健康診断で「白血球・血小板の異常」を指摘されたら?放置してよい数値と血液内科を受診すべきサイン【港区・白金高輪】|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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健康診断で「白血球・血小板の異常」を指摘されたら?放置してよい数値と血液内科を受診すべきサイン【港区・白金高輪】|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

健康診断で「白血球・血小板の異常」を指摘されたら?放置してよい数値と血液内科を受診すべきサイン【港区・白金高輪】

医療法人社団五良会|理事長、竹内内科小児科医院|院長 五藤良将(糖尿病内科・感染症)

春から夏にかけて職場の健康診断や人間ドックを受けた方の多くが、ちょうど今の時期に結果を受け取っています。その中で、「白血球数が多い(少ない)」「血小板数の異常」という判定を初めて目にして、「白血病だったらどうしよう」と不安になって検索された方も多いのではないでしょうか。
最初に結論をお伝えします。健診で見つかる白血球・血小板の異常の大部分は、喫煙・感染・体質など血液のがん以外の原因によるものです。一方で、ごく一部に白血病や骨髄異形成症候群などの血液疾患が隠れていることがあり、「数値のパターン」と「併せて出るサイン」で見分ける必要があります。この記事では、血液内科専門外来を持つ当院の視点から、健診の白血球・血小板異常の読み方と受診の目安を解説します。

1. 健診の「血算」でわかること

健康診断の血液検査のうち、白血球・赤血球・血小板を数える検査を血算(CBC:全血球計算)と呼びます。血液の細胞はすべて骨髄という「血液の工場」で作られており、血算はこの工場の生産状況を映し出す検査です。それぞれの細胞の役割は次のとおりです。
血球の種類 主な役割 異常で起こりうること
白血球(WBC) 細菌・ウイルスなどから体を守る免疫の主役 多い:感染・炎症・喫煙・血液疾患など
少ない:感染への抵抗力低下
赤血球・ヘモグロビン 全身に酸素を運ぶ 少ない:貧血(動悸・息切れ・だるさ)
血小板(PLT) 出血を止める(止血) 少ない:あざ・出血しやすい
多い:血栓(血管の詰まり)のリスク
大切なのは、白血球・血小板の数値は「1回の値」だけでなく「組み合わせ」と「推移」で評価するということです。白血球だけが軽度高い場合と、白血球・ヘモグロビン・血小板の複数が同時に異常な場合とでは、考える病気がまったく異なります。過去の健診結果と比べることも重要ですので、受診の際は直近だけでなく過去数年分の結果もお持ちください。

2. 白血球数・血小板数の基準値と判定区分(2026年改定)

人間ドックや多くの健診機関では、日本人間ドック・予防医療学会の判定区分が用いられています。2026年4月1日改定の最新の判定区分では、白血球数・血小板数は次のように判定されます。
項目 A 異常なし B 軽度異常 C 要再検査・生活改善 D 要精密検査・治療
白血球数
(×10³/µL)
3.1〜8.4 8.5〜8.9 9.0〜9.9 3.0以下、10.0以上
血小板数
(×10⁴/µL)
14.5〜32.9 12.3〜14.4
33.0〜39.9
10.0〜12.2 9.9以下、40.0以上

数値の読み方の補足

白血球数3.1〜8.4×10³/µLは「3,100〜8,400/µL」、血小板数14.5〜32.9×10⁴/µLは「14.5万〜32.9万/µL」と同じ意味です。健診機関によって単位表記が異なるため、桁を読み違えないようご注意ください。
出典:日本人間ドック・予防医療学会「判定区分(2026年4月1日改定)」

ポイントは、基準値をわずかに外れた「B判定」の多くは病的意義が乏しい一方、「D判定(白血球3,000以下・10,000以上、血小板9.9万以下・40万以上)」は原因の確認が必要だということです。D判定を「体質だろう」と自己判断で放置することは避けてください。

3. 白血球が「多い」と言われたら

白血球増多の原因として実際に多いのは、血液の病気ではなく次のようなものです。

頻度の高い原因

最も見逃せないのが喫煙です。喫煙者は気道の慢性的な炎症により白血球(特に好中球)が持続的に高くなることが知られており、健診の白血球増多の代表的な原因です。そのほか、採血時に風邪などの感染症にかかっていた、歯周病などの慢性炎症、肥満、強いストレスや睡眠不足、ステロイド薬の内服でも白血球は上昇します。これらによる上昇は多くが9,000〜12,000/µL程度までの軽度増多です。

見逃してはいけない原因

一方で、慢性骨髄性白血病(CML)や真性多血症・本態性血小板血症などの骨髄増殖性腫瘍は、自覚症状がないまま健診の白血球増多で偶然発見されることが少なくありません。重要な手がかりが白血球分画(白血球の内訳)です。単に総数が多いだけでなく、普段は末梢血に出てこない幼若な細胞(骨髄球・芽球など)が出ている、好塩基球が増えているといった所見は、専門的な精査が必要なサインです。また、好酸球の増加はアレルギー疾患や寄生虫感染などを示唆し、これも原因検索の対象になります。

⚠️ 注意

健診の結果票に「白血球分画」や「血液像」の記載がある場合は、総数だけでなく内訳まで必ず確認しましょう。記載がない場合でも、D判定なら医療機関での再検査時に分画まで測定します。

4. 白血球が「少ない」と言われたら

白血球減少(おおむね3,000/µL以下)の原因も、良性のものから注意が必要なものまで幅があります。
分類 代表的な原因 特徴
一過性 ウイルス感染の直後(かぜ・インフルエンザなど) 数週間で自然に回復することが多い
体質性 もともと白血球が少なめの体質 毎年の健診で同程度、貧血や血小板は正常
薬剤性 抗甲状腺薬、一部の抗菌薬・鎮痛薬・抗精神病薬など 服薬開始後に減少。重症の無顆粒球症に注意
病的 膠原病(SLEなど)、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、白血病など 貧血・血小板減少を伴うことが多い
特に注目するのは白血球の中の好中球の実数(好中球数)です。一般に好中球が1,000/µLを下回ると感染症のリスクが上がり、500/µL未満では重症感染症の危険が高い状態とされ、緊急性のある評価が必要です。逆に、毎年同じくらい低めで推移し、貧血も血小板減少もない方は、体質性の白血球減少であることが多く、過度に心配する必要はありません。ただしその判断は分画と推移を確認した上で行うものですので、初回のD判定は必ず一度受診してください。

5. 血小板が「多い」「少ない」と言われたら

血小板が多い場合(おおむね40万/µL以上)

血小板増多の多くは、感染・炎症・手術後・鉄欠乏などに反応して一時的に増える「反応性(二次性)血小板増多」です。特に鉄欠乏性貧血に血小板増多を合併することはよく知られており、貧血の治療で血小板も正常化します。一方、原因が見当たらないのに血小板が持続的に多い場合は、本態性血小板血症(ET)などの骨髄増殖性腫瘍の可能性があり、JAK2遺伝子変異検査などの専門的な精査が必要です。血小板が異常に多い状態は脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症の原因になりうるため、「血が固まりやすいだけ」と軽視できません。

血小板が少ない場合(おおむね10万/µL以下)

血小板減少の原因としては、免疫性血小板減少症(ITP)、肝硬変などの肝疾患・脾腫、ウイルス感染、薬剤、妊娠に伴う変化、骨髄異形成症候群や白血病などの血液疾患が挙げられます。一般に5万/µLを下回ると出血しやすくなり、2万/µL未満では重大な出血のリスクが高まるため、数値が低いほど受診を急ぐ必要があります。

「偽性血小板減少」という落とし穴

採血管の抗凝固剤(EDTA)の影響で試験管の中だけ血小板が固まり、実際は正常なのに機械が「血小板減少」と数えてしまうEDTA依存性偽性血小板減少という現象があります。体にはまったく害がなく、別の採血管で測り直せば正常と確認できます。健診で初めて血小板減少を指摘された方の中には、この偽性血小板減少の方が一定数含まれており、当院でも血液像の確認と再採血で判別しています。

6. 早めの受診が必要な「危険なサイン」

白血球・血小板の異常のうち、次のいずれかに当てはまる場合は、様子を見ずに早めに血液内科へご相談ください。

受診を急ぐべきサイン

2系統以上の同時異常(例:白血球減少+貧血、貧血+血小板減少)
白血球10,000/µL以上または3,000/µL以下、血小板10万/µL以下または40万/µL以上(D判定)
• 血液像に芽球・骨髄球など幼若細胞の記載がある
原因不明の発熱・体重減少・ひどい寝汗が続いている
首・わきの下・足の付け根のリンパ節の腫れが数週間続いている
ぶつけていないのにあざができる、歯ぐきや鼻からの出血が止まりにくい
• 過去の健診と比べて数値が年々悪化している

逆に、B判定程度の軽度異常が1系統のみで、上記のような症状がなく、過去の健診でも同程度であれば、多くは指示どおりの再検査(3〜6か月後など)で経過を確認すれば十分です。「D判定・複数系統・症状あり」のどれかがあれば急ぐ、と覚えておいてください。

🩸 当院では毎週日曜・木曜に血液内科専門医による専門外来を行っています。健診結果票をお持ちいただければ、白血球分画・血液像まで含めて当日評価が可能です。▶ ご予約・アクセスはこちら

7. 血液内科ではどんな検査を行うのか

「血液内科」と聞くと骨髄検査などの大がかりな検査を想像して受診をためらう方がいらっしゃいますが、最初の評価はほとんどが通常の採血と診察で完結します。当院の血液内科専門外来では、おおむね次の順序で原因を絞り込みます。
STEP 1 問診・診察
喫煙歴・内服薬・感染症状の有無、リンパ節や脾臓の腫れ、あざ・出血の確認。過去の健診データの推移を評価します。
STEP 2 血算の再検+末梢血塗抹(血液像)
白血球の内訳と血球の形を顕微鏡レベルで確認します。幼若細胞の有無、偽性血小板減少の判別など、ここで得られる情報が最も重要です。
STEP 3 原因検索の追加採血・エコー
CRP(炎症)、フェリチン(鉄)、LDH、肝機能、甲状腺機能、膠原病の抗体検査など。脾腫の評価には腹部超音波検査を行います。
STEP 4 必要な場合のみ専門的検査
骨髄増殖性腫瘍が疑われる場合のJAK2などの遺伝子検査、白血病・骨髄異形成症候群が疑われる場合の骨髄検査。骨髄検査等が必要な場合は、連携する高度医療機関へ責任を持ってご紹介します。
✅ 当院で評価を受けるメリット
血液内科専門外来(毎週日曜・木曜)で健診異常の一次評価から経過観察まで対応できるほか、鉄欠乏性貧血に血小板増多を伴う場合の消化管出血の検索(胃・大腸内視鏡:土日祝も毎週実施)、糖尿病・生活習慣病の併存評価まで、院内で一貫して行えます。白金高輪駅2番出口から徒歩1分、日曜・祝日も診療しています。

8. よくあるご質問

Q. 採血当日の体調で白血球は変わりますか?
A. 変わります。かぜなどの感染直後、激しい運動後、強いストレス下では白血球は一時的に上昇します。健診時に体調不良だった場合は、体調が整ってからの再検査で正常化することがよくあります。ただし正常化の確認までは自己判断せず、再検査は必ず受けてください。
Q. 「要再検査」はいつまでに受ければよいですか?
A. 結果票に時期の指定があればそれに従ってください。指定がない場合、C判定はおおむね1〜3か月以内、D判定はできるだけ早く(目安として2週間以内)の受診をおすすめします。血小板が5万/µLを下回る場合や、発熱・出血症状を伴う場合は、日を置かずにご相談ください。
Q. 毎年白血球が少なめですが、一度も精査を受けたことがありません。
A. 長年同程度で貧血や血小板減少がなければ体質性のことが多いですが、「体質性」という診断は分画・血液像・推移を確認して初めて言えるものです。一度だけでも血液内科で評価を受けておくと、以後の健診結果を安心して読めるようになります。
Q. 受診時に持っていくものはありますか?
A. 今回の健診結果票(白血球分画の記載があれば必ず)と、あれば過去数年分の結果、お薬手帳をお持ちください。数値の推移がわかるだけで診断の精度が大きく上がります。

9. 理事長コメント

💬 理事長 五藤良将より
「健診で白血球や血小板の異常を指摘された方の外来では、『白血病では』と眠れないほど心配して来院される方に多くお会いします。実際には、丁寧に分画と推移を確認すると、喫煙や感染、体質で説明がつくケースが大半です。ただし、まれに重要な血液疾患が静かに隠れていることも事実で、これは早く見つけるほど選択肢が広がります。当院には毎週日曜・木曜に血液内科専門医の外来があり、健診結果票をお持ちいただければその日のうちに評価を始められます。放置と過剰な心配、そのどちらでもない『正しく確かめる』一歩を、ぜひ当院でお手伝いさせてください。」

10. まとめ

📝 この記事のポイント
✅ 健診の白血球・血小板異常の大部分は、喫煙・感染・体質など血液のがん以外が原因
✅ 判定基準(2026年改定)では白血球3,000以下・10,000以上、血小板9.9万以下・40万以上が「D 要精密検査・治療」
✅ 総数よりも「白血球分画(内訳)」「他の血球との組み合わせ」「経年推移」が診断の鍵
✅ 2系統以上の異常、発熱・体重減少・寝汗、リンパ節腫脹、あざ・出血傾向は早めの受診を
✅ 血小板減少には採血管が原因の「偽性血小板減少」もあり、再検査で判別可能
✅ 当院は毎週日曜・木曜に血液内科専門外来を実施。健診結果票と過去の結果をご持参ください

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🩸 当院の血液内科専門外来のご案内
五良会クリニック白金高輪では、毎週日曜日・木曜日
血液内科専門医による外来診療を行っております。
✅ 健康診断で血液検査の異常を指摘された方
✅ 貧血や出血傾向が気になる方
✅ リンパ節の腫れが気になる方
✅ 血液疾患の経過観察中の方
お気軽にご相談ください。

参考文献・出典
  1. 日本人間ドック・予防医療学会「判定区分(2026年4月1日改定)」(2025年12月公表)
  2. 日本人間ドック・予防医療学会「検査表の見方」 https://www.ningen-dock.jp/other_inspection/

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