過敏性腸症候群と決めつけないで——潰瘍性大腸炎・クローン病・大腸がんも疑うべき消化器症状|五良会クリニック白金高輪|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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過敏性腸症候群と決めつけないで——潰瘍性大腸炎・クローン病・大腸がんも疑うべき消化器症状|五良会クリニック白金高輪|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

過敏性腸症候群と決めつけないで——潰瘍性大腸炎・クローン病・大腸がんも疑うべき消化器症状|五良会クリニック白金高輪

「最近、貧血気味で疲れやすい」「下痢と便秘を繰り返す」「お腹が痛むけれど、ストレスのせいかも」——こうした消化器症状を、自己判断や市販薬で済ませていませんか?慢性的な腹部症状の背景には、貧血からつながる胃がん・大腸がん若い方にも増えている潰瘍性大腸炎・クローン病、そして過敏性腸症候群(IBS)など、さまざまな病気が隠れている可能性があります。そして、これらをはっきり見分けるには内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)での確認が欠かせません。

五良会クリニック白金高輪では、15歳以上から内視鏡検査に対応しており、消化器内視鏡専門医・指導医を中心とした6名体制で、平日・土曜・日曜・祝日を問わず幅広いスケジュールで検査を提供しています。本記事では、ぜひ内視鏡で確認していただきたい症状や疾患について、最新のガイドラインとデータをもとにまとめました。

「貧血」の裏に胃がん・大腸がんが隠れていることがあります

健康診断や採血で「貧血を指摘された」「ヘモグロビンが基準値より低い」と言われたとき、多くの方は鉄分のサプリで様子を見ようとしがちです。しかし、貧血の原因が体内のどこかからの慢性的な出血である可能性を見逃してはいけません。とりわけ中高年男性・閉経後女性では、胃がん・大腸がんからの慢性出血が鉄欠乏性貧血の原因になっていることが少なくありません。

こんな貧血は消化器の精査が必須です

  • 中高年男性の貧血(月経による失血がない男性で鉄欠乏性貧血があれば消化管出血を強く疑う)
  • 閉経後女性の貧血(婦人科疾患による失血が考えにくい年代)
  • 鉄剤を内服しても改善しない、内服を中止するとすぐに再発する貧血
  • 便潜血陽性、黒色便、便に血が混じる、体重減少を伴う貧血
  • ピロリ菌感染があり、萎縮性胃炎が指摘されている方の難治性貧血

日本鉄バイオサイエンス学会の『鉄欠乏性貧血の診療指針』でも、原因不明の鉄欠乏性貧血では消化管出血の精査が標準的に求められています。

胃がん・大腸がんは、出血が少量ずつ持続することで、自覚症状がほとんどないまま進行することがあります。「便に血が混じった記憶はない」と感じていても、実際は便と混ざってしまい肉眼ではわからないだけで、便潜血検査や採血で初めて気づくケースが多いのが実情です。

原因不明の貧血では「胃カメラ+大腸カメラ」の同時検査が標準

原因がはっきりしない鉄欠乏性貧血では、上部消化管(胃・食道・十二指腸)と下部消化管(大腸)の両方を内視鏡で同時に確認することが世界的に推奨されています。胃と大腸の両方に病変が見つかることもあり、別々に行うよりも効率的かつ確実です。当院では、ご希望に応じて胃カメラと大腸カメラの同日検査にも対応しています。

若い方にも増えている潰瘍性大腸炎・クローン病(IBD)

慢性的な下痢・血便・腹痛が続く場合、潰瘍性大腸炎クローン病といった炎症性腸疾患(IBD:Inflammatory Bowel Disease)が隠れていることがあります。これらは厚生労働省により指定難病に定められている病気で、日本国内の患者数は近年急速に増加しています。

日本のIBD有病者数:8年間で約1.4倍に増加(2023年時点)

疾患 2015年 2023年 増加
潰瘍性大腸炎(UC) 約22.0万人 約31.7万人 約1.4倍
クローン病(CD) 約7.1万人 約9.6万人 約1.4倍

出典:東邦大学・杏林大学・大阪公立大学による全国疫学調査(2023年実施)。Journal of Gastroenterology誌に2025年9月掲載。

IBDの大きな特徴は、10〜30代の若い世代に発症のピークがあることです。潰瘍性大腸炎は20〜30代を中心に、クローン病はさらに若く10〜20代に集中して発症します。学業・就職・結婚・妊娠など人生の重要な時期に重なるため、早期発見・早期治療が患者さんのその後の人生を大きく左右します。

こんな症状はIBDのサインかもしれません

潰瘍性大腸炎(UC) クローン病(CD)
・粘血便・血便
・繰り返す下痢
・腹痛(左下腹部が多い)
・便意切迫感、残便感
・発熱、倦怠感
・下痢、慢性腹痛
・体重減少、発熱
・口内炎を繰り返す
・肛門周囲の痛み・痔ろう
・腸閉塞(狭窄症状)

これらの症状があるとき、確定診断には大腸内視鏡検査と生検(組織検査)が必須です。クローン病では小腸にも病変が及ぶことがあるため、必要に応じて小腸の検査も検討します。当院では、症状から疑いがある場合、すみやかに内視鏡検査の予約をお取りし、必要があれば専門病院(大学病院・基幹病院)への紹介もスムーズに行えます。

過敏性腸症候群(IBS)と決めつける前に——内視鏡で必ず確認を

腹痛と下痢・便秘を繰り返すと「ストレスのせいかな」「過敏性腸症候群(IBS)かもしれない」と自己判断しがちです。実際、IBSは日本人の数%〜10%近くが該当するとされる非常にありふれた病気で、ストレスや脳腸相関(脳と腸の双方向のやり取り)が深く関与すると考えられています。

しかし、ここで強調したいのは、IBSは「他の病気がない」ことを確認したうえで初めて診断できる『除外診断』であるという点です。実際にIBSと自己判断していたら、大腸がんや潰瘍性大腸炎、クローン病だったというケースが少なからず報告されています。

日本消化器病学会ガイドラインの「警告症状・徴候」と「危険因子」

以下のいずれかに該当する場合、IBSと診断する前に大腸内視鏡検査などで器質的疾患(がん・炎症性腸疾患など)の除外が強く推奨されます。

  • 警告症状・徴候:発熱、関節痛、血便、6か月以内に予期せぬ3kg以上の体重減少、腹部のしこりなど
  • 危険因子:50歳以上での発症、大腸器質的疾患の既往歴・家族歴
  • 通常検査の異常:便潜血陽性、貧血、低タンパク血症、炎症反応陽性

出典:日本消化器病学会『機能性消化管疾患診療ガイドライン2020 過敏性腸症候群(IBS)改訂第2版』

「感染性胃腸炎の後からお腹の調子が悪い」も要注意

感染性腸炎にかかった後にIBS症状を発症する「感染後IBS(PI-IBS)」は、通常のIBSの約6〜7倍の頻度で生じることが知られています。胃腸炎をきっかけにお腹の調子が長引く方は、ガイドラインに沿って一度は内視鏡で確認しておくことをおすすめします。

内視鏡検査で何も異常がなく、IBSと診断された場合は、生活習慣の調整・食事指導・薬物療法(消化管運動調節薬、5-HT3受容体拮抗薬、高分子重合体、漢方薬など)でしっかりと症状をコントロールできます。「異常がない」という結果そのものが、安心して治療に取り組める大切な根拠となります。

胃腸炎の季節:抗生剤・下痢止めの落とし穴と腸内細菌叢

冬から春にかけてのノロウイルス、暖かくなってからのカンピロバクター・サルモネラ・腸管出血性大腸菌など、胃腸炎は一年を通して身近な病気です。発熱・嘔吐・水様下痢・腹痛で受診される方も非常に多く、当院でも日々ご相談をお受けしています。

ここで知っていただきたいのは、急性胃腸炎の大半はウイルス性であり、抗菌薬(抗生剤)は無効であるということです。厚生労働省の『抗微生物薬適正使用の手引き 第二版』でも、健康な成人・小児の急性下痢症に対する抗菌薬の使用は原則として推奨されていません

「念のための抗生剤」「すぐに止める下痢止め」が招くリスク

急性胃腸炎での問題点
抗菌薬
(抗生剤)
ウイルス性胃腸炎には無効。本来の腸内細菌(善玉菌)まで殺してしまい、腸内細菌叢の乱れを引き起こす。クロストリディオイデス・ディフィシル感染症(CDI)や耐性菌のリスク。サルモネラ腸炎では逆に保菌期間を延長させる報告もある。
下痢止め
(止痢薬)
下痢は本来、体外に病原体や毒素を排出する防御反応。強い止痢薬で無理に止めると、病原体・毒素が腸に滞留し、症状の悪化や合併症(腸管出血性大腸菌感染症ではHUSのリスク等)を招くことがある。
点滴
(補液)
脱水のある方には適切な治療。ただし、症状軽快後も「念のため」と長く続けるのは推奨されません。脱水が補正されたら早期に通常食へ戻すことがガイドラインでも推奨されています。

急性胃腸炎の治療の基本は、水分・電解質の補給(経口補水液・点滴)と、消化のよい食事への早期復帰です。整腸剤(ビオフェルミン®、ミヤBM®、ビオスリー®などの乳酸菌・酪酸菌・ビフィズス菌製剤)は、腸内細菌叢の回復をサポートする目的で適切に活用します。抗生剤や強い下痢止めの「念のため処方」は、むしろ回復を遅らせたり、思わぬ副作用や腸内環境の悪化を招くことを知っておきましょう。

胃腸炎の症状が長引くときは内視鏡で確認を

「胃腸炎」と思って様子を見ていても、2週間以上下痢が続く血便が混じる体重が減ってきた夜間にも下痢で目が覚めるといったときは、ウイルス性胃腸炎ではない可能性が高くなります。潰瘍性大腸炎・クローン病・大腸がん・薬剤性大腸炎・顕微鏡的大腸炎など、本当の原因を内視鏡で見極めることが大切です。

15歳から受けられる当院の内視鏡——6名体制・毎週土曜対応

五良会クリニック白金高輪では、消化器内視鏡専門医・指導医を中心とした6名の医師による内視鏡体制で、患者さまのご都合に合わせて柔軟にご予約いただけます。15歳以上から胃カメラ・大腸カメラに対応しており、若い方の腹部症状やIBDの精査にもしっかり対応いたします。

当院の内視鏡担当医(曜日別)

担当医 主な担当曜日 専門領域
玉井 博修 院長 月・木・金、第2・第4土曜 消化器内科・消化器内視鏡・肝臓・消化器病・総合内科の各専門医・指導医
坂田 真紀子 医師 水曜・日曜 消化器外科・内視鏡(外科専門医・消化器外科専門医・指導医)
井田 智則 医師 第1土曜 消化器内科・内視鏡(大森赤十字病院)
山田 医師 第3・第5土曜 総合内科・消化器病・消化器内視鏡・消化管・肝臓の各専門医・指導医(IBD・難治性消化管疾患に強み)
石丸 神矢 医師
阿部 靖彦 医師
不定期・応援勤務 外科専門医/消化器内視鏡・消化器病・心身医学の各専門医

※第1〜第5のすべての土曜日で内視鏡検査が可能です。日曜・祝日も検査可能日があります。

五良会クリニック白金高輪 内視鏡の特徴

  • 15歳以上から対応:若年のIBD疑い・血便・繰り返す腹痛にも丁寧に対応
  • 鎮静剤を用いた苦痛の少ない検査:眠っている間に検査が終わるよう配慮
  • 胃カメラ・大腸カメラの同日検査が可能:原因不明の貧血の精査にも有効
  • 毎週土曜・日曜・祝日も検査可能:お仕事や学業を休まずに受けやすい体制
  • 女性医師の担当曜日(水曜・日曜)あり:ご希望の方はご予約時にお伝えください
  • 白金高輪駅2番出口 徒歩1分:通いやすい立地

薬のアレルギーは事前に必ずお知らせください

内視鏡検査では、咽頭麻酔・鎮静剤・前処置薬(下剤)・腸管蠕動抑制剤などの薬剤を使用します。過去に薬剤アレルギーを起こされた経験がある方は、必ずご予約時・問診時にお申し出ください。当院では事前のWEB問診(melmo)でアレルギー歴を詳しくお伺いし、安全に検査を行えるよう配慮しています。

こんな症状の方はご相談ください

以下のような症状でお悩みの方は、ぜひ一度、当院の消化器内科外来でご相談ください。お話を伺ったうえで、必要に応じて内視鏡検査の予約をお取りします。

こんな症状・状況の方へ

  • 健康診断や採血で貧血を指摘された方(特に中高年男性・閉経後女性)
  • 便潜血検査が陽性だった方、血便・黒色便に気づいた方
  • 下痢や血便が2週間以上続く方、夜間にも下痢で目が覚める方
  • 10〜30代で慢性の腹痛・下痢・口内炎を繰り返している方(IBDの除外)
  • 「過敏性腸症候群かも」と思っているが、一度きちんと検査を受けたことがない
  • 急性胃腸炎の後から長引くお腹の不調がある方
  • 体重減少・発熱を伴う消化器症状がある方
  • 胃がん・大腸がん・IBDの家族歴があり、定期的に検査を受けたい方

五良会クリニック白金高輪では、内視鏡検査の前後を含めた消化器内科の総合的な診療を提供しています。検査結果に応じて治療方針をご一緒に考え、必要があれば専門病院へのスムーズな紹介も行います。「これくらい大丈夫だろう」と先延ばしにせず、気になる症状があるうちにぜひご相談ください。

参考情報・出典
・厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第二版」
・日本消化器病学会『機能性消化管疾患診療ガイドライン2020 過敏性腸症候群(IBS)改訂第2版』
・日本消化器病学会『炎症性腸疾患(IBD)について お話しします』(患者向け資料)
・大腸癌研究会『炎症性腸疾患関連消化管腫瘍診療ガイドライン2024年版』
・日本鉄バイオサイエンス学会『鉄欠乏性貧血の診療指針』
・東邦大学・杏林大学・大阪公立大学プレスリリース「潰瘍性大腸炎とクローン病の有病者数が8年間で1.4倍に増加」(2025年9月19日、Journal of Gastroenterology掲載)
・厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」班ホームページ

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診療時間
10:00〜13:00
14:30〜19:00
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⚠️ 休診日:毎週火曜日(祝日の場合は10:00〜15:00で診療) / 📅 土曜・日曜・祝日も 10:00〜15:00 診療(最終受付14:50)
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