家族性高コレステロール血症(FH)とは?アキレス腱の太さ・まぶたの黄色いふくらみでわかるサインと診断基準・最新治療【港区・白金高輪の内科】|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

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家族性高コレステロール血症(FH)とは?アキレス腱の太さ・まぶたの黄色いふくらみでわかるサインと診断基準・最新治療【港区・白金高輪の内科】|五良会クリニック白金高輪|白金高輪の内科

家族性高コレステロール血症(FH)とは?アキレス腱の太さ・まぶたの黄色いふくらみでわかるサインと診断基準・最新治療【港区・白金高輪の内科】

医療法人社団五良会|理事長、竹内内科小児科医院|院長 五藤良将(糖尿病内科・感染症)

「健診のたびにLDLコレステロールが180mg/dL以上と言われる」「若い頃からずっとコレステロールが高い」「親やきょうだいも、コレステロールの薬を飲んでいる」——もし当てはまるなら、それは食生活のせいだけではなく、家族性高コレステロール血症(FH:Familial Hypercholesterolemia)という遺伝性の病気かもしれません。FHは約300人に1人と、遺伝性疾患としては非常に頻度が高いにもかかわらず、その多くが診断されないまま放置されていると推定されています。
FHには、アキレス腱が太くなる(アキレス腱肥厚)手の甲やひじ・ひざのしこり(腱黄色腫)など、体の表面に現れる特徴的なサインがあります。この記事では、白金高輪駅徒歩1分・港区の内科「五良会クリニック白金高輪」の医師が、日本動脈硬化学会「成人家族性高コレステロール血症診療ガイドライン2022」に基づき、FHの診断基準・体に出るサイン・放置した場合のリスク・最新の治療までを詳しく解説します。まぶたの黄色いふくらみ(眼瞼黄色腫)との関係や、見た目が気になる場合の当院2F(皮膚科・形成外科)での相談についてもご案内します。

1. 結論:LDL180以上+腱黄色腫・家族歴なら、FHを疑ってください

まず結論からお伝えします。日本動脈硬化学会「成人家族性高コレステロール血症診療ガイドライン2022」では、15歳以上の成人について、①未治療時のLDLコレステロール180mg/dL以上、②腱黄色腫(アキレス腱肥厚を含む)または皮膚結節性黄色腫、③FHまたは早発性冠動脈疾患の家族歴(2親等以内)——この3項目のうち2項目以上を満たす場合にFHと診断します。
FHは単なる「コレステロールが高め」ではありません。生まれたときからLDLコレステロールが高い状態が続くため、動脈硬化の進行が一般の方より数十年早いのが最大の問題です。しかし、早く見つけて治療を始めれば、心筋梗塞などのリスクを大きく減らせることが分かっています。「若い頃からコレステロールが高い」「家族に心筋梗塞になった人がいる」という方は、一度きちんと評価を受けることをおすすめします。

2. 家族性高コレステロール血症(FH)とは|「体質」の正体は遺伝子

FHは、血液中のLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)を肝臓に取り込んで処理する「LDL受容体」などの遺伝子の変化が原因で、生まれつきLDLコレステロールがうまく処理できない病気です。原因遺伝子としては、LDL受容体のほか、PCSK9、アポリポ蛋白B(APOB)などが知られています。
両親のどちらかから変化した遺伝子を受け継いだ「ヘテロ接合体FH」は、一般人口の約300人に1人——日本全体で推定30万人以上存在するとされます(日本動脈硬化学会)。学校の1学年に1人はいてもおかしくない頻度であり、決してまれな病気ではありません。にもかかわらず、診断されて適切な治療を受けている方はごく一部にとどまるのが現状です。

「生活習慣によるLDL高値」との違い

食べすぎ・運動不足によるLDL上昇は中年以降に徐々に現れるのに対し、FHは10代・20代からすでにLDLが高いのが特徴です。「若い頃の健診結果からずっと高かった」という経過は、FHを疑う重要な手がかりになります。過去の健診結果票が残っていれば、ぜひ受診時にお持ちください。

3. 体の表面に出るサイン|アキレス腱・手の甲・まぶたをチェック

長年高いLDLコレステロールにさらされると、余分なコレステロールが腱や皮膚に沈着し、「黄色腫(おうしゅくしゅ)」と呼ばれる変化をつくります。血液検査をしなくても体の表面から気づけるサインであり、FH診断の重要な手がかりです。
サイン 特徴 FHとの関係
アキレス腱肥厚 アキレス腱が全体的に太く、硬くなる。「かかとの上が昔から太い」「靴に当たる」と自覚されることも FHに特徴的。診断基準の項目(X線・エコーで測定)
腱黄色腫 手の甲・ひじ・ひざなどの腱に沿った硬いしこり・盛り上がり FHに特徴的。診断基準の項目
皮膚結節性黄色腫 ひじ・ひざ・おしりなどにできる黄色っぽい結節(しこり) FHに特徴的。診断基準の項目
眼瞼黄色腫
(まぶたの黄色いふくらみ)
上まぶたの内側(目頭側)にできる、黄色く平らな盛り上がり FHで多くみられるが、脂質が正常な方にもできるため診断基準には含まれない。ただし脂質検査を受けるきっかけとして重要
角膜輪 黒目のふちに沿った白っぽいリング 若年(およそ50歳未満)で現れた場合はFHを疑うサイン

⚠️ まぶたの黄色いふくらみ=FHとは限りません

眼瞼黄色腫は、コレステロール値が正常な方にもできることがあり、それだけでFHとは診断できません。一方で、背景に脂質異常症が隠れている場合も少なくないため、「まぶたに黄色いふくらみができた」ときは、一度血液検査でLDLコレステロールを確認しておくと安心です。

4. FHの診断基準|3項目のうち2つで診断(ガイドライン2022)

日本動脈硬化学会「成人家族性高コレステロール血症診療ガイドライン2022」による、15歳以上の成人FHの診断基準は次のとおりです。
項目 内容
① 高LDLコレステロール血症 未治療時のLDLコレステロール 180mg/dL以上(250mg/dL以上ではFHが強く疑われます)
② 腱黄色腫・皮膚結節性黄色腫 手背・肘・膝などの腱黄色腫、またはアキレス腱肥厚(X線で男性8.0mm以上・女性7.5mm以上、もしくは超音波で男性6.0mm以上・女性5.5mm以上)、あるいは皮膚結節性黄色腫
③ 家族歴 2親等以内の血族にFH、または早発性冠動脈疾患(男性55歳未満・女性65歳未満で発症した心筋梗塞・狭心症など)の方がいる
2項目以上でFHと診断します。また、FH遺伝子検査で病的な変化が確認された場合もFHと診断されます。アキレス腱の厚さは、X線撮影または超音波(エコー)検査で客観的に測定でき、いずれも保険診療で実施可能です。当院でも、視診・触診に加えて必要な検査を行い、FHの可能性を評価します。

「若い頃からLDLが高い」「家族に心筋梗塞の人がいる」方はご相談ください

健診結果票(お手元にある過去の分も)をお持ちいただくと、診断がスムーズです。

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白金高輪駅2番出口 徒歩1分/土・日・祝も診療(火曜休診)

5. 放置するとどうなる?|心筋梗塞のリスクは10倍以上

FHの方は、生まれたときから高いLDLコレステロールに血管がさらされ続けるため、動脈硬化の「累積ダメージ」が一般の方より数十年分早く蓄積します。日本動脈硬化学会のガイドラインでは、FHでは冠動脈疾患(心筋梗塞・狭心症)のリスクが一般の10倍以上に高まるとされ、未治療の場合、男性では30〜50代という働き盛りの年代で心筋梗塞を発症することも珍しくありません。

こんな方は放置しないでください

☑️ 健診のLDLコレステロールが180mg/dL以上だった(特に若い頃から)
☑️ 親・きょうだい・子に、若くして心筋梗塞・狭心症になった方がいる
☑️ アキレス腱が昔から太い、手の甲やひじにしこりがある
☑️ 「体質だから」とコレステロール高値を何年も放置している

逆に言えば、FHは早期診断と治療によって予後を大きく改善できる病気です。LDLコレステロールを下げる有効な薬が複数あり、若いうちから管理を始めるほど、生涯の心血管リスクを減らす効果が大きくなります。

6. FHの治療|スタチンからPCSK9阻害薬まで

FHの治療の柱は、LDLコレステロールを十分に下げることです。ガイドライン2022では、成人ヘテロ接合体FHのLDLコレステロール管理目標値は、冠動脈疾患の既往がない方(一次予防)で100mg/dL未満、既往がある方(二次予防)で70mg/dL未満とされています。食事・運動などの生活習慣改善は土台として重要ですが、FHでは生活習慣だけで目標に到達することは難しく、薬物治療の開始をためらわないことがポイントです。

治療薬のステップ

STEP 1 ストロングスタチン
LDL低下作用の強いスタチン(ロスバスタチン、アトルバスタチンなど)を第一選択とし、必要に応じて最大耐用量まで調整します
STEP 2 エゼチミブの併用
小腸でのコレステロール吸収を抑える薬を上乗せし、さらなるLDL低下を図ります
STEP 3 PCSK9阻害薬(注射薬)
それでも目標に届かない場合、2〜4週に1回の皮下注射でLDLを強力に下げる注射薬(エボロクマブなど)を検討します。FHは保険適用の対象です
このほか、重症例では専門施設でのLDLアフェレーシス(血液からLDLを直接除去する治療)が行われることもあります。大切なのは、「薬を一生飲むのは嫌だから」と治療を先送りしないことです。FHの薬物治療は、数十年先の心筋梗塞・脳梗塞を防ぐための、費用対効果が確立した投資といえます。

\ 「うちの家系はコレステロールが高い」と感じている方へ /
受診のご相談は当院公式LINEからも可能ですLINEで相談する

7. まぶたの黄色いふくらみが気になる方へ|当院2Fでの相談

眼瞼黄色腫は健康上ただちに害はありませんが、見た目のお悩みとして相談されることが多い病変です。注意していただきたいのは、見た目の治療だけでは根本解決にならない場合があること。背景に脂質異常症やFHが隠れていれば、まず内科でLDLコレステロールを評価・管理することが先決です。脂質の管理が不十分なままでは、切除しても再発することがあります。
当院はワンフロア上の2F(美容皮膚科・皮膚科・形成外科)と同一ビル内で連携しており、1Fの内科で脂質異常症・FHの評価と治療を行い、見た目の治療(切除など)は2Fの形成外科で相談するという流れが、院内で完結します。まぶたという繊細な部位だからこそ、形成外科的な視点での治療のご相談が可能です。
2F DERMATOLOGY & PLASTIC SURGERY
まぶたの黄色腫の「見た目」のご相談は2Fへ
五良会クリニック白金高輪2F(美容皮膚科・皮膚科・形成外科)では、眼瞼黄色腫などの見た目に関するお悩みのご相談を承っています。1F内科での脂質評価とあわせて、同じビル内でワンストップの対応が可能です。
2F受付 TEL: 03-6432-5656(美容皮膚科・皮膚科・形成外科)

8. 理事長コメント

💬 理事長 五藤良将より
「FHの患者さんの多くは、『コレステロールが高いのは家系的な体質だから仕方ない』と長年放置されてきた方です。しかし、その『体質』こそが治療すべき病気であり、放置すれば働き盛りの心筋梗塞につながりかねません。糖尿病内科の外来では、脂質・血糖・血圧をまとめて評価し、アキレス腱のチェックや家族歴の聞き取りからFHの拾い上げを行っています。ご自身がFHと分かれば、ご家族の早期発見にもつながります。健診でLDL180mg/dL以上を指摘された方は、結果票を1枚お持ちいただくだけで結構です。土日祝も診療していますので、どうぞお気軽にご相談ください。」
日本抗加齢医学会専門医/日本糖尿病協会登録医/日本旅行医学会認定医

9. よくあるご質問(FAQ)

Q1. LDLコレステロールが180mg/dL未満でも、FHの可能性はありますか?
A. あります。180mg/dLはあくまで診断基準上の目安であり、FHでもこれを下回る方はいます。腱黄色腫やアキレス腱肥厚、強い家族歴がある場合は、LDLが160mg/dL台などでもFHを疑って評価します。逆に、LDLが250mg/dL以上の場合は、それだけでFHが強く疑われます。
Q2. 自分がFHと診断されました。家族も検査を受けるべきですか?
A. ぜひ受けてください。ヘテロ接合体FHは親・きょうだい・お子さんの2人に1人が同じ体質を受け継ぐ計算になります。血縁者の脂質検査(カスケードスクリーニング)は、家族の心筋梗塞を防ぐ最も効率的な方法として、ガイドラインでも強く推奨されています。
Q3. 子どものFHはどう見つけますか?
A. 小児(15歳未満)では、未治療のLDLコレステロール140mg/dL以上が持続し、FHの家族歴などがある場合にFHを疑います。小児は黄色腫などの身体所見が出にくいため、家族歴が重要な手がかりです。ご家族にFHの方がいる場合は、お子さんの脂質検査についてもご相談ください。
Q4. まぶたの黄色いふくらみがあれば、FHなのでしょうか?
A. 眼瞼黄色腫だけではFHとは診断できません。コレステロール値が正常な方にもできることがあるためです。ただし、背景に脂質異常症が隠れているケースもあるため、一度は血液検査でLDLコレステロールを確認することをおすすめします。見た目の治療をご希望の場合は、当院2F(形成外科・皮膚科)でご相談いただけます。
Q5. アキレス腱が太いかどうかは、自分で分かりますか?
A. 「昔から足首が太い」「かかとの上のふくらみが靴に当たる」といった自覚が手がかりになりますが、正確にはX線(男性8.0mm以上・女性7.5mm以上)または超音波(男性6.0mm以上・女性5.5mm以上)での測定が必要です。運動などによる腱の肥大との区別も含め、医療機関での評価をおすすめします。
Q6. 治療でLDLが下がれば、黄色腫やアキレス腱肥厚は治りますか?
A. 長期間しっかりLDLコレステロールを下げると、黄色腫やアキレス腱肥厚が徐々に縮小することが知られています。ただし変化には年単位の時間がかかり、完全に消えるとは限りません。見た目が気になる眼瞼黄色腫については、脂質管理と並行して形成外科的な治療を検討する選択肢もあります。
Q7. FHの検査や治療は保険がききますか?
A. 脂質の血液検査、アキレス腱のX線・超音波検査、スタチン・エゼチミブなどの内服治療は保険診療で行えます。PCSK9阻害薬(注射薬)も、FHや高リスクの脂質異常症で条件を満たせば保険適用となります。費用面もあわせて、診察時にご説明します。

10. まとめ

📝 この記事のポイント
✅ FH(家族性高コレステロール血症)は約300人に1人の遺伝性疾患。決してまれではない
✅ 診断基準は「未治療LDL180以上」「腱黄色腫・アキレス腱肥厚」「家族歴」の3項目中2項目以上(成人FH診療ガイドライン2022)
✅ アキレス腱の太さはX線・エコーで客観的に測定できる(保険診療で可能
✅ 放置すると心筋梗塞などのリスクは一般の10倍以上。働き盛りの発症も少なくない
✅ 治療はスタチン+エゼチミブ+PCSK9阻害薬で、LDL目標は一次予防100未満・二次予防70未満
✅ まぶたの黄色いふくらみはまず1F内科で脂質評価、見た目の治療は2F形成外科へ——白金高輪駅徒歩1分の当院なら院内で完結。土日祝も診療
参考文献・出典
・日本動脈硬化学会「成人家族性高コレステロール血症診療ガイドライン2022」
・日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」(2022年7月発行、2026年8月時点の最新版)
・日本動脈硬化学会 医師向け情報「家族性高コレステロール血症(FH)について」
・社会保険診療報酬支払基金 統一事例(家族性高コレステロール血症におけるアキレス腱画像診断の算定・令和6年2月29日)
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