健康診断で「貧血」と指摘されたら|放置の危険性と白金高輪での精査フロー
- 2026年5月24日
- 内科一般,健康診断・人間ドック
医療法人社団五良会|理事長、竹内内科小児科医院|院長 五藤良将(糖尿病内科・感染症)
「健康診断で貧血を指摘されたけれど、症状もないし忙しいから後でいいや」――そんな方は少なくありません。しかし健診で見つかる貧血は、がん・潰瘍・子宮筋腫など治療が必要な病気の最初のサインであることが多く、放置はとても危険です。
本記事では、健康診断結果に「貧血」「ヘモグロビン低値」「要再検査」「要精密検査」と書かれた紙を持っている方に向けて、ヘモグロビン値別の緊急度マップ、当院での精査フロー、そして健診と精密検査をセットで進める方法をまとめました。
1. 健診で貧血と指摘される人はどれくらいいる?
健康診断ではヘモグロビン(Hb)が必ず測定されます。日本における貧血の診断基準(成人)は男性 Hb 13.0 g/dL未満、女性 Hb 12.0 g/dL未満です。健診の問診票・結果票に「貧血」「ヘモグロビン低値」「要再検査」などと記載されていれば、この基準を下回っている可能性があります。
📊 健診で貧血を指摘される頻度
月経のある女性の約2〜3割、閉経後女性の約1割、成人男性の数%に貧血が見つかると報告されています。さらに、ヘモグロビンが正常でもフェリチンが低い「隠れ貧血」を含めると、女性では実質4割以上が鉄不足の状態にあると推定されます(日本鉄バイオサイエンス学会)。
2. ヘモグロビン値別の緊急度マップ
健診結果のヘモグロビン値から、どれくらい早く受診すべきかの目安は次のとおりです。あくまで一般的な目安であり、症状や年齢・基礎疾患により判断は変わります。
| ヘモグロビン値(g/dL) | 重症度 | 推奨される対応 |
|---|---|---|
| 7.0未満 | 高度貧血 | 速やかに(数日以内)医療機関へ。輸血や入院加療が必要な場合も |
| 7.0〜9.9 | 中等度貧血 | 1〜2週間以内に受診し、原因検索と鉄補充を開始 |
| 10.0〜11.9(女性)/12.9(男性) | 軽度貧血 | 1か月以内に受診。原因検索と治療方針の決定 |
| 12.0(女性)/13.0(男性)以上 | 基準範囲内 | フェリチンを追加で測ると隠れ貧血が見つかることも |
⚠️ 次のような症状を伴う貧血は緊急性が高い
・体重減少が続いている
・労作時の息切れ・動悸が強くなった
・立ちくらみで失神したことがある
・1か月で急速にヘモグロビンが下がった
該当する方は、ヘモグロビン値にかかわらず当日〜翌日中の受診を強くお勧めします。
3. 「要再検査」「要精密検査」の意味の違い
健診結果票には、貧血の項目に応じて次のような区分がつきます。混同しやすいので整理しておきましょう。
| 区分 | 意味 |
|---|---|
| 要再検査 | 健診で異常があったが、一過性かもしれないのでもう一度同じ検査を受ける必要がある |
| 要精密検査 | 異常がほぼ確実で、原因を調べる追加の検査(内視鏡・腹部エコーなど)が必要 |
| 要医療 | すでに治療が必要な状態。速やかに医療機関を受診すべき |
| 経過観察 | 軽度の異常で、生活習慣の改善や次回健診での確認で良い場合 |
「要再検査」と書かれていても、原因が分からないまま再検査を繰り返すのは意味がありません。再検査で貧血が確認されたら、必ず原因検索(精密検査)へ進む必要があります。
4. 健診結果を持って受診すべき診療科
貧血で受診すべき診療科は、年齢・性別・症状によって異なります。迷ったら、まず内科・血液内科のあるクリニックを受診し、必要に応じて他科紹介を受けるのが効率的です。
| 条件 | 適切な診療科 |
|---|---|
| 原因が分からない貧血 | 内科・血液内科(採血→原因検索) |
| 男性・閉経後女性で貧血 | 消化器内科・内視鏡外来(胃カメラ・大腸カメラ) |
| 月経過多のある女性 | 連携医療機関の婦人科(子宮筋腫・腺筋症の評価/当院に婦人科はございません) |
| 原因不明の白血球・血小板異常も | 血液内科専門外来 |
5. 男性・閉経後女性に必須の内視鏡精査
これは何度でも強調したいポイントです。男性と閉経後女性では、鉄欠乏性貧血の最大の原因は消化管出血であり、その中には胃がん・大腸がんが含まれます。
⚠️ 健診で貧血を指摘されて放置 → がんが進行
大腸がんは早期では症状がほとんどありませんが、ゆっくり出血して貧血が進みます。健診で貧血を指摘されたタイミングこそ、早期発見の最大のチャンスです。半年〜1年放置すれば、内視鏡治療で治る早期がんが、開腹手術や抗がん剤が必要な進行がんに変わってしまうことがあります。
当院の内視鏡検査は土曜・日曜・祝日も毎週実施しており、鎮静剤+AI内視鏡で苦痛と見逃しを最小化しています。健診の翌週・翌月のお休みに精査を済ませることも可能です。
6. 月経のある女性は連携婦人科への紹介も
月経のある女性で貧血を指摘された場合、原因の多くは月経による失血です。ただし「月経のせい」で済ませてはいけないのは、月経過多の背景に子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜ポリープなどの婦人科疾患が潜んでいる場合があるからです。なお、当院に婦人科はございませんが、腹部エコーで子宮・卵巣の初期スクリーニングを行い、必要に応じて連携医療機関の婦人科へご紹介しています。
・大きな凝血塊が出る
・月経期間が8日以上
・周期的に貧血症状が悪化
・下腹部の重さ・圧迫感がある
腹部エコーは血液内科専門外来と同日に組み合わせて受けることも可能です。
7. 食事改善だけでは治らない理由
「貧血と言われたのでレバーや赤身肉、ほうれん草を食べています」――もちろん良い習慣ですが、すでに鉄欠乏性貧血になっている状態では、食事だけでヘモグロビンを正常まで戻すのは現実的ではありません。
| 手段 | 1日に体内に入る鉄量の目安 |
|---|---|
| 通常の食事 | 約1〜2 mg(吸収後) |
| 経口鉄剤(フェロミア100mg/日) | 約10〜20 mg(吸収後) |
| 静注鉄剤(モノヴァー1000mg) | 1回で1000 mgを直接補給 |
食事はあくまで予防と維持。すでに不足してしまった鉄を取り戻すには、鉄剤(経口または静注)の治療が必要と考えるのが現実的です。
8. 健診+精密検査のセット受診のすすめ
当院では、健康診断と精密検査をセットで効率よく受けたい方に向けたプランをご相談いただけます。働く方の「平日に通院できない」「同じ日にまとめて済ませたい」というニーズに応えるためのものです。
・健診結果で異常があれば、その場で再検査・追加採血
・土曜・日曜・祝日でも健診・内視鏡が可能
・区民健診・雇用時健診・留学健診・人間ドックに対応
・英文健康診断書・英文接種証明書の発行
9. 当院での精査フロー
健診結果票を持って当院を受診された場合の標準的なフローです。
| STEP 1 | 外来診察・健診結果のレビュー ヘモグロビン値・MCV・既往歴・服薬・月経歴・症状をまとめて確認 |
| STEP 2 | 精密採血 フェリチン・血清鉄・TIBC・網状赤血球・B12・葉酸・腎機能・CRPなど |
| STEP 3 | 便潜血・尿潜血+必要に応じて腹部エコー |
| STEP 4 | 胃カメラ・大腸カメラの計画(土日祝も対応) |
| STEP 5 | 原因に応じた治療開始(経口鉄剤/静注鉄剤/ピロリ菌除菌/専門紹介) |
| STEP 6 | フォローアップと次回健診の計画 |
10. 理事長コメント
当院は内科・消化器内科・血液内科・内視鏡・腹部エコーを同じ1階の中で提供し、土日祝も毎週検査が可能です。お忙しい方ほど、健診結果を1枚持ってお気軽にご相談ください。原因の特定から治療開始まで、最短ルートでお手伝いします。」
11. まとめ
✅ Hb 7.0未満は数日以内、7.0〜9.9は1〜2週間以内に受診
✅ 「要再検査」「要精密検査」「要医療」「経過観察」の意味の違いを理解する
✅ 男性・閉経後女性は内視鏡精査が原則(胃がん・大腸がんを見逃さないため)
✅ 月経のある女性は連携婦人科への紹介も検討
✅ 食事改善だけでは鉄欠乏性貧血は治らない。鉄剤治療が現実的
✅ 当院は内視鏡・腹部エコー・血液内科専門外来をワンストップで提供(土日祝も)
鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査を行っております。
✅ ピロリ菌検査・除菌治療希望の方
✅ 胃部不快感・下血・体重減少が続く方
✅ 鉄欠乏性貧血の原因検索が必要な方
| 内科 | 小児科 | 消化器内科 | 血液内科 | 内視鏡 |
| 糖尿病内科 | アレルギー科 | 予防接種 | 健康診断 | 渡航医学 |
東京メトロ南北線・都営三田線「白金高輪駅」2番出口 徒歩1分
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:00〜13:00 | ○ | 休 | ○ | ○ | ○ | 10:00 〜 15:00 |
10:00 〜 15:00 |
| 14:30〜19:00 | ○ | ○ | ○ | ○ |
休診日:火曜日/土・日・祝は10:00〜15:00(最終受付14:30)
|
WEB予約 前日まで |
当日WEB予約 |
WEB問診 |
|
LINE 公式アカウント |
1F公式 |
電話 03-6432-5353 |
理事長 五藤 良将