出典:Svetnik V, Snyder ES, Tao P, Scammell TE, Roth T, Lines C, Herring WJ. Insight Into Reduction of Wakefulness by Suvorexant in Patients With Insomnia: Analysis of Wake Bouts. Sleep. 2018;41(1):zsx178. PMID: 29112763
出典:Gotter AL, Winrow CJ, Brunner J, et al. The duration of sleep promoting efficacy by dual orexin receptor antagonists is dependent upon receptor occupancy threshold. BMC Neurosci. 2013;14:90.
出典:Vermeeren A, Sun H, Vuurman EF, et al. On-the-Road Driving Performance the Morning after Bedtime Use of Suvorexant 20 and 40 mg: A Study in Non-Elderly Healthy Volunteers. Sleep. 2015;38(11):1803-1813./Vermeeren A, Vuurman EFPM, Leufkens TRM, et al. On-the-road driving performance the morning after bedtime use of suvorexant 15 and 30 mg in healthy elderly. Psychopharmacology. 2016;233(18):3341-3351.
A. これは非常によくいただくご質問です。オレキシン受容体拮抗薬は「眠くさせる」のではなく「覚醒を邪魔しない」薬なので、ベンゾジアゼピン系のような「効いた感じ」がしないことがあります。とくに従来型の睡眠薬から切り替えた方は、その落差を強く感じられます。効果の実感には数日から2週間ほどかかることもありますので、1〜2日で判断せず、経過をみながらご相談ください。
Q. 翌日に眠気が残ります。飲み続けて大丈夫でしょうか
A. 翌日の眠気はこの薬で最も多い副作用であり、決して珍しいことではありません。「体質のせい」でも「気のせい」でもありませんので、遠慮なくお申し出ください。
A. ベンゾジアゼピン系睡眠薬でみられるような耐性(だんだん効かなくなる)や依存のリスクは低いと考えられており、向精神薬の指定も受けていません。ただし「まったくない」と断言できるわけではなく、症状が改善したら漫然と続けず、減量・中止を検討していくのが原則です。
Q. 高齢の家族に使っても大丈夫でしょうか
A. 筋弛緩作用が少なく、転倒リスクの面ではベンゾジアゼピン系より使いやすい薬とされています。ただし高齢の方は代謝が落ちているため、用量は15mgと定められています。持病やほかのお薬との兼ね合いもありますので、必ず診察のうえで判断させてください。
Q. 睡眠薬を使わずに中途覚醒を治す方法はありますか
A. あります。慢性不眠症に対しては、不眠症に対する認知行動療法(CBT-I)が国際的に第一選択とされています。就床時間を意図的に制限する、眠くなるまで寝床に入らない、寝床で考えごとをしない、といった行動面の調整です。効果が出るまでに数週間かかりますが、薬をやめたあとも効果が続くという大きな利点があります。カフェイン・アルコール・就寝前のスマートフォンの見直しといった睡眠衛生の改善も併せて行います。薬はあくまで、こうした取り組みを支える役割だとお考えください。
Q. 何時間眠れれば「正常」なのでしょうか
A. 必要な睡眠時間には大きな個人差があり、加齢とともに自然に短くなります。大切なのは時間数ではなく「日中に困っていないか」です。5時間でも日中すっきり過ごせているなら治療の必要はありませんし、8時間眠っていても日中つらいなら何か原因があります。数字にとらわれすぎることが、かえって不眠を悪化させることもあります。
1. Svetnik V, Snyder ES, Tao P, Scammell TE, Roth T, Lines C, Herring WJ. Insight Into Reduction of Wakefulness by Suvorexant in Patients With Insomnia: Analysis of Wake Bouts. Sleep. 2018;41(1):zsx178. PMID: 29112763 / DOI: 10.1093/sleep/zsx178
2. Gotter AL, Winrow CJ, Brunner J, et al. The duration of sleep promoting efficacy by dual orexin receptor antagonists is dependent upon receptor occupancy threshold. BMC Neurosci. 2013;14:90. DOI: 10.1186/1471-2202-14-90
3. Tannenbaum PL, Tye SJ, Stevens J, et al. Inhibition of Orexin Signaling Promotes Sleep Yet Preserves Salient Arousability in Monkeys. Sleep. 2016;39(3):603-612.
4. Vermeeren A, Sun H, Vuurman EF, et al. On-the-Road Driving Performance the Morning after Bedtime Use of Suvorexant 20 and 40 mg: A Study in Non-Elderly Healthy Volunteers. Sleep. 2015;38(11):1803-1813.
5. Vermeeren A, Vuurman EFPM, Leufkens TRM, et al. On-the-road driving performance the morning after bedtime use of suvorexant 15 and 30 mg in healthy elderly. Psychopharmacology. 2016;233(18):3341-3351. PMID: 27424295
6. Abadie P, Rioux P, Scatton B, et al. Central benzodiazepine receptor occupancy by zolpidem in the human brain as assessed by positron emission tomography. Eur J Pharmacol. 1996;295:35-44.
7. 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「ベルソムラ®錠10mg、同15mg、同20mg」電子添文および審査報告書(承認:2014年9月26日、MSD株式会社)
8. 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「デエビゴ®錠2.5mg、同5mg、同10mg」電子添文およびインタビューフォーム(承認:2020年1月23日、エーザイ株式会社)
9. 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「クービビック®錠25mg、同50mg」電子添文およびインタビューフォーム(承認:2024年9月24日、持田製薬株式会社/Idorsia)
10. 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「ボルズィ®錠2.5mg、同5mg、同10mg」審議結果報告書(承認:2025年8月25日、大正製薬株式会社)
11. 三島和夫ほか(日本睡眠学会・睡眠薬使用ガイドライン作成ワーキンググループ)「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」2013年6月