花粉症は予防が大切です|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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花粉症は予防が大切です|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

花粉症は予防が大切です

花粉症、今年こそ「症状が出る前」に始めませんか?

― 初期療法(予防内服)の医学的根拠と、重症例への切り札「ゾレア」―


「毎年2月になると憂うつになる」
「薬を飲んでも、あまり効いている気がしない」

こうしたお悩みを抱えている方は、実はとても多いのです。

その原因、治療そのものではなく「治療を始めるタイミング」にある可能性があります。

花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)は、症状が出てから治療するよりも、症状が出る前から治療を開始するほうがより効果的であることが、国内外の診療ガイドラインで明確に示されています。

この戦略を「初期療法(早期介入療法/予防内服)」と呼びます。


なぜ「早めの治療」が効くのか?

― 鼻粘膜の”過敏化(プライミング現象)”を阻止する ―

花粉症が悪化する最大の要因は、医学的に「プライミング現象(priming effect)」と呼ばれる現象にあります。

花粉シーズンが始まると、鼻粘膜は微量の花粉にさらされ続け、慢性的な炎症状態に陥ります。すると、鼻粘膜の過敏性が高まり、「以前なら何ともなかったごく少量の花粉」に対しても、身体が激しく反応してしまうようになります。

これがプライミング現象です。

この状態になってから治療を開始すると…

  • 閾値(反応する境界線)が下がっているため、薬が効きにくい
  • 粘膜の炎症が定着しているため、症状が長引く
  • 少しの外出でも、くしゃみ・鼻水の連鎖が止まらない

という悪循環に陥ります。

一方、花粉飛散前から抗アレルギー薬を使用することで…

  • ヒスタミン放出を抑制
  • 鼻粘膜の過敏化を防止
  • 症状の出現そのものを遅らせる

ことが可能になります。

研究では、初期療法を行った患者さんは、症状出現後に治療を開始した患者さんと比較して、シーズンを通じた症状スコアが有意に低いことが報告されています。

💡 初期療法によって、この「粘膜の過敏化」を未然に防ぐことが、シーズンを楽に過ごすための最大のポイントです。


いつから始めるのがベスト?

医学的には、花粉飛散開始の1〜2週間前からの開始が最も効果的とされています。

スギ花粉の場合(東京・関東エリア):

➡ 1月下旬〜2月上旬に内服開始がおすすめです。

すでに症状が出ている方も、できるだけ早く治療を開始することで、悪化や長期化を防ぐ効果が期待できます。


初期療法で使用する薬

― 眠くなりにくい第2世代抗ヒスタミン薬 ―

当院では、眠気が出にくく、効果の高い第2世代抗ヒスタミン薬を中心に処方しています。


■ ビラノア®(ビラスチン)【当院おすすめ】

  • 眠気の副作用が非常に少ない(脳への移行性が低い)
  • 速効性があり、効果が長時間持続
  • インバースアゴニスト作用により、H1受容体を安定的に抑制
  • 空腹時に服用が必要

当院ではビラノアOD錠(水なしで飲める)を院内処方で採用しています。


■ デザレックス®(デスロラタジン)

  • 1日1回の服用でOK
  • 食事の影響を受けないため、服用タイミングを気にしなくてよい
  • 長時間作用(半減期:約27時間)

■ アレグラ®(フェキソフェナジン)

  • 眠気が極めて少ない
  • 食事の影響を受けにくく、安全性が高い
  • 長期使用にも適している

■ クラリチン®(ロラタジン)

  • 眠気が最も少ない抗ヒスタミン薬の一つ
  • 副作用が少なく、安全性が高い

東北大学・谷内先生の研究によると、脳内H1受容体の占有率が低い抗ヒスタミン薬は眠気を引き起こしにくいことが示されています。

上記の4剤はいずれも脳への影響が少なく、仕事・学業・運転をする方にも使いやすい薬剤です。


鼻づまりが強い方には

― ロイコトリエン拮抗薬・ステロイド点鼻薬 ―

鼻づまり優位型の方には、抗ヒスタミン薬に加えて以下を併用することがあります:

  • シングレア®(ロイコトリエン拮抗薬)
  • ナゾネックス®、アラミスト®(ステロイド点鼻薬)
  • 小青竜湯などの漢方薬

当院ではモメタゾン点鼻液(ナゾネックス後発品)も院内処方で採用しています。


目のかゆみには

― アレジオンLX点眼液【1日2回でOK】―

当院ではアレジオンLX点眼液0.1%を院内処方しています。

  • 1日2回(朝・夜)の点眼で効果が持続
  • 防腐剤フリーでコンタクトレンズをつけたまま点眼可能
  • インバースアゴニスト作用でアレルギー反応を抑制

花粉飛散の2週間〜1か月前から点眼を開始することで、予防効果が期待できます。


初期療法のメリットまとめ

効果 詳細
症状の発症を遅らせる シーズン序盤を楽に過ごせる
重症化を防ぐ ピーク時の症状を軽減
薬の追加使用を減らせる 点鼻薬・点眼薬の使用量減少
QOL(生活の質)を維持 睡眠障害・集中力低下を防止

注意点

  • 眠気、口渇、倦怠感が出る場合があります
  • 妊娠中・授乳中の方、持病のある方は必ず医師にご相談ください
  • 効果には個人差があります

重症の方への切り札:ゾレア®(オマリズマブ)

「既存の飲み薬や点眼・点鼻薬ではどうしても症状が抑えられない」

という重症・最重症の方には、抗体製剤であるゾレア®(一般名:オマリズマブ)による治療という選択肢があります。

ゾレアは、アレルギー反応の根本原因となる「IgE抗体」そのものに結合し、その働きをブロックする画期的な注射薬です。


ゾレアの特徴

項目 内容
作用機序 IgE抗体に結合し、ヒスタミン放出の手前でブロック
効果 目・鼻の激しい症状を大幅に改善することが期待できます
対象 12歳以上で、既存治療を1週間以上行っても効果不十分な重症・最重症の方
事前検査 血液中の総IgE値や体重に基づいて投与量を決定

費用について(参考)

ゾレアは保険適用ですが、体重と総IgE値によって投与量が決まるため、自己負担額は患者さんによって異なります。

目安:3割負担の方で1回あたり約4,500円〜70,000円程度

詳しくは診察時にご説明いたします。


投与スケジュール

通常、2週間または4週間ごとに皮下注射を行います。
花粉シーズン中(2〜5月頃)の継続投与が推奨されます。

当院では、ゾレアの導入についても専門的な知見に基づき、適切な診断・投与を行っております。


花粉症は「先手必勝」の病気です

毎年つらい思いをされている方、「薬が効かない」と感じている方——
それは、治療開始のタイミングが遅いだけかもしれません。

五良会クリニック白金高輪では、花粉症の初期療法を積極的に行っています。

  • ① 眠くなりにくい薬を中心に処方
  • ② 症状タイプに合わせた薬剤選択
  • ③ 重症例にはゾレア注射にも対応
  • ④ シーズンを通じたフォローアップ

「今年こそ、症状が出る前に」

ぜひお早めにご相談ください。


◎ 花粉症治療の詳細はこちら

各薬剤の特徴や注射療法(ヒスタグロビン・ノイロトロピンなど)について詳しく知りたい方は、以下のブログをご参照ください。

➡(スギ・ヒノキ)花粉症の治療(薬と注射)


当院の花粉症治療で院内処方できる薬剤

分類 薬剤名
内服薬 ビラノアOD錠20mg
点鼻薬 モメタゾン点鼻液50μg(ナゾネックス後発品)
点眼薬 アレジオンLX点眼液0.1%(1日2回タイプ)
点眼薬 アレジオン点眼液0.05%(1日4回タイプ)
眼瞼クリーム アレジオン眼瞼クリーム0.5%(2025年2月〜)