腎臓病(CKD)・透析中の人のインフルエンザ|タミフルは減量が必要?治療薬の選び方・解熱剤の注意・ワクチンと港区の定期接種を理事長 五藤良将が解説【2026/27 東京都注意報・白金高輪】|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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腎臓病(CKD)・透析中の人のインフルエンザ|タミフルは減量が必要?治療薬の選び方・解熱剤の注意・ワクチンと港区の定期接種を理事長 五藤良将が解説【2026/27 東京都注意報・白金高輪】|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

腎臓病(CKD)・透析中の人のインフルエンザ|タミフルは減量が必要?治療薬の選び方・解熱剤の注意・ワクチンと港区の定期接種を理事長 五藤良将が解説【2026/27 東京都注意報・白金高輪】

腎臓病とインフルエンザ対策解説

「腎臓の数値が悪いと言われているけれど、インフルエンザの薬は普通に飲んでいいのか」「透析をしているので、熱が出たらどこに行けばいいのか」――慢性腎臓病(CKD)の方や透析を受けている方、そのご家族から、このようなご相談をいただくことが増えています。2026/27シーズンの東京都は9月に注意報基準を超え、10月に入っても学級閉鎖などが続いています。

結論から申し上げると、腎臓の働きが落ちている方のインフルエンザ対策は(1) 不活化の注射ワクチンを毎年接種する、(2) かかったら早めに受診し、腎臓の状態を必ず伝える(タミフルなどは腎機能によって量が変わります)、(3) 解熱剤の選び方と脱水に気をつけて、腎臓を守るの3つが基本です。この記事では、治療薬ごとの腎機能による違い、市販薬の注意点、ワクチンと港区の定期接種、透析中の方の受診の流れを、白金高輪(港区)の内科の立場から解説します。

五藤 良将

THIS ARTICLE IS WRITTEN AND SUPERVISED BY

医療法人社団 五良会 理事長 五藤 良将

日本抗加齢医学会専門医・日本糖尿病協会登録医・日本旅行医学会認定医
この記事は五藤良将が執筆・監修し、内容に責任を持っています。

🚨 【東京都】インフルエンザは流行注意報レベルが続いています

東京都感染症情報センターの「インフルエンザの流行状況」(2026年10月15日更新・第41週〔10月11日〕まで)によると、今シーズンに都内で検出されたウイルスはA(H1N1)pdm09が52件、A香港型(H3)が1件、B型は0件です。学級閉鎖などの臨時休業は累計571施設(小学校412・中学校97・高校45・幼稚園17)にのぼります。都は9月17日に流行注意報を発表しており、第40週(9月28日〜10月4日)の定点当たり報告数は15.87人(注意報基準10.00人)、みなと保健所管内は12.22人でした。
出典:東京都感染症情報センター「インフルエンザの流行状況」(2026年10月15日更新)、「東京都インフルエンザ情報」第5号(2026年10月9日発行・第40週)。2026年10月17日確認

📋 この記事の内容(クリックで該当箇所へ)
① 結論:腎臓病・透析中の方のインフルエンザ対策は「3本柱」
② なぜ腎臓病の人は重症化しやすいのか|透析患者さんの全国調査
③ 治療薬5種類と腎機能|タミフル・ラピアクタは量の調整が必要
④ 解熱剤・市販薬・脱水の注意|腎臓を守る自宅療養
⑤ ワクチン|注射を毎年、港区の定期接種とご家族のフルミスト
⑥ かかったら|透析中の方・CKDの方の受診の流れ
⑦ 家族が発症したら|予防投与と腎機能
⑧ 理事長コメント
⑨ よくある質問(FAQ)
⑩ まとめ
⑪ 参考文献・出典
🏥 白金高輪で診るという選択(当院が選ばれる理由)
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1. 結論:腎臓病・透析中の方のインフルエンザ対策は「3本柱」

米国疾病予防管理センター(CDC)は、慢性腎臓病の方はどの病期(ステージ)でもインフルエンザで重い合併症を起こしやすいとしており、透析を受けている方や腎移植後の方も同様に重症化リスクが高いとしています。腎臓病があると免疫の働きが弱まりやすいためです。

さらに腎臓病の方には、「薬が体から抜けにくい」「発熱や脱水で腎機能がさらに落ちやすい」という、ほかの持病とは違う注意点があります。インフルエンザの薬の量や解熱剤の選び方が、健康な方とは変わることがあるのです。

✅ 腎臓病・透析中の方のインフルエンザ対策 3本柱
柱1:ワクチン 不活化の注射ワクチンを毎年。65歳以上、または60〜64歳で腎臓機能障害の身体障害者手帳1級の方は、港区の定期接種(無料)の対象です
柱2:早めの受診と「腎臓の情報」 タミフル・ラピアクタは腎機能で量が変わります。お薬手帳と最近の採血結果(クレアチニン・eGFR)を持って受診を
柱3:腎臓を守る自宅療養 解熱鎮痛薬(NSAIDs)や市販のかぜ薬は自己判断で使わない。水分補給と、脱水時の薬の扱いを主治医に確認

2. なぜ腎臓病の人は重症化しやすいのか|透析患者さんの全国調査

腎臓の働きが落ちると、体に老廃物がたまり、白血球などの免疫の働きも弱まります。加えて、腎臓病の方は糖尿病・高血圧・心臓病を合わせ持っていることが多く、インフルエンザをきっかけに肺炎、心不全の悪化、脱水による急な腎機能の低下などが起こりやすくなります。

日本の透析患者さんについては、日本透析医学会の感染対策委員会が全国の透析施設を対象に調査を行っています。2024年10月〜2025年3月(2024/25シーズン)の集計結果は次のとおりです。

項目 人数
対象となった外来維持血液透析患者 142,443人(1,774施設)
インフルエンザにかかった人 6,851人(約4.8%)
入院した人 401人(かかった人の約5.9%)
亡くなった人 90人(かかった人の約1.3%)

出典:日本透析医学会 感染対策委員会「外来維持血液透析患者におけるインフルエンザおよび新型コロナウイルス感染症の現況」アンケート結果(2025年4月実施、対象期間2024年10月〜2025年3月、1,856施設が回答)。割合は当院で人数から算出した概算で、施設ごとに回答数が異なり、年齢やワクチン接種の有無などは考慮されていない単純集計です。

透析患者さんは「1シーズンで約20人に1人」がかかっている

透析の方は週3回、多くの方と同じ空間で治療を受けるため、施設内での感染対策が欠かせません。単純集計のため一般の方と直接比べることはできませんが、かかった方のうち入院・死亡に至った方が一定数いることは、ワクチンと早期治療の大切さを示しています。

3. 治療薬5種類と腎機能|タミフル・ラピアクタは量の調整が必要

抗インフルエンザ薬の多くは腎臓から尿へ排出されます。腎機能が落ちていると薬が体にたまりやすくなるため、電子添文(医療用の添付文書)では、薬によってクレアチニンクリアランス(Ccr:腎臓が老廃物をこし出す力の目安)に応じた用量が定められています。健診でおなじみのeGFRも腎機能の目安で、医師はこれらや体重・年齢をもとに量を判断します。

タミフル(オセルタミビル)の腎機能別の用量(成人)

Ccr(mL/分) 治療(5日間) 予防
30を超える 1回75mg 1日2回 1回75mg 1日1回
10を超え30以下 1回75mg 1日1回 1回75mg 隔日
10以下 推奨用量は確立していない(医師が個別に判断)

出典:タミフルカプセル75 電子添文(2024年10月改訂 第2版、PMDA)「7.4 腎機能障害患者」。表は外国人データに基づく目安です。

5種類の治療薬と腎機能の関係(まとめ)

薬(一般名) 使い方(成人の治療) 腎機能に関する電子添文の記載
タミフル
(オセルタミビル)
内服 1日2回・5日間 Ccrに応じて減量(上の表)
ラピアクタ
(ペラミビル)
点滴 通常300mgを1回 Ccrに応じて減量:Ccr30〜50未満は100mg、10〜30未満は50mg(通常の場合)。Ccr10未満・透析患者は慎重に調節。血液透析で速やかに除去される
イナビル
(ラニナミビル)
吸入 40mgを1回 用量調整の規定はなし。腎機能低下者では血中濃度(AUC)が高くなり(重度で約4.9倍)、状態を十分観察しながら投与とされる
リレンザ
(ザナミビル)
吸入 1日2回・5日間 海外では用量調整不要とされる。重度腎障害で半減期が約5倍・AUCが約7倍。国内で腎障害・透析患者の臨床試験はなし
ゾフルーザ
(バロキサビル)
内服 1回のみ(体重で量が決まる) 腎機能障害患者についての項目・用量調整の記載はなし

出典:PMDA 医療用医薬品情報 各電子添文(タミフル 2024年10月改訂第2版、ラピアクタ 2019年12月改訂第3版、イナビル 2024年10月改訂第2版、リレンザ 2025年6月改訂第2版、ゾフルーザ 2026年9月改訂第7版)。2026年10月17日確認。

⚠️ 「どの薬が一番よいか」は一人ひとり違います

腎機能の数値だけでなく、吸入がうまくできるか、ほかに飲んでいる薬、透析の曜日、症状の重さなどを合わせて医師が選びます。ご家族の分として処方された薬や、以前の残りの薬を自己判断で飲むのは避けてください。腎機能に合わない量を飲むと、薬が体にたまるおそれがあります。各薬の基本的な違いはインフルエンザ治療薬5種類の違いで解説しています。

4. 解熱剤・市販薬・脱水の注意|腎臓を守る自宅療養

インフルエンザの高熱そのものよりも、薬の選び方や脱水が腎臓の負担になることがあります。腎臓病の方が自宅で療養するときは、次の点に注意してください。

解熱鎮痛薬(NSAIDs)・市販のかぜ薬を自己判断で使わない

ロキソプロフェン、イブプロフェン、アスピリンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、腎臓への血流を減らし、腎機能を悪化させるおそれがあります。日本腎臓学会のCKD診療ガイドラインでも、CKDではNSAIDsの使用は最小限にとどめるべきとされています。市販の総合かぜ薬や鎮痛薬にもNSAIDsが含まれていることが多いため、成分表示を確認するか、薬剤師・医師にご相談ください。インフルエンザの解熱にはアセトアミノフェン(カロナールなど)が使われることが多いですが、腎臓病の方は量と回数を医師に確認したうえで使いましょう(詳しくはインフルエンザの解熱剤は何を飲む?)。

脱水と「飲み続けている薬」の組み合わせに注意

高熱・汗・食欲低下で水分がとれなくなると、腎臓への血流が減って急性腎障害(AKI)を起こすことがあります。特に、血圧の薬(ACE阻害薬・ARB)、利尿薬に解熱鎮痛薬(NSAIDs)が重なる「トリプルワミー」は腎臓に負担がかかりやすい組み合わせとして知られています(脱水と「トリプルワミー」による急性腎障害)。

糖尿病の薬(SGLT2阻害薬、メトホルミンなど)も、食事や水分がとれない日(シックデイ)には一時的に休むよう指示されることがあります。どの薬をどう扱うかは持病や腎機能によって異なるため、「熱が出て食べられないときは、どの薬を休むか」を、元気なうちに主治医と決めておくと安心です。

POINT 1 水分は少しずつこまめに
経口補水液などを一度に大量ではなく少量ずつ。ただし透析中の方や、水分制限を指示されている方は、主治医の指示量を優先してください(とりすぎは心不全やむくみの原因になります)。
POINT 2 尿の量と体重を確認
尿がほとんど出ない、体重が急に減った・増えた、むくみが強くなった場合は受診してください。
POINT 3 持病の薬は自己判断でやめない・足さない
休む薬・続ける薬は主治医の指示どおりに。市販薬やサプリメントを加える前にもご相談ください。

5. ワクチン|注射を毎年、港区の定期接種とご家族のフルミスト

CDCは、慢性腎臓病の方に不活化の注射ワクチンをすすめています。長い使用実績があり、CKDの方での安全性を支持する研究もあります。一方、鼻に噴霧する経鼻弱毒生ワクチンは、CKDの方での安全性と有効性が確立していないため推奨されていません。日本の経鼻ワクチン「フルミスト点鼻液」はもともと2歳以上19歳未満が対象のため、成人の腎臓病の方は注射ワクチンを選びます。腎臓病のあるお子さん・10代の方は、どちらが適しているか主治医とご相談ください。

透析中の方や腎機能が低い方は、ワクチンの効果(抗体のつき方)が健康な方より弱いことがあります。それでも、重症化を防ぐために毎年の接種が大切です。透析施設で接種を案内している場合は、その案内に従ってください。

港区の高齢者インフルエンザ定期接種(2026年度)

項目 内容
対象 (1) 65歳以上の区民
(2) 60〜64歳で、心臓・じん臓・呼吸器の機能障害、またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害のいずれかで身体障害者手帳1級をお持ちの区民
自己負担 無料(接種期間中1回)
開始日 2026年9月24日(例年より1週間前倒し)

出典:港区プレスリリース「【9月24日接種開始】インフルエンザ予防接種を前倒しで実施します」(2026年9月)。終了日・必要書類は港区の案内をご確認ください(みなと保健所 保健予防課 03-6400-0081)。

ご家族の接種も大切です|お子さん・お孫さんはフルミストも選べます

同居のご家族が接種して、家庭にウイルスを持ち込まないことも重要です。腎臓病の方と暮らす健康なお子さん・10代の方は、注射ワクチンでもフルミスト(2歳以上19歳未満・1回)でも接種できます。港区では生後6か月〜高校3年生相当の子どもに費用助成があり、フルミストは1回9,000円の助成です。なお、ご家族が腎移植後で免疫抑制薬を使っている場合など、重い免疫不全の方と暮らす場合の考え方は免疫抑制治療中のインフルエンザの記事をご覧ください。

VACCINE & FLUMIST

ご本人は注射ワクチン、ご家族は注射かフルミスト。まとめてご相談ください

当院では、注射のインフルエンザワクチン(港区の高齢者定期接種を含む)と、経鼻ワクチン「フルミスト点鼻液」(2歳以上19歳未満・1回)の両方を入荷しており、ご予約を受け付けています。腎臓病で通院中の方は、お薬手帳と最近の採血結果をお持ちください。60〜64歳で定期接種の対象となる方は、身体障害者手帳もご持参ください。詳しくはフルミストのご案内をご覧ください。

6. かかったら|透析中の方・CKDの方の受診の流れ

CDCは、慢性腎臓病の方でインフルエンザが疑われる、または確定した場合には、速やかに抗インフルエンザ薬で治療することをすすめています。抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に始めると効果が高いとされるため、「様子を見る」より早めの受診をおすすめします。

STEP 1 透析中の方は、まず透析施設に電話
発熱やインフルエンザの疑いがあることを、透析に行く前に必ず伝えてください。ほかの患者さんへの感染を防ぐため、透析の時間帯やベッドの位置を調整するなどの対応がとられます。
STEP 2 近くの内科を受診するときは「腎臓の情報」を持参
お薬手帳、最近の採血結果(クレアチニン・eGFR)、透析の有無と曜日をお伝えください。薬の量を決めるのに必要です。
STEP 3 検査と、腎機能に合わせた治療薬
インフルエンザ・新型コロナの検査を行い、腎機能・飲み合わせ・吸入ができるかをふまえて治療薬と量を決めます。必要に応じて採血で腎機能や脱水の程度を確認します。
STEP 4 持病の薬の扱いを確認し、悪化のサインに注意
休む薬・続ける薬を確認し、下のサインがあれば再受診してください。

すぐに受診・救急相談が必要なサイン

息苦しい・横になると苦しい、むくみが急に強くなった、尿がほとんど出ない、意識がもうろうとする、水分や食事がとれない、手足に力が入らない・脈が乱れる感じがする(カリウムの異常のことがあります)、いったん下がった熱が再び上がって咳や痰が増える――こうした症状があれば、時間外でも医療機関に連絡してください。合併症についてはインフルエンザの合併症で詳しく解説しています。

CONSULTATION

腎臓病で通院中の方の発熱・咳・だるさは、早めにご相談ください

当院では、インフルエンザ・新型コロナの検査、腎機能に合わせた治療薬の処方、採血による腎機能・脱水の確認に対応しています。受診の際はお薬手帳と最近の採血結果をお持ちください。発熱中の方は、ご来院前にお電話または当日WEB予約でお知らせください。透析中の方は、先に透析施設へのご連絡もお願いします。

7. 家族が発症したら|予防投与と腎機能

同居のご家族がインフルエンザと診断されたら、部屋を分ける・マスク・手洗い・換気を徹底します。そのうえで、抗インフルエンザ薬を前もって使って発症を防ぐ「予防投与」を検討することがあります。タミフルの電子添文では、予防投与の対象は原則として、患者さんの同居家族・共同生活者のうち65歳以上の方、慢性の呼吸器・心臓の病気、糖尿病などの代謝性疾患、腎機能障害のある方とされており、腎臓病の方は対象に含まれます。

予防投与でも腎機能によって量が変わり、タミフルではCcr10を超え30以下の方は「1回75mgを隔日」となります。予防投与は保険適用外(自費)で、ご家族の発症から48時間以内に始める必要があります。早めにご相談ください(インフルエンザ予防薬について)。

8. 理事長コメント

💬 理事長 五藤良将より
「糖尿病や高血圧の診療をしていると、健診でeGFRの低下を指摘されている方が少なくありません。腎臓の働きが落ちている方にとってインフルエンザは、肺炎だけでなく脱水や薬の影響で腎臓そのものを傷めるきっかけにもなります。だからこそ、毎年のワクチン、腎機能に合わせた治療薬、そして市販の解熱鎮痛薬を安易に使わないことが大切です。
当院は白金高輪駅から徒歩1分、土日祝も診療しています。大きな病院や透析施設に通院中の方も、主治医の方針に合わせてお近くでワクチンや発熱時の診療をお受けいただけます。採血結果やお薬手帳をお持ちいただければ、腎臓の状態をふまえてご説明します。どうぞご相談ください。」

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 腎臓病(CKD)があるとタミフルの量は減りますか?
A. 腎機能によっては減ります。タミフルの電子添文では、成人の治療はクレアチニンクリアランス(Ccr)が30を超える場合は1回75mgを1日2回、10を超え30以下では1日1回とされ、10以下では推奨用量が確立していません。量は医師が採血結果などをもとに決めますので、受診時に腎臓病であることを必ずお伝えください。
Q2. 腎臓が悪い人は、どのインフルエンザ治療薬を使いますか?
A. 決まった1剤があるわけではありません。タミフルとラピアクタは腎機能に応じて量を調整し、ゾフルーザは電子添文に腎機能による調整の記載がありません。吸入薬(イナビル・リレンザ)は腎機能が低いと血中濃度が上がることが報告されています。腎機能、吸入ができるか、ほかの薬、症状の重さを合わせて医師が選びます。
Q3. 腎臓病でも市販の解熱剤(ロキソニンなど)を飲んでいいですか?
A. 自己判断での使用は避けてください。ロキソプロフェンやイブプロフェンなどのNSAIDsは腎臓への血流を減らし、腎機能を悪化させるおそれがあります。発熱時はアセトアミノフェンが使われることが多いですが、量と回数は医師・薬剤師に確認しましょう。市販の総合かぜ薬にもNSAIDsが含まれていることがあります。
Q4. 透析中ですが、インフルエンザワクチンは打てますか?
A. はい、不活化の注射ワクチンを毎年接種することがすすめられています。透析中の方は抗体がつきにくいことがありますが、重症化を防ぐ意味があります。通院中の透析施設で接種を案内している場合はその案内に従い、施設外で接種する場合は透析施設にもお知らせください。
Q5. 64歳で透析をしています。港区の定期接種(無料)の対象になりますか?
A. 港区では、60〜64歳でじん臓機能障害などにより身体障害者手帳1級をお持ちの区民は定期接種の対象となり、自己負担は無料です(2026年度は9月24日開始、接種期間中1回)。接種の際は身体障害者手帳をお持ちください。詳しくはみなと保健所(03-6400-0081)にご確認ください。
Q6. 腎臓病の大人はフルミスト(鼻のワクチン)を使えますか?
A. フルミストの対象は2歳以上19歳未満のため、成人の方は注射ワクチンになります。米国CDCも、慢性腎臓病の方には経鼻生ワクチンを推奨していません。腎臓病の方と同居する健康なお子さんは、注射ワクチンかフルミストを選べます。
Q7. 家族がインフルエンザになりました。腎臓病の私は予防薬をもらえますか?
A. タミフルの電子添文では、腎機能障害のある同居家族は予防投与の対象に含まれます。予防投与も腎機能によって量が変わり、保険適用外(自費)で、ご家族の発症から48時間以内に始める必要があります。お早めにご相談ください。
医療法人社団 五良会・正友会 理事長 五藤 良将

AUTHOR / SUPERVISOR

医療法人社団 五良会 理事長 五藤 良将(ごとう よしまさ)

  • 防衛医科大学校 医学部 卒業(27期)。防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院、自衛隊横須賀病院ほかで臨床経験を積む
  • 医療法人社団 五良会 理事長/医療法人社団 正友会 理事長/竹内内科小児科医院 院長
  • 日本内科学会 認定内科医/日本抗加齢医学会 専門医/日本糖尿病協会 登録医/日本旅行医学会 認定医
  • 日本温泉気候物理医学会 温泉療法専門医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/難病指定医
  • 所属学会:日本内科学会、日本糖尿病学会、日本アレルギー学会、日本東洋医学会、日本リウマチ学会、日本外来小児科学会、日本抗加齢医学会、日本睡眠学会、日本美容内科学会、日本旅行医学会 ほか
  • 著書『あぶら落とすスープ』(アスコム)。NHK・TBS・フジテレビ・日本テレビ・テレビ朝日などメディア出演多数

執筆・監修責任について

本記事は、五藤良将が公的機関の発表・国内外の診療ガイドライン・査読済み論文を確認したうえで執筆・監修しています。内容は公開時点の情報に基づくものであり、新しい知見やガイドラインの改訂があった場合は、こちらで記事を更新します。
本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個々の患者さんの診断・治療に代わるものではありません。症状や治療のご判断については、必ず医師にご相談ください。記載内容について気になる点がございましたら、五良会クリニック白金高輪(03-6432-5353)までお知らせください。

10. まとめ

📝 この記事のポイント
✅ 慢性腎臓病の方はどのステージでも重症化しやすく、透析患者さんの全国調査(2024/25)では約4.8%がかかり、入院401人・死亡90人
✅ タミフルとラピアクタは腎機能で量が変わる。受診時はお薬手帳と最近の採血結果(クレアチニン・eGFR)を持参
✅ NSAIDs(ロキソプロフェンなど)や市販のかぜ薬は自己判断で使わない。脱水と血圧・利尿薬の組み合わせにも注意
✅ ワクチンは不活化の注射を毎年。港区では65歳以上と、60〜64歳でじん臓機能障害1級の方が無料
✅ 透析中に発熱したらまず透析施設へ電話。家族が発症したら予防投与(自費・48時間以内)を相談

11. 参考文献・出典

  1. 東京都感染症情報センター「インフルエンザの流行状況」(2026年10月15日更新・第41週まで) https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/flu/flu/
  2. 東京都感染症情報センター「東京都インフルエンザ情報」第5号(2026年10月9日発行・第40週)
  3. タミフルカプセル75 電子添文(2024年10月改訂 第2版)。PMDA 医療用医薬品情報
  4. ラピアクタ点滴静注液 電子添文(2019年12月改訂 第3版)。PMDA 医療用医薬品情報
  5. イナビル吸入粉末剤 電子添文(2024年10月改訂 第2版)。PMDA 医療用医薬品情報
  6. リレンザ 電子添文(2025年6月改訂 第2版)。PMDA 医療用医薬品情報
  7. ゾフルーザ錠・顆粒 電子添文(2026年9月改訂 第7版)。PMDA 医療用医薬品情報
  8. 日本透析医学会 感染対策委員会「外来維持血液透析患者におけるインフルエンザおよび新型コロナウイルス感染症の現況」アンケート結果(2025年4月実施)
  9. CDC. Flu and People with Chronic Kidney Disease.(2024年3月22日)
  10. 日本腎臓学会『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013』第21章 CKDにおける薬物療法
  11. 港区プレスリリース「【9月24日接種開始】インフルエンザ予防接種を前倒しで実施します」(2026年9月)

🏥 白金高輪で診るという選択(当院が選ばれる理由)

腎臓の状態をふまえたワクチン接種や発熱時の診療を、通院先の病院や透析施設と並行して身近な場所で受けたい――そうした方のために、白金高輪の当院では次のような体制を整えています。

理由① 糖尿病・高血圧など腎臓に関わる持病の診療

糖尿病内科を理事長が担当し、健診でクレアチニン高値・eGFR低下を指摘された方のご相談にも対応しています。持病の薬をふまえて治療薬を選びます。

理由② 検査・採血・治療薬を一度の受診で

インフルエンザ・新型コロナの検査に対応し、必要に応じて採血で腎機能や脱水の程度を確認します。予防薬は院内処方でお渡ししています。

理由③ 注射ワクチンとフルミストの両方に対応

ご本人は注射ワクチン(港区の高齢者定期接種を含む)、ご家族は注射かフルミスト(2歳以上19歳未満・1回)を選べます。フルミストは入荷しており、ご予約を受け付けています。

理由④ 専門医療機関との連携

入院や腎臓の専門的な治療が必要と判断した場合は、専門の医療機関へご紹介します。通院先の主治医の方針に合わせた接種・診療を行います。

理由⑤ 土曜・日曜・祝日も診療

土・日・祝も10:00〜15:00で診療しています(火曜休診)。平日に通院や透析がある方も、週末にワクチンを受けられます。

理由⑥ 白金高輪駅2番出口から徒歩1分

東京メトロ南北線・都営三田線「白金高輪駅」2番出口から徒歩1分、港区高輪のプレミストタワー白金高輪1Fです。体調がすぐれないときも移動の負担を抑えられます。

腎臓病で通院中の方のワクチン接種や体調のご相談は、お気軽にどうぞ。

ワクチンはWEB予約から。発熱や急な症状でお急ぎの方はお電話でご相談ください。

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五良会クリニック白金高輪
内科・小児科・消化器内科・血液内科・内視鏡検査・糖尿病内科・アレルギー科

内科 小児科 消化器内科 血液内科 内視鏡
糖尿病内科 アレルギー科 予防接種 健康診断 渡航医学

〒108-0074 東京都港区高輪1丁目3-1 プレミストタワー白金高輪 1F
東京メトロ南北線・都営三田線「白金高輪駅」2番出口 徒歩1分

診療時間 月 火 水 木 金 土 日・祝
10:00〜13:00 ○ 休 ○ ○ ○ 10:00
〜
15:00
10:00
〜
15:00
14:30〜19:00 ○ ○ ○ ○

休診日:火曜日/土・日・祝は10:00〜15:00(最終受付14:30)


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