健診で「胃ポリープ」と言われたら|放置してよい種類・ダメな種類を消化器内視鏡専門医が解説【白金高輪】|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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健診で「胃ポリープ」と言われたら|放置してよい種類・ダメな種類を消化器内視鏡専門医が解説【白金高輪】|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

健診で「胃ポリープ」と言われたら|放置してよい種類・ダメな種類を消化器内視鏡専門医が解説【白金高輪】

執筆:五良会クリニック白金高輪|院長 玉井博修(日本内科学会 総合内科専門医・指導医/日本消化器病学会 専門医・指導医/日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医/日本肝臓学会 専門医・指導医)
共著:医療法人社団五良会|理事長、竹内内科小児科医院|院長 五藤良将(糖尿病内科・感染症)

健康診断のバリウム検査や人間ドックの胃カメラで「胃ポリープがあります」と言われ、「がんになるのでは」と不安になって検索された方も多いのではないでしょうか。まず結論からお伝えします。胃ポリープの大部分は良性で、切除が不要なものです。大腸ポリープのように「見つけたら切除」が原則の臓器とは異なり、胃のポリープは「種類」さえ確認できれば、多くは経過観察で問題ありません
ただし、なかにはピロリ菌感染のサインとなるもの、まれにがん化するもの、前がん病変として扱うべきものが含まれており、「どの種類のポリープか」を胃カメラで確認しないまま放置するのは危険です。この記事では、健診で胃ポリープを指摘された方に向けて、代表的な3種類(胃底腺ポリープ・過形成性ポリープ・胃腺腫)の違い、放置してよいもの・ダメなものの見分け方、検査と経過観察の進め方を、白金高輪(港区)の五良会クリニック白金高輪の院長・玉井博修(日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医)と理事長・五藤良将が共著で解説します。

1. 結論:多くは切除不要――ただし「種類」の確認が必須です

胃ポリープとは、胃の粘膜の一部がイボのように盛り上がったできものの総称です。健診や人間ドックで指摘される頻度が高い所見のひとつで、その大部分は良性です。日本消化器内視鏡学会も、市民向けの解説で胃ポリープの多くは治療を要しないことを示しています。

ポイントは、「胃ポリープ」という一つの病気があるのではなく、性質のまったく異なる複数の種類が「胃ポリープ」と一括りに呼ばれていることです。放置してよいかどうかは種類によって決まるため、バリウム検査で指摘された段階では判断できません。一度は胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)で種類を確認しておくこと――これがこの記事で最もお伝えしたい結論です。

この記事の前提

バリウム検査(胃部X線)では「ポリープがある」ことまでしか分かりません。種類の診断は胃カメラで直接観察し、必要に応じて組織検査(生検)を行って初めて確定します。

2. 胃ポリープとは?代表的な3つの種類

胃ポリープは大きく分けて「胃底腺ポリープ」「過形成性ポリープ」「胃腺腫(腺腫性ポリープ)」の3つに分類されます。まずは全体像を表で整理します。

種類 背景・原因 がん化の心配 基本方針
胃底腺ポリープ ピロリ菌に感染していない健康な胃粘膜にできやすい ほとんどなし 原則、経過観察
過形成性ポリープ ピロリ菌感染による慢性胃炎の粘膜にできやすい 大きいものではまれにあり(10mm以上で約2%との報告) ピロリ菌検査・除菌+定期観察。大きいもの・出血するものは切除検討
胃腺腫
(腺腫性ポリープ)
萎縮の進んだ胃粘膜にできやすい 前がん病変として扱う 厳重な経過観察または内視鏡切除を検討

このように、同じ「胃ポリープ」でも背景にある胃の状態も、がん化のリスクも、対応もまったく異なります。以下、それぞれ詳しく見ていきましょう。

3. 胃底腺ポリープ――「健康な胃」のサインとも言われるポリープ

健診で指摘される胃ポリープのうち、最も頻度が高いのがこの胃底腺ポリープです。胃の上部〜中部(胃底腺領域)に、数mm程度のなめらかな盛り上がりとして、しばしば複数個できます。中年の女性にやや多い傾向があります。

重要なのは、胃底腺ポリープがピロリ菌に感染していない、萎縮のないきれいな胃粘膜にできやすいという点です。ピロリ菌未感染の胃は胃がんのリスクがもともと低いため、胃底腺ポリープはむしろ「胃がんになりにくい胃であることを示すサイン」と表現されることもあります。がん化はほとんどなく、原則として切除は不要、経過観察で問題ありません

胃薬(PPI・P-CAB)の長期服用と胃底腺ポリープ

逆流性食道炎などで胃酸を抑える薬(PPI:プロトンポンプ阻害薬、P-CAB:カリウムイオン競合型アシッドブロッカー)を長期間服用していると、血中のガストリンというホルモンが上昇し、胃底腺ポリープが増えたり大きくなったりすることが知られており、添付文書にも記載されています。

ただし、これを理由に自己判断で薬を中止するのは禁物です。服用の必要性とポリープの状態を天秤にかけ、主治医と相談しながら定期的に胃カメラで確認していくのが正しい付き合い方です。

4. 過形成性ポリープ――ピロリ菌感染と深く関係

過形成性ポリープは、主にピロリ菌感染によって慢性の炎症を起こした胃粘膜にできる、赤みの強いポリープです。つまり、このポリープが見つかった場合、「ポリープそのもの」よりも「背景にピロリ菌感染胃炎がある可能性」の方が重要な情報になります。ピロリ菌感染が続く胃は、胃がんのリスクが高い状態だからです。

✅ 除菌治療で「消える」ことがあるポリープです
日本消化器内視鏡学会の解説によれば、ピロリ菌の除菌治療により約80%の方で過形成性ポリープが縮小または消失することが分かっています。過形成性ポリープが見つかったら、まずピロリ菌検査を行い、陽性なら除菌治療を受けることが第一選択となります。

一方で注意点もあります。過形成性ポリープは大きくなると、10mm以上のものからがんが発生する頻度が約2%と報告されており(過形成性ポリープの1.5〜4.5%にがんの併存を認めたとする報告もあります)、また表面からじわじわと出血して貧血の原因になることがあります。大きいもの、増大傾向のあるもの、出血を伴うものは内視鏡での切除を検討します。いずれにしても年1回程度の胃カメラでの定期観察が推奨されます。

5. 胃腺腫(腺腫性ポリープ)――「前がん病変」として扱います

胃腺腫は、ピロリ菌感染などで萎縮が進んだ胃粘膜にできやすい、やや白っぽく平たい隆起です。頻度は高くありませんが、3種類の中では最も注意が必要で、時間の経過とともに一部ががんへ進展しうる「前がん病変」として扱われます。

大きさや形(大きいもの、陥凹=へこみを伴うもの)によってはがんとの鑑別が問題になるため、拡大観察や生検で慎重に評価し、厳重な経過観察または内視鏡的切除を検討します。「腺腫と言われたが、そのままにしている」という方は、放置せず必ず消化器内科・内視鏡専門医の管理を受けてください。

「ポリープ=良性」と思い込まないでください

健診結果票の「胃ポリープ」という言葉だけでは、胃底腺ポリープなのか、腺腫なのか、それとも早期胃がんがポリープ状に見えているだけなのか区別できません。だからこそ、一度は胃カメラでの確認が必要なのです。

6. なぜ大腸ポリープは切除するのに、胃は様子を見るのか

「大腸ポリープは見つけたらすぐ切ったのに、胃のポリープは放っておいていいの?」――外来でよくいただく、もっともなご質問です。

答えは、臓器によってポリープの「顔ぶれ」が違うからです。大腸ポリープの多くは腺腫という前がん病変であり、大腸がんの多くが腺腫を経由して発生するため、「見つけたら切除」が原則になります。一方、胃ポリープの多数派はがん化の心配がほとんどない胃底腺ポリープです。切除に伴う出血などのリスクを考えると、良性と確認できたものまで一律に切除するメリットはありません。

つまり「胃ポリープは様子を見てよい」のではなく、「胃カメラで種類を確認したうえで、切除が必要なものだけを選んで治療する」のが胃の流儀、ということです。

7. 指摘されたらどうする?検査と経過観察の流れ

健診・人間ドックで胃ポリープを指摘された後の標準的な流れは次のとおりです。

STEP 1 消化器内科を受診
健診結果票をお持ちのうえご相談ください。バリウム検査での指摘の場合は、胃カメラでの精密検査をご案内します。
STEP 2 胃カメラで種類を診断
ポリープの色・形・部位と背景粘膜(ピロリ菌感染・萎縮の有無)を観察します。判断に迷う場合は組織を採取(生検)して病理検査で確定します。
STEP 3 ピロリ菌の検査・除菌
過形成性ポリープや萎縮性胃炎が疑われる場合はピロリ菌検査を行い、陽性なら保険適用で除菌治療を行います。
STEP 4 種類に応じた経過観察・治療
胃底腺ポリープは原則経過観察、過形成性ポリープは年1回程度の胃カメラ、腺腫は厳重観察または切除検討。切除が必要な場合は連携する高次医療機関へ責任を持ってご紹介します。

🔍 健診で胃ポリープを指摘された方へ――まずは胃カメラで「種類」の確認を

五良会クリニック白金高輪(白金高輪駅2番出口 徒歩1分)では、土曜・日曜・祝日も毎週、鎮静剤を使った苦痛の少ない胃カメラを実施しています。

胃カメラのWEB予約はこちら

8. こんな場合は早めに受診を

次のいずれかに当てはまる方は、様子を見ずにご相談ください

⚠️ 健診で胃ポリープを指摘されたが、一度も胃カメラで種類を確認していない
⚠️ 「腺腫」「要精密検査」「経過観察が必要」と言われたまま受診が途切れている
⚠️ 黒い便(タール便)・貧血・立ちくらみがある(ポリープからの出血の可能性)
⚠️ みぞおちの痛み・胃もたれ・食欲不振・体重減少など症状を伴う
⚠️ ピロリ菌の検査を一度も受けたことがない

とくに黒色便や進行する貧血は、ポリープに限らず胃がん・胃潰瘍などの消化管出血のサインでもあります。港区・白金高輪周辺でお仕事をされている方も、当院は火曜を除き土日祝も診療していますので、平日お忙しい方こそ週末の受診をご活用ください。

9. よくあるご質問(FAQ)

Q1. バリウム検査で「胃ポリープ疑い」と言われました。必ず胃カメラを受けるべきですか?
A. 受けることを強くおすすめします。バリウム検査では種類の判別ができず、まれにポリープ状に見える早期胃がんが紛れていることもあります。胃カメラで種類を確認できれば、その後の方針(放置してよいか、観察が必要か)がはっきりします。
Q2. 胃ポリープはがんになりますか?
A. 種類によります。最も多い胃底腺ポリープのがん化はほとんどありません。過形成性ポリープは10mm以上のものでがんの発生が約2%と報告されています。胃腺腫は前がん病変として扱い、厳重な管理が必要です。
Q3. 胃ポリープは切除しなくてよいのですか?
A. 胃底腺ポリープは原則切除不要です。過形成性ポリープは大きいもの(目安10mm以上)、増大するもの、出血して貧血の原因になっているものは切除を検討します。腺腫は大きさ・形態に応じて切除を検討します。
Q4. ピロリ菌を除菌するとポリープは消えますか?
A. 過形成性ポリープであれば、除菌により約80%の方で縮小または消失すると報告されています。除菌は胃がん予防の観点からも重要です。ただし除菌後も胃がんリスクはゼロにはならないため、定期的な胃カメラは継続してください。
Q5. 胃薬を長く飲んでいるとポリープが増えると聞きました。薬をやめた方がよいですか?
A. 自己判断での中止はおすすめできません。PPI・P-CABの長期服用で胃底腺ポリープが増えることはありますが、がん化の心配はほとんどなく、薬を続ける利益が上回ることが多いためです。気になる場合は主治医にご相談のうえ、定期的な胃カメラで確認しましょう。
Q6. 経過観察はどのくらいの頻度で受ければよいですか?
A. 過形成性ポリープや腺腫、ピロリ菌感染・萎縮性胃炎のある方は年1回程度の胃カメラが目安です。胃底腺ポリープのみでピロリ菌未感染の方は、リスクに応じて間隔を相談します。背景の胃の状態によって最適な間隔が変わるため、担当医と個別に決めていきましょう。
Q7. 白金高輪・港区周辺で土日に胃カメラを受けられますか?
A. 五良会クリニック白金高輪では、火曜を除き土曜・日曜・祝日も毎週胃カメラ・大腸カメラを実施しています。東京メトロ南北線・都営三田線「白金高輪駅」2番出口から徒歩1分です。鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査をご希望の方もご相談ください。

10. 院長・理事長コメント

💬 院長 玉井博修より
日本内科学会 総合内科専門医・指導医/日本消化器病学会 専門医・指導医/日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医/日本肝臓学会 専門医・指導医
「胃ポリープと言われて心配になり受診される方の多くは、実際には切除不要の胃底腺ポリープです。ただ、内視鏡医として大切にしているのは、ポリープそのものだけでなく背景の胃粘膜──ピロリ菌感染や萎縮の有無──まで読み取ることです。同じ『ポリープあり』でも、その方の胃がんリスクはまったく違います。一度きちんと胃カメラで評価しておけば、その後は安心して適切な間隔で経過を見ていけます。『種類を聞いていない』という方こそ、ぜひ一度ご相談ください。」
💬 理事長 五藤良将より
「健診は受けっぱなしでは意味がなく、指摘された所見を『次の一歩』につなげて初めて価値が生まれます。胃ポリープはその典型で、確認すれば安心できるものが大半である一方、ピロリ菌感染や貧血など、糖尿病内科・血液内科の視点からも見逃したくないサインが隠れていることがあります。当院は消化器内視鏡の専門診療に加え、糖尿病内科・血液内科を併設し、健診後のフォローをワンストップで行える体制を整えています。健診結果票を片手に、お気軽にお越しください。」

11. まとめ

📝 この記事のポイント
✅ 胃ポリープの大部分は良性で、多くは切除不要。ただし放置してよいかは「種類」で決まる
胃底腺ポリープはピロリ菌未感染の健康な胃にできやすく、がん化はほとんどない
過形成性ポリープはピロリ菌感染のサイン。除菌で約80%が縮小・消失、10mm以上はがん化約2%の報告
胃腺腫は前がん病変。厳重な経過観察または切除の検討が必要
✅ バリウム検査だけでは種類は分からない。一度は胃カメラで種類と背景粘膜(ピロリ菌・萎縮)を確認
✅ 黒い便・貧血・増大傾向は要注意サイン。早めに消化器内科へ
【参考文献・出典】
・日本消化器内視鏡学会「胃ポリープにはどんなものがありますか?」(市民のみなさま向けQ&A)
・日本ヘリコバクター学会「H. pylori感染の診断と治療のガイドライン」
・過形成性ポリープのがん化・がん併存に関する報告(10mm以上で約2%、1.5〜4.5%にがん併存)
※本記事の内容は2026年8月時点の情報に基づいています。
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鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査を行っております。
✅ 健診・人間ドックで胃ポリープを指摘された方
✅ ピロリ菌検査・除菌治療希望の方
✅ 胃部不快感・黒い便・体重減少が続く方
✅ 鉄欠乏性貧血の原因検索が必要な方
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