ずお持ちください。
Q. 平日は仕事で来院できません。
A. 当院は土曜・日曜・祝日も10:00〜15:00で診療しています(火曜休診)。接種日を土日中心に組むことも可能ですので、ご相談の際にお申し出ください。

11. 理事長コメント

💬 理事長 五藤良将より
「渡航ワクチンのご相談で私がいつも申し上げるのは、『全部そろえること』が目的ではないということです。限られた日数のなかで、渡航先のリスクが高いものから順に、出発時点でどこまで到達しておくかを決める。それが渡航前相談の本質だと考えています。

白金高輪では、日本旅行医学会認定医と日本渡航医学会認定医の渡航医学認定医2名が在籍し、出発日から逆算した接種計画をその場で組み立ててお渡ししています。土曜・日曜・祝日も診療していますので、平日にお時間の取れない方もご利用ください。赴任や留学が決まったら、なるべく早い段階で一度ご相談いただければと思います。」

日本抗加齢医学会専門医/日本糖尿病協会登録医/日本旅行医学会認定医

12. まとめ

📝 この記事のポイント
✅ 渡航ワクチンは出発日から逆算して組み立てます。理想は出発の2〜3か月前のご相談です
✅ 接種歴の確認が接種回数を左右します。母子健康手帳は必ずお持ちください
✅ A型肝炎・B型肝炎・破傷風は3回目が半年後になるため、出発前は2回目までが現実的です
✅ 狂犬病の0・7・21日(または28日)を骨格にすると、他のワクチンがきれいに乗ります
✅ いずれも不活化ワクチンで同時接種が可能。来院3回で大半を完了できます
✅ 腸チフスは2025年6月に国内承認品(タイフィム ブイアイ)が発売され、輸入の結合型(Typbar TCV)と選べるようになりました
✅ TwinrixやTypbar TCVは国内未承認。国の救済制度の対象外ですが、輸入代行業者の補償制度があります
✅ 出発まで1か月しかなくても、優先順位をつければ打てるものがあります

参考文献・出典

1. ラビピュール筋注用 添付文書(PMDA 医薬品医療機器総合機構)
2. エイムゲン 添付文書(PMDA)
3. ヘプタバックス-II/ビームゲン 添付文書(PMDA)
4. 沈降破傷風トキソイド 添付文書(PMDA)
5. エンセバック皮下注用/ジェービックV 添付文書(PMDA)
6. 日本環境感染学会「医療関係者のためのワクチンガイドライン 追補(破傷風ワクチン)」
7. 東京医科大学病院 渡航者医療センター「ワクチンの解説」
8. 濱田篤郎. 海外渡航者向けワクチンの開発および使用方法の現状. 日本化学療法学会雑誌. 2019;67(3):355.
9. 厚生労働省検疫所 FORTH「海外渡航のためのワクチン」
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五良会クリニック白金高輪では、渡航医学認定医2名(日本旅行医学会認定医・日本渡航医学会認定医)が在籍し、
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渡航の2〜3か月前にはご相談ください。
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