大人のRSウイルス感染症|インフルと同等の重症化リスク。2026年最新のワクチン事情を内科医が解説
- 2026年7月16日
- RSウイルスワクチン,予防接種・ワクチン
医療法人社団五良会|理事長、竹内内科小児科医院|院長 五藤良将(糖尿病内科・感染症)
「RSウイルスは赤ちゃんの病気でしょう?」——外来でRSウイルス(RSV)の話をすると、多くの大人の患者さんがそうおっしゃいます。しかし実際には、RSウイルスは何歳になっても繰り返し感染するウイルスであり、高齢の方や、COPD(慢性閉塞性肺疾患)・喘息・心不全・糖尿病などの持病をお持ちの成人では、インフルエンザと同程度の重症化リスクを持つことが、国内外の研究で明らかになっています。
そして日本のRSウイルスは、近年春から夏にかけて流行のピークを迎えるという、以前とは異なるパターンを示しています。まさに今、7月がそのシーズンの只中です。加えてこの1年で、成人のRSウイルス対策は大きく動きました。2026年4月1日から妊婦さんへのRSウイルスワクチンが定期接種になり、2026年5月18日には成人用ワクチンの対象が18〜49歳のハイリスクの方にまで広がりました。この記事では、大人のRSウイルス感染症について、最新の承認状況と学会の見解をもとに、白金高輪の内科医の立場から整理してお伝えします。
② 日本のRSウイルスは「夏がピーク」に変わってきた
③ 大人のRSウイルス感染症の症状 ― ただの風邪との違い
④ 重症化しやすいのはこういう方です
⑤ RSウイルスはインフルエンザと同程度の疾病負荷
⑥ 大人のRSウイルスには「効く薬」がありません
⑦ 日本で承認されている成人用RSウイルスワクチン3種類
⑧ 【2026年5月】18〜49歳のハイリスク者にも適応拡大
⑨ 【2026年4月】妊婦さんのRSウイルスワクチンが定期接種に
⑩ 赤ちゃんを守るもう一つの選択肢:ベイフォータス
⑪ よくあるご質問(FAQ)
⑫ 理事長コメント
⑬ まとめ
📚 あわせて読みたい関連記事
🏥 ご予約・クリニック案内
1. 大人も一生涯、RSウイルスに感染します
RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)は、2歳までにほぼ全員が一度は感染するありふれた呼吸器ウイルスです。ここまではよく知られています。問題は、その後です。RSウイルスに一度かかっても免疫は長続きせず、大人になってからも生涯にわたって繰り返し感染します。多くの場合は「たちの悪い風邪」で済みますが、済まない方が一定数いらっしゃいます。
なぜ今まで見つからなかったのか
日本ではこれまで、成人にRSウイルス検査が行われることはほとんどありませんでした。「原因不明の風邪」「気管支炎」として処理されてきたのです。新型コロナウイルス感染症の流行を経てPCRによる網羅的な遺伝子検査が普及したことで、ようやく成人のRSウイルス感染症の実態が見えはじめました。
出典:日本感染症学会・日本呼吸器学会・日本ワクチン学会「成人のRSウイルスワクチンに関する見解」2025年12月9日
・2022年9月〜2024年8月に国内7つの急性期医療機関で行われた積極的サーベイランス研究では、RSウイルス感染症による入院率は65歳以上人口10万人年あたり1年目29人・2年目36人、18歳以上のRSウイルス感染症の院内死亡率は7.1%と報告されています。
・北半球の高所得国を対象としたシステマティックレビューによる推計では、日本の60歳以上における年間のRSウイルスによる急性呼吸器感染症は約69.8万人、入院約6.3万人と見積もられています。
出典:3学会見解(2025年12月9日)に引用された Kurai D, et al. 2022/Maeda H, et al. 2025/Savic M, et al. 2023
2. 日本のRSウイルスは「夏がピーク」に変わってきた
かつてRSウイルスは「秋から冬の病気」でした。ところが日本では、近年春から初夏にかけて増加し、夏にピークを迎えるパターンが目立つようになっています。ただし流行時期は地域差・年次差が大きく、正確な予測は困難です。実際、2025年は冬〜春と晩夏〜秋の年2回の流行という、過去に例のないパターンを示しました。
つまり、「今は夏だからRSウイルスではないだろう」という思い込みも、「夏だから必ずRSウイルスだ」という決めつけも、どちらも危険です。季節にかかわらず、遷延する咳や喘鳴があれば鑑別に入れる——これが現在の考え方です。
⚠️ 注意
RSウイルス感染症は5類感染症(小児科定点把握)であり、報告されている患者数は主に小児のものです。成人の感染者数は統計にほとんど反映されていません。「定点報告が少ないから流行していない」とは言い切れない点にご注意ください。
3. 大人のRSウイルス感染症の症状 ― ただの風邪との違い
健康な成人がRSウイルスに感染した場合、鼻汁・咽頭痛・咳・微熱といった、いわゆる「上気道炎」の症状が中心です。ここだけを見ると、他の風邪ウイルスと区別はつきません。特徴があるとすれば、咳が長引きやすいことと、喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒュー)を伴いやすいことです。
| 項目 | 健康な成人 | 高齢者・基礎疾患のある方 |
|---|---|---|
| 主な症状 | 鼻汁、咽頭痛、咳、微熱 | 咳、喀痰、呼吸困難、喘鳴、発熱 |
| 下気道への波及 | まれ | 気管支炎・肺炎になりやすい |
| 持病への影響 | 通常なし | COPD・喘息の急性増悪、心不全の悪化 |
| 経過 | 1〜2週間で軽快(咳のみ遷延することあり) | 入院を要することがある |
こんなときは早めにご相談ください
・息切れ・呼吸が苦しい、横になると苦しい
・ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音がする
・COPDや喘息の方で、いつもの吸入薬が効きにくい
・心不全の既往がある方で、むくみ・体重増加を伴う
・高熱が3日以上続く、水分が摂れない
特にご高齢の方では、「発熱がはっきりしないまま食欲低下・元気がない」という形で現れることがあります。
4. 重症化しやすいのはこういう方です
3学会(日本感染症学会・日本呼吸器学会・日本ワクチン学会)の見解では、高齢者、慢性呼吸器疾患、慢性心疾患などの基礎疾患を有する成人が重症化リスク群として明確に示されています。海外の疫学研究では、その差は数字にはっきり表れています。
・COPD:3.5〜13.4倍
・喘息:2.3〜2.5倍
・うっ血性心不全:5.9〜7.6倍(60〜79歳)
と報告されました。
欧州の病院レジストリを用いた45歳以上の研究でも、全体の年間RSウイルス関連入院率が1,000人あたり1.2〜2.0人であったのに対し、COPD患者では1,000人あたり7.1〜9.0人(4.5〜5.9倍)、虚血性心疾患患者では1,000人あたり4.6〜7.6人(3.8倍)でした。
出典:Branche AR, et al. Clin Infect Dis. 2022;74(6):1004-1011./Osei-Yeboah R, et al. J Infect Dis. 2024;229(Suppl 1):S70-S77.(3学会見解 2025年12月9日 引用文献24, 25)
当院は糖尿病内科を標榜しており、糖尿病の患者さんを多く診療しています。糖尿病も、RSウイルス感染症が重症化するリスク因子として、ワクチンの添付文書上に明記されている基礎疾患のひとつです。血糖コントロールが不安定な方ほど、感染症全般が重症化・遷延しやすくなります。夏場は脱水も加わりやすく、感染症と血糖の悪循環が起きやすい季節です。
高齢者施設での集団感染も起きています
高知県の老人保健施設では入所者110人中49人が発熱し、31人がRSウイルス迅速検査陽性、基礎疾患のある高齢者4名がRSウイルス感染を機に亡くなりました。富山県の介護老人保健施設でも、入所者と職員あわせて49人に症状がみられ、PCRと遺伝子系統樹解析により同一のRSウイルスによる集団感染と確定されています。
出典:武内可尚, 他. 臨床とウイルス 2022;50(3):139-142./米田哲也, 他. IASR 2018;39(7):126-127.
5. RSウイルスはインフルエンザと同程度の疾病負荷
3学会見解が最も強調しているのが、この点です。成人のRSウイルス感染症は、インフルエンザと同程度、あるいはそれ以上の重症度を持つ——これは国内外の複数の研究で一貫して示されています。
| 研究 | RSウイルス | インフルエンザ |
|---|---|---|
| 国内DPCデータ(2010〜2022年度・358医療機関) 18歳以上入院患者の人工呼吸管理 |
9.7% | 7.0% |
| 同上・院内死亡率 | 7.5% | 6.6% |
| 国内・4つの二次医療圏の積極的サーベイランス 18歳以上入院患者の院内死亡率 |
7.1% | 2.0% |
| 米国・南カリフォルニア電子診療録 60歳以上の入院後30日以内死亡率 |
8.7% | 7.1% |
ただし、これらの比較には解釈上の注意があります。対象集団の一定割合はインフルエンザワクチンを接種済みであると考えられるため、インフルエンザ側の疾病負荷が相対的に低く見積もられている可能性があります。また検査診断の方法が両群で異なる研究も含まれます。数字を額面どおりに「RSウイルスのほうが危険」と読むのではなく、「RSウイルスもインフルエンザと同じ土俵で対策を考えるべき感染症である」と理解するのが適切です。
なお、RSウイルス感染症は2025年3月の厚生科学審議会感染症部会で、公衆衛生危機管理上の「重点感染症」に指定されています。国としても、成人の呼吸器感染症の主要原因として位置づけを変えたということです。
6. 大人のRSウイルスには「効く薬」がありません
ここが、RSウイルスとインフルエンザ・新型コロナとの決定的な違いです。インフルエンザにはオセルタミビルやバロキサビル、新型コロナには複数の抗ウイルス薬がありますが、成人のRSウイルス感染症に使える抗ウイルス薬は存在しません。治療は解熱・鎮咳・気管支拡張薬・酸素投与といった対症療法が中心になります。
診断がついても、できることが限られている。だからこそ、3学会は「かかってから治す」ではなく「かからない・重くしない」という予防の戦略を明確に打ち出したのです。
治療薬がないからこそ、予防が主役になる
3学会見解は「成人のRSウイルス感染症には、インフルエンザやCOVID-19のような抗ウイルス薬は存在しません。(中略)予防接種のベネフィットはリスクを上回ると考えられます」として、高齢者へのRSウイルスワクチン接種を推奨しています。
出典:日本感染症学会・日本呼吸器学会・日本ワクチン学会「成人のRSウイルスワクチンに関する見解」2025年12月9日
7. 日本で承認されている成人用RSウイルスワクチン3種類
2026年7月現在、日本では成人用のRSウイルスワクチンが3製剤承認されています。それぞれ仕組みも対象も異なります。
| 製品名 | アレックスビー筋注用 (GSK) |
アブリスボ筋注用 (ファイザー) |
エムレスビア筋注シリンジ (モデルナ) |
|---|---|---|---|
| 種類 | 組換えタンパク質 (アジュバントAS01Eあり) |
組換えタンパク質 (アジュバントなし) |
mRNAワクチン |
| 有効成分 | RSV-A PreF3 120µg | RSV-A PreF 60µg+ RSV-B PreF 60µg(2価) |
RSV-A PreFをコードする mRNA 50µg |
| 接種対象 | 60歳以上/ 18歳以上のハイリスク者 |
60歳以上/妊婦 | 60歳以上 |
| 初回承認日 | 2023年9月25日 | 2024年3月26日(60歳以上) 2024年1月18日(母子免疫) |
2025年5月19日 |
| 用量・接種法 | 0.5mL 筋肉内注射 (溶解して使用) |
0.5mL 筋肉内注射 (溶解して使用) |
0.5mL 筋肉内注射 (プレフィルドシリンジ) |
・アブリスボ:3つ以上の症状を有する下気道疾患に対する有効率 85.7%(96.7%CI 32.0-98.7)。シーズン1+2を通した有効率は81.5%(95%CI 63.3-91.6)。デンマークの製造販売後臨床試験(2024/25シーズン)では、60歳以上のRSウイルス関連呼吸器疾患による入院に対する有効率83.3%(95%CI 42.9-96.9)。
・エムレスビア:3つ以上の症状/徴候を有する下気道疾患に対する有効性 82.4%(96.36%CI 34.8-95.3)。ただし接種後18か月(中央値)までの有効性は49.9%(95%CI 27.8-65.6)。
出典:3学会見解(2025年12月9日)に引用された Papi A, et al. N Engl J Med. 2023;388(7):595-608./Walsh EE, et al. N Engl J Med. 2023;388(16):1465-1477./Wilson E, et al. N Engl J Med. 2023;389(24):2233-2244. ほか
⚠️ 副反応と安全性について
アレックスビーは1シーズンの臨床試験で接種部位の疼痛60.9%、倦怠感33.6%、38℃以上の発熱2.0%。アブリスボは接種部位の疼痛11%、倦怠感16%、38℃以上の発熱1%と報告されています。アジュバントを含むアレックスビーのほうが局所反応・全身反応の頻度は高い傾向があります。
ギラン・バレー症候群については、米国の市販後報告(VAERS)の分析で、60歳以上100万回接種あたりアレックスビー1.8件・アブリスボ4.4件と報告されており、COVID-19 mRNAワクチンの100万回あたり0.43〜0.54件より高いものの頻度は高くなく、接種によるベネフィットがリスクを上回るとされています。
出典:Hause AM, et al. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2024;73(21):489-494.(3学会見解 引用文献7)
エムレスビアの発売状況について
エムレスビアは2025年5月19日に日本で承認されました(新型コロナウイルス感染症以外では国内初のmRNAワクチンです)。ただし3学会見解では「2025年10月時点で未発売」と記載されており、実際に接種できる時期は流動的です。現時点で実際に接種可能な選択肢は、アレックスビーとアブリスボの2種類とお考えください。当院での取り扱い状況は変わることがありますので、受診前にお問い合わせいただくと確実です。
8. 【2026年5月】18〜49歳のハイリスク者にも適応拡大
この1年で最も大きな変化がこれです。アレックスビーの接種対象は、次のように段階的に広がってきました。
| 2023年9月 | 60歳以上を対象に承認 本邦初のRSウイルスワクチンとして承認(2023年9月25日)。2024年1月に発売。 |
| 2024年11月 | 50〜59歳のハイリスク者に適応拡大 2024年11月22日、重症化リスクの高い50〜59歳を対象とする用法・用量が追加承認。 |
| 2026年5月 | 18〜49歳のハイリスク者に適応拡大(本邦初) 2026年5月18日、重症化リスクの高い18〜49歳の成人を対象とする用法・用量追加に係る製造販売承認事項一部変更承認を取得。第IIIb相試験(NCT06389487)の結果に基づくものです。 |
つまり現在、アレックスビーは「60歳以上の方」または「18歳以上でRSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高いと考えられる方」に、1回0.5mLを筋肉内接種するという位置づけになっています。年齢だけで線引きされる時代は終わり、持病があれば若い方でも対象になるということです。
✅ 慢性心血管疾患(心不全、虚血性心疾患など)
✅ 慢性腎臓病、慢性肝疾患
✅ 糖尿病
✅ 神経疾患または神経筋疾患
✅ 肥満
✅ 基礎疾患もしくは治療により免疫不全状態である、またはその状態が疑われる方
✅ 上記以外で、医師が接種を必要と認めた方
出典:アレックスビー添付文書、GSKプレスリリース 2026年5月18日、3学会見解 2025年12月9日
「持病があるといっても、自分は対象になるのだろうか」——判断に迷われるのは当然です。当院ではRSウイルスワクチンを含む成人の予防接種について、持病・服薬内容・他のワクチンの接種歴を踏まえてご相談を承っています。03-6432-5353、またはWEB予約からどうぞ。
9. 【2026年4月】妊婦さんのRSウイルスワクチンが定期接種に
もう一つの大きな制度変更です。2026年4月1日から、妊婦さんへのRSウイルスワクチン(アブリスボ)が予防接種法に基づく定期接種になりました。2025年11月の厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会)で了承された内容が、2026年度から実施されています。
これは「母子免疫」という考え方に基づくものです。妊婦さんに接種することで母体で産生された抗体が胎盤を通じて胎児に移行し、生まれてきた赤ちゃんをRSウイルスによる下気道疾患から守ります。赤ちゃん自身に注射をするのではなく、お母さんへの接種で赤ちゃんを守るという仕組みです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開始日 | 2026年(令和8年)4月1日 |
| 対象 | 接種時点で妊娠28週0日〜36週6日の妊婦 |
| 使用ワクチン | アブリスボ筋注用(1回接種) |
| 費用 | 定期接種のため公費負担(自己負担額はお住まいの自治体により異なります) |
⚠️ 実施方法・自己負担額は自治体ごとに異なります
定期接種の実施主体は市区町村です。予診票の交付方法、自己負担の有無、契約医療機関の範囲は自治体によって運用が異なります。港区にお住まいの方、他区にお住まいの方、いずれもお住まいの自治体の公式情報を必ずご確認ください。妊婦健診を受けている産科施設でご相談いただくのが確実です。
10. 赤ちゃんを守るもう一つの選択肢:ベイフォータス
妊婦さんへの母子免疫ワクチンとは別に、赤ちゃん自身に投与する抗体製剤があります。ベイフォータス筋注(一般名:ニルセビマブ〈遺伝子組換え〉)です。2024年3月に日本で承認され、同年5月に発売されました。当初はアストラゼネカが製造販売承認を保有し、2025年7月にサノフィが承継しています。
ベイフォータスはワクチンではなく、抗RSウイルスヒトモノクローナル抗体製剤です。RSウイルスが細胞に感染する際に重要なFタンパク質に結合してウイルスを中和します。ワクチンのように「体に抗体を作らせる」のではなく、「できあがった抗体を直接届ける」ため、効果の立ち上がりが早いのが特徴です。
ベイフォータスの適応
・生後初回または2回目のRSウイルス感染流行期の、重篤なRSウイルス感染症のリスクを有する新生児・乳児・幼児における、RSウイルス感染による下気道疾患の発症抑制
・生後初回のRSウイルス感染流行期の、上記以外のすべての新生児および乳児における、RSウイルス感染による下気道疾患の予防
使用にあたっては、日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会「日本におけるニルセビマブの使用に関するコンセンサスガイドライン」(2024年5月22日)が参考になります。
出典:PMDA、アストラゼネカ プレスリリース 2024年3月27日/2025年7月18日、日本小児科学会 2024年5月22日
つまり赤ちゃんを守る方法は、「お母さんへの母子免疫ワクチン(アブリスボ)」と「赤ちゃんへの抗体製剤(ベイフォータス)」の2つがあるということです。どちらを選ぶか、あるいは両方必要かは、出産時期・流行期との関係・赤ちゃんの基礎疾患によって変わります。当院は小児科も標榜しておりますので、産科の先生とご相談のうえ、迷われた場合はお声かけください。
11. よくあるご質問(FAQ)
12. 理事長コメント
治療薬がない感染症に対して、私たちができるのは予防を先に置くことだけです。2026年5月に18〜49歳のハイリスクの方まで対象が広がったことは、『年齢ではなく持病で考える』という方向への転換だと受け止めています。当院には糖尿病内科・アレルギー科・小児科があり、予防接種も日常的に扱っています。ご自身が対象になるのか、他のワクチンとどう組み立てるのか、遠慮なくご相談ください。ワクチンは打つかどうかを含めて、ご一緒に考えるものだと思っています。」
日本抗加齢医学会専門医/日本糖尿病協会登録医/日本旅行医学会認定医
13. まとめ
✅ 日本では近年、春から夏にかけて流行のピークを迎えるパターンが目立ちます
✅ 高齢者、COPD・喘息・心不全・糖尿病などの持病がある方では、インフルエンザと同程度の重症化リスクがあります(3学会見解 2025年12月9日)
✅ 成人のRSウイルス感染症に使える抗ウイルス薬はありません。だからこそ予防が主役です
✅ 日本では成人用ワクチン3製剤(アレックスビー・アブリスボ・エムレスビア)が承認済み。ただしエムレスビアは3学会見解の時点で未発売です
✅ 2026年5月18日、アレックスビーが18〜49歳のハイリスク者にも適応拡大(本邦初)
✅ 2026年4月1日から、妊娠28週0日〜36週6日の妊婦さんへのRSウイルスワクチン(アブリスボ)が定期接種に
✅ 成人(高齢者含む)への接種は現時点では任意接種・自費です
✅ 赤ちゃんを守る手段には、母子免疫ワクチンのほかに抗体製剤ベイフォータス(2024年3月承認・同年5月発売)があります
| 内科 | 小児科 | 消化器内科 | 血液内科 | 内視鏡 |
| 糖尿病内科 | アレルギー科 | 予防接種 | 健康診断 | 渡航医学 |
東京メトロ南北線・都営三田線「白金高輪駅」2番出口 徒歩1分
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:00〜13:00 | ○ | 休 | ○ | ○ | ○ | 10:00 〜 15:00 |
10:00 〜 15:00 |
| 14:30〜19:00 | ○ | ○ | ○ | ○ |
休診日:火曜日/土・日・祝は10:00〜15:00(最終受付14:30)
|
WEB予約 前日まで |
当日WEB予約 CLINICS(当日順番) |
WEB問診 事前入力でスムーズ |
|
LINE 公式アカウント |
1F公式 |
電話 03-6432-5353 |
参考文献・出典
1. 日本感染症学会・日本呼吸器学会・日本ワクチン学会.成人のRSウイルスワクチンに関する見解.2025年12月9日
2. 医薬品医療機器総合機構(PMDA).アレックスビー審査報告書(60歳以上)2023年9月25日/(50〜59歳)2024年11月22日/アレックスビー添付文書 2025年6月改訂第4版
3. GSK.RSウイルスワクチン「アレックスビー筋注用」の接種対象者拡大 ―18〜49歳の成人を対象とする用法及び用量追加に係る製造販売承認事項一部変更承認を取得―.2026年5月18日
4. 医薬品医療機器総合機構(PMDA).アブリスボ審査報告書(妊婦用)2024年1月18日/(60歳以上)2024年3月26日/アブリスボ添付文書 2025年9月改訂
5. 厚生労働省.RSウイルスワクチン(予防接種情報)/第72回厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 資料.2025年11月
6. 医薬品医療機器総合機構(PMDA).エムレスビア審査報告書.2025年5月19日/モデルナ・ジャパン プレスリリース 2025年5月19日
7. アストラゼネカ.ベイフォータス製造販売承認取得 2024年3月27日/サノフィによる承継 2025年7月18日
8. 日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会.日本におけるニルセビマブの使用に関するコンセンサスガイドライン.2024年5月22日
9. Papi A, et al. N Engl J Med. 2023;388(7):595-608./Walsh EE, et al. N Engl J Med. 2023;388(16):1465-1477./Wilson E, et al. N Engl J Med. 2023;389(24):2233-2244.
10. Branche AR, et al. Clin Infect Dis. 2022;74(6):1004-1011./Osei-Yeboah R, et al. J Infect Dis. 2024;229(Suppl 1):S70-S77./Ackerson B, et al. Clin Infect Dis. 2019;69(2):197-203.
※本記事の内容は2026年7月16日時点の情報に基づきます。承認状況・制度・当院での取り扱いは変更されることがあります。
理事長 五藤 良将